AppleがiMacのエントリーモデルを追加した。
何だかiMacも高級な感じがしなくなってきた感じである。
エントリーモデル
iMacはHaswell Refresh世代のコアを搭載した新モデル“MacBook Air”を発表しているが、今回発表されたiMacのエントリーモデルは同じくHaswell Refresh世代のコアを搭載している。
その結果、CPU内蔵グラフィックスはIntel HD Graphics 5000を内蔵する事となり、上位モデルのIris Pro GraphicsやNVIDIA製GPUから比べてビデオ性能は押さえられている。この辺りがエントリーという所以だろう。
また、内蔵ストレージもHDD 500GBと少なくなり、搭載メモリも容量は8GBと同じだがオンボード搭載メモリの容量が固定となっていたりと、差が付けられてる。もちろんCTOオプションで搭載デバイスの変更も可能だが、メモリに関しては固定であるため、そのまま維持となる。
それ以外の仕様は上位モデルと変わりが無く、SDXCカードスロット、USB 3.0×4、Thunderbolt×2、Gigabit Ethernet、IEEE 802.11a/b/g/n/ac無線LAN、Bluetooth 4.0、音声入出力を装備している。
搭載される21.5インチの液晶モニタは解像度が1,920×1,080ドットで、これも上位モデルと同じである。
搭載されるHaswell Refresh世代のコアだが、Core i5で動作クロックは1.4GHz(Turbo Boost時2.7GHz)で、内蔵GPUは前述の通りIntel HD Graphics 5000となる。
重い処理をするとなると、ちょっとキビシイかもしれないが、現在のCore i5の4コアとしての処理能力を考えると、普通に使う分には何ら問題がないだろう。
位置付けがよくわからない
エントリーモデルの性能等については、前述した通りのものになるが、私自身、このエントリーモデルの位置づけがよく分からない。
もともと、最小構成のMacはMac miniというものがあり、それがエントリーモデルという言い方もできる。
ただ、Mac miniにはキーボードもマウスも、そして液晶モニターもセットになっていないため、エントリーモデルとしての位置付けとしては敷居が高い、と判断したのかもしれない。
iMacであれば、これ単体でオールインワンの商品構成であるため、今回は中身をMac mini同等としたiMacを追加し、エントリーモデルという位置付けにした、と考えられる。
たしかに、Mac miniの価格にモニターやキーボード、マウスを加算すると、今回のエントリーモデルのiMacくらいの価格になる。そう考えれば、エントリー向けという商品である以上、今回の商品追加は正しい判断なのだろう。
であるなら、AppleのMacにおける商品構成もそろそろ見直しの時期に来ているように思える。Mac Proという最上位からエントリーのMac miniまで、それぞれ客層においてどのラインナップを最適とするのか、そうした位置付けに当たるものを再構築すれば、消費者サイドは迷う事なく商品を選べるのではないかと思う。
どちらにしても、Macが買いやすくなった事は間違いない。
かつてMac Evangelistだった私からすると、実に良い流れである。