PS VITA用ソフトとして“Fate/stay night [Realta Nua]”が11月29日に発売される事は以前このBlogでも書いた事がある。
その時もひょっとしたら同じようなタイトルと内容だったかもしれない。
PS VITAという、先日初代PSソフトが稼働できるようになったばかりのモバイルデバイスにテコ入れできるソフトになり得るか? という問題は、私の中では結構興味深い事であり、圧倒的優位に立っているニンテンドー3DSにどれだけ詰め寄れるか? は、PS VITAの存亡をかけた話なのではないかと私は思っている。
そんなPS VITA用Fate/stay night [Realta Nua]だが、PVが公開された。
良くも悪くもよく動く。それが第一印象。
だが騙されてはいけない。このゲームはビジュアルノベルだから、通常のゲームではただシナリオを読み、選択肢を選ぶというだけのゲームである。
もちろん、それが悪いとは思っていない。私もビジュアルノベル(サウンドノベルという言い方もある)は好きなジャンルである。
だが、今世代の人にビジュアルノベル大好きとかいう人はどれだけいるのだろうか?
…ライトノベルというモノが売れているから問題はないのだろうか?
Fateという作品も元を正せばかなり昔のタイトル。
それを未だに引っ張り続けている、いや、引っ張り続ける事ができている事は、ある意味スゴイと思うが、それを超えるタイトルが未だ少ないという事実も、今のクリエイターは認めるしかないのかもしれない。
大ヒット作はそうそう生まれない事は私にもよくわかる。
だが、表現一つ取っても、このビジュアルノベルに未だ圧されている現実からは、決して目をそらしてはいけない。文字だけでなく絵でも勝負でき、しかも今はその絵を動かす技術も以前よりずっと進んでいる。そうした事実から次のヒット作を作って行く必要がある事は、致し方ない事ではないかと思う。
まぁ、それはそれとして、PS VITAでのヒットタイトルをSCEがどう考えているのか、私はそこを疑問に思う。
Sonyは今それどころではないのかもしれないが、ハードウェアとしての優位点はとっくの昔に限界点に達している。おそらく次に出てくるiPhone5や、同世代スマートフォンはPS VITAの処理能力を上回ってくるハズだし、インターフェースもそう変わらないぐらいのものを搭載してくるだろう。
あとはゲーム機としてのメリットを活かしたタイトルを出すしかないわけだが、こうした条件は3DSも同じである。
PS VITAをどのようにして発展させていくのか?
私はそれが見えてこない。
その上で考えた時、このFate/stay night [Realta Nua]はPS VITAの起爆剤たるソフトになるのだろうか?
初音ミク Project DIVA fもかなり売れるとは思うが…
まだまだ安心できないPS VITAである。