いよいよ明日からWindows XPがサポート終了となる。
だが、既に次のリミットも見え始めているのである。
次はもちろんWindows Vista?
Windows XPのサポート終了の次は、当然その次に登場したWindows Vistaである…と言いたい所だが、実は違う。コンシューマOSとしてはWindows Vista(以下Vistaと略)になるのだが、サーバOSも含めるとWindows Server 2003が2015年7月15日まででサポート終了となる。
まぁ…サーバOSは個人には無関係であるため、事実上は次がWindows Vistaと言っても差し支えないだろうと思い、サブタイトルにはそのように書かせてもらった。
Vistaは元々2012年4月10日までをサポート期間としていたが、5年延長し2017年4月11日までサポートする事をMicrosoftが表明した。
Microsoftは、製品のメインストリームサポート期間を最低5年間(または次期製品の発売日から2年間)と元々定めている。またビジネス製品についてはさらに5年間の延長サポート期間を設けているのが通例。この延長サポート期間中は、セキュリティ更新プログラムは提供されるが、無償インシデントサポートなど一部のサポートが受けられなくなる。
今回のVistaのサポート延長により、この延長期間中はセキュリティ更新プログラムが引き続き提供されるという事になる。
XPは2014年、Vistaは2017年と、今まであまり気にしたことのないサポート終了というイベントが今から3年後にまた到来するという事である。
Microsoftからすると、OS更新間隔を早めている事から、次々と製品提供とサポート終了を繰り返す事を定常的にしていきたいのだろうが、使う側からすると複雑な感じである。
Vistaの次は?
Windows Vistaが2017年4月11日までサポートを延長するという話は前述した通りだが、世間の人の大部分はWindows 7を使用していると思う。
このWindows 7のサポート終了も実は今の時点でほぼ確定している。
メインストリームサポート期間は2015年1月13日までで、延長サポート期間は2020年1月14日までである。
東京オリンピックの開催年早々にWindows 7のサポートが終了するという、オリンピック前にまた一つのイベントが到来するのである。
正直言えば、Windows 8の定着率から考えてWindows 7のサポートはもう少し長くしてもらいたい所である。
何しろ、未だにWindows 7はそのOS販売において好調だからだ。
今年の増税前にWindows 7のDSP版、しかも32bit版が好調に売れ続け、増税後になってもWindows 7の売れ行きは落ちる事なく売れ続けているという。
もちろんこの好調な売れ行きの背景にはWindows XPのサポート終了という目前に迫った事情があるワケだが、Windows 8.1 Updateが4月8日(日本時間だと4月9日)と目前であるにも関わらず、Windows 8.1が売れずにWindows 7が売れているのである。
どう考えても、Windows 8シリーズはWindows 7に比べて世間に受け入れられていない。
モダンUIはWindowsというイメージを一新したかもしれないが、デスクトップPCで使うOSとしては斬新過ぎただろうし、一部タッチパネルを搭載していないノートPCでもその使い勝手は評価されていない。
タッチパネルがあったとしても、Windowsとなると自然とクラシックデスクトップをメインに使う人も多いハズで、Windows 7の方が使い勝手が良いという人もかなり多いだろう。
私自身、Windows 7の方が使いやすいと思っているし、Windows 8.1も今回のUpdate後の印象ではまだWindows 7の方が良いと感じるかも知れない。
私含め、私の周辺でもWindows 8シリーズの評判は余り良くないのである。
Windows 7の欠点
だが、Windows 7も万能ではない。
OSの起動速度から言えばWindows 8シリーズの方が断然速いし、Windows 7にはXPにすら劣ると言われる欠点が存在する。
それがWindows 7の検索機能「Windows Search」である。
Windows XP時代は、ファイル検索をする方法だったのだが、Windows 7からはOSがバックグラウンドでインデックスをせっせと作っているにも関わらず、そのインデックスサーチが今一つパッとしない。
もともと、Windows 7というかVistaの頃から、XPより進化した検索機能を搭載する事をMicrosoftは推進していたが、その行き着いた結論がこのインデックスサーチである。
ところが、今一つ検索結果がパッとしない機能となってしまい、使い勝手も悪くなった感じすら受けた。
私の場合、流石に今では多少は慣れたが、それでもいざ探したいファイルが出てくると、インデックスサーチで見つけるのが困難という事もある。
何の為にバックグラウンドでインデックスを作成しているのか、サッパリである。
ただ、これも(恐らくだが)Windows 7 Service Pack 1で多少改善はされているのではないかと思う(ホントかどうかは知らないが)。
ただ、この点で言えば、Windows 8シリーズの方が優位である事は間違いない。
というか、これは私もハッキリ言えるのだが、Windows 7とWindows 8で言うと、少なくとも機能全般においてWindows 8が7に劣っているところはないと思う。
ただ、直感的に分かりやすいかどうかという面でWindows 8がわかりにくいという事に問題がある。
Windows 8シリーズの使い方が困難なのは、インターフェースを触りすぎて使用者の過去の経験を活かせない事に問題があるのであり、性能そのものに問題があるわけではないのである。
未だにWindows 7が売れている背景には、Windows 8の使いにくさがその理由として確実にあると思う。つまり、使いやすささえ乗り越えてしまえば、Windows 8は7よりもパフォーマンスは高いと言える。
ただ、見た目にフラットデザインである事も一部の人からは不評だ。
折角ビデオ性能が向上したPCに乗り換えても、OSそのもののリッチさがWindows 7に比べてあまり感じられない。
まぁ、この見た目の問題は好みの問題でしかないが、いろいろなマイナス要因がWindows 8を悪いイメージにしているように感じる。
ま、XPから乗り換えるOSとしてWindows 7を選択する事自体、悪いとは言わないが、確実にサポート期間はWindows 7の方が短いし、機能としてもWindows 8の方が優っている。まずその事を理解した上で次のOS選定を行った方がいいだろう。