以前から話には出ていた、PS3用のモーションコントローラーだが、ようやくその正式名称が発表された。
“PlayStation Move モーションコントローラ”と名づけられたソレは、Wiiの標準的なインターフェースとほぼ同等の事ができるだけでなく、内部に3軸のジャイロセンサー、3軸の加速度センサーと地磁気センサーが内蔵されていて、テニスラケットなどを振る際の素早い動きや、筆を使って絵や文字を描く際の繊細な動きも正確にゲーム内で再現できる仕様である事が発表された。
Wiiでは本体についてくるセンサーをテレビ前にセットしたが、PlayStation Move モーションコントローラではそれを既存製品であるUSBカメラ「PlayStation Eye」と組み合わせることで実現している。
PlayStation Move モーションコントローラの先端には光球(スフィア)がついているのだが、USBカメラ「PlayStation Eye」はこの光球(スフィア)を高精度に読み取り、モーションを実現している。
発売は2010年秋とまだまだ先の話であり、この入力装置によってよりPS3ユーザーを拡大したいところだが、問題となるのはその対応ソフト。
世界で36社のソフトメーカーの参入があるという事で、それなりの本数は出るようだが…こればっかりは正式タイトルが発表されてみない事にはわからない。
まぁ、あとはなるようにしかならないが、このPlayStation Move モーションコントローラは、国内よりも海外の方が熱い感じがある。
サンフランシスコで行われるGame Developers Conference 2010のプレスカンファレンスで、このPlayStation Move モーションコントローラが発表された。
そのプレスカンファレンスで話された内容によると、PlayStation Move モーションコントローラはCell B.E.のSPE、つまりサブコプロセッサ1つで動作するようだ。
最大4個のPlayStation Move モーションコントローラを認識できるようだが、そうなるとSPE4基を使用する事になり、ハードな動きをするゲームには利用は難しいかもしれない。そのため、SCEA(ソニーコンピュータエンタテインメントアメリカ)はアクションゲームでは2個の認識を推奨している。
またパーティゲームなどのシビアなタイミングとハードな演算を必要としないものであれば、SPE4基を利用したプレイも可能と言える。
兎にも角にも、Wiiのモーションコントローラーとは違う事をアピールする必要があるPlayStation Move モーションコントローラだが、問題は見た目に分からないという事。
その認識精度の高さは明らかに別次元といえるようだが、確かに見た目には分からない。
ここらへんはSCEグループのマーケティング力が試されるところ、といった感じではないかと思う。
ただ…日本ではPS2時代からカメラを使用したゲームの展開があったが、実にうまく展開できていない節がある。それが今回も懸念材料となるのではないかと思うが…。
どちらにしてもモノは良い。
あとはそれをどう宣伝し、どうソフトに活用し、どうそのソフトに訴求していくかという事になる。
今後の動きに期待したいところである。