iPhone6およびiPhone6 Plusの予約が開始される際、日本の3大キャリアは各々が水面下で他社動向を予測しつつ、結果的に三つ巴の戦いをしていたのかもしれない。
au有利の状況から…
auとSoftBankが提示してきた最初の金額は、何故かauが安かった。しかもauは機能面から言ってもキャリアアグリゲーション対応の基地局数から言っても有利であり、全体的にみてもSoftBankが圧倒的に不利に感じられるような結果だった。
その結果を反映してか、SoftBankは予約が開始した翌日の16時に、最終的な支払額がauと全く同じになるという価格改定を行った。
厳密に見れば一括価格などには違いはあるものの、月割で購入する分には、ユーザーの負担額は全く同じになる。
また、最後にdocomoが価格を提示してきたが、今現在、SoftBankはdocomoの価格に合わせての最安値を提示していない。
これはdocomoに対して利用状況的にSoftBankは有利と考えて、docomoの提示価格より安くする必要がない、と判断した結果かもしれない。
私の主観ではあるが、今現在、iPhone6を利用するにあたり、便利に使えるのは【au > SoftBank > docomo】の順番である。これはiPhone6が受信可能な周波数帯と利用出来るLTE等のサービスを照らし合わせると、auが最も全国区で高速通信が可能なインフラを持っている事を意味する。逆にdocomoが持つ1.5GHz帯でのLTE通信がiPhone6で利用出来ない為、他2社よりも端末価格を下げるなりの努力が必要とも言える。
SoftBankは、そうした利用状況を考えて、他2社の動向に合わせて価格設定したという事と思われる。
docomoはさらに値下げ敢行
こうした本体価格や月々の基本料金だけで判断できないのが、キャンペーン割引などの追加サービスの存在による値下げである。
基本的に3社とも既存の端末の下取りによって価格を下げるというキャンペーンを展開しているが、docomoはさらに25歳以下のユーザーに対して値引き額の増額を行うと発表、さらに新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」に加入した場合に最大13ヶ月の間、月々の高速通信データ量を1GB分増量するというサービスを打ち出してきた。
要するに価格だけでなく、利用上での利便性まで上乗せしてきたという事だ。
しかも、以前docomoに加入していた人が今回のiPhone6でdocomoに戻ってくる場合、その前にdocomoにいた時に持っていたポイントを戻す、というキャンペーンも展開するようだ。
これだけの増額・増量を検討しなければならないほど、docomoは今回のiPhone6の利用状況を自社に対して不利、と判断しているのだろう。
それに対し、auは別としてもSoftBankはAXGPの対応エリアの拡大が急務と言える。人口カバー率で言えばauのCA対応エリアはSoftBankのAXGPよりはずっと広いと言えるし、それをauは有利な側面として売り込んでいる。
SoftBankはこの辺りをあまり意識していないような感じだが、各社全てに言える事として、新規およびMNPは機種変更よりも安いという事がココで響く事になる、と私は見ている。
今auに加入している人は機種変更によってauに残留する事で使いやすい環境を維持できる。価格は新規/MNPよりも高いがサービスは3社の中で最も有利なので他社への転出はあまり考えないだろう。
しかし今SoftBankに加入している人は、MNPによってauに転出する事で使いやすい環境と機種変更以上の割引を手に入れられる。このメリットは大きい。
ただ、全ての状況でMNPが有利という事も言えない。最近では転出せず、長期加入によるサービスを狙う方向もある。
最終的に自分の利用状況に合わせて有利な道を模索しつつ、価格的にメリットのあるキャリアを選ぶのが最も正しい選び方になる。いくらauが通信状況で有利と言っても、使う人のエリアの環境下ではauより有利なキャリアがあるかもしれない。今回、発表されている情報はあくまでも全国区を対象にした大枠でしかなく、各個人の状況とは同じではない。
その事を考えつつ、最終的な判断をするのが最も賢い乗り換え方法である。
カメラの出っ張りが気になる
iPhone6 Plusのカメラは、初めて光学式手ぶれ補正機構が内蔵される。
その影響なのか、カメラの部分が本体より出っ張っているという問題が今取り上げられている。
なぜAppleがこのようなデザインにしたのか?
正直、デザイン優先で商品展開するAppleらしからぬ事である。
もともと、Appleには自社の特許として、交換レンズのマウントを取り付けるという機構がある。
この機構はカメラの周囲に出っ張りを作り、そこに交換レンズを取り付ける溝を切り、交換レンズをそこに嵌めるというものだ。
しかし、今回のiPhone6ではそんな溝は見られないし、そもそも交換レンズが存在するなら発表時にそういう話を売りの一つとして発表しているハズである。もちろんそんな報道は成されていない。
ではこの出っ張りは何なのか?
恐らく光学式手ぶれ補正のユニットを搭載する際に、何かしら邪魔になり、出っ張った…と考えるのが自然なような気がする。
しかし、それならば本体全体をあともう少し厚くして、フラットにしてもらった方が私としては有り難いと思う。
それをする事によって重量増となる事を嫌ったのか? という可能性もあるが、でも使い勝手で考えるなら全体がフラットな方が良いに決まっている。
今回のAppleの意図が全く見えないのは気になる所である。
とりあえず、私としてもモックアップであっても実機を手にして見てみたいところ。
その上で、メリット・デメリットを見て、感じて、判断したいと思う。
個人的な感想ですが、docomoの追加サービスとか、考えているみたいですが、
また、ユーザー数減らすんじゃないかなぁと。
八月末の、サポートプランの改悪。同僚7人が、docomoを、見限るといってますわ。
そろそろ、あぐらかいてる商売根性、見直してくれないかなぁ。
返信
docomoがあぐらかいてる商売をしている…という認識については、私は必ずしもそうでもないかな? と思っています。
たしかに8月末の新プランの内容は、ユーザーからするとやめて欲しいと思える内容だったかと思いますが、それでもiPhoneを扱っていなかった頃から比べれば随分とマシになったな、と私などは思うわけです。
ただ、今回はiPhone6とdocomoの回線の相性が現時点で悪すぎるのも影響していて、ちょっと頂けない感じではあると思います。
ハッキリ言いますが、docomoでなくとも、auやSoftBankでもiPhone6を契約すれば、月々の支払額はイヤになるぐらい高いですよ。
それを嫌うなら、もうSIMフリー端末&MVNOに向かうしかないです。
それはdocomoに限らず、の話です。
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