Nikon1 V2を初めて見たとき、私はあり得ないと思った。
いや、単純に私はV1のデザインが好きだったからだ。周囲ではあまり評判が良くなかったのかもしれないが、あえてEVFを搭載したミラーレスという位置づけでありながら、デジタル一眼レフと決別したデザインは新鮮だと思ったのである。
実際、J1よりは上位モデルであったし、コンパクトデジタルカメラより上位で、従来のミラーレスデジタル一眼カメラの中で頂点に立つという意味でV1のコンセプトはアリだと思っていたのだ。
実際、そのポジションは未だにアリだと思っている。だから今でもNikon1 V1.5とか出して欲しいと思う事は間違いない。
だが、V2を改めて見てみると、そのポジションそのものがV1とは違う所にある事に気がついた。コイツは軽量デジタル一眼レフカメラの突き進んだ末の形だ。つまり、軽量にする為にミラーを捨てたデジタル一眼カメラであって、デジタル一眼レフカメラとコンパクトデジタルカメラの中間に存在する、ややデジタル一眼レフカメラ寄りのミラーレスデジタル一眼カメラだ。
普通のデジタル一眼レフカメラを使用している人がコレをセカンドカメラとして使用する…という方向性は私には理解しにくいが、敢えてデジタル一眼レフカメラを使わず、ミラーレスカメラを使いつつ一眼レフっぽい使い勝手で撮影したい…と考えた時、このV2はベストカメラになるように思える。
V1はどちらかというとコンパクトデジタルカメラ寄りのミラーレスだから、明らかにV2とV1の存在は違うと言える。
何か、そう思うとV2もいいなぁ…という気持ちが出てきた。
つまり…もし私がデジタル一眼レフカメラまでは欲しくないけどそれなりに本格的なカメラが欲しいな、と思った場合、このNikon1 V2は実に興味深いカメラに変身する。
というのは、デジタル一眼レフカメラの場合、望遠とかを撮影しようと思ったら、レンズに結構な予算がかかったりするし、何よりレンズがかなり大がかりになり取り回しが悪い事になる。
しかしミラーレスだと10倍レンズ(35mm換算で270mm程度)でもこんな感じ。
しかもこれでパワーズーム搭載である。これがもしデジタル一眼レフだとしたら…とてつもなく大きなレンズになってしまう。
つまり、V2はホントにコンパクトに軽量にしたデジタル一眼レフと同等のカメラなのである。そう思うと、このV2のポジションは実に良い位置取りではないか!
何となくNikonがV1を併売とした理由がわかる気がする。
明らかにV2はV1とは違う性格のカメラになったのだ。
その上で思う。
デジタル一眼レフカメラまでは不要だが、それなりのカメラが欲しいと思う私に、このNikon1 V2は最適なカメラかもしれない。
ハイパーダブルズームレンズキットが安くなるといいなぁ…とちょっと本気で思ってしまう自分がコワイ(爆)