昨日まで名古屋で行われていた「メッセなごや2014」に出張で出展していた。
その会場で見たものをちょっと書いてみる。
トヨタのお膝元
やはり愛知という事で、この展示会のメイン会場である1号館は、その会場の25%くらいをトヨタ関係の企業が占めていたように思う。
正確に25%とは言わないが、トヨタ関係のグループ企業ばかりが目立っていたように見えるのだ。何しろトヨタといってもいろいろある。
車が全てではなく、紡績もあれば運輸もある。ホームもあれば船舶もある。
総合グループである以上、こうした展示会にそのグループが出てくるとなれば、かなりの数が出展する事になるワケで、そうなれば会場の大きな面積を占有する事になる。
だから、メイン会場の25%を占有していたとしても、それは何ら不思議な事ではない。
そのトヨタが何をメインにしてきたのか? というと、前述したようにそれはその疑問そのものが間違いである事に気付く。総合グループなのだから、メインと呼べるものそのものがないのである。
だからいろんなものを出展してきている、としか言いようがない。
なので、とりあえずココでは、トヨタと言えばまず車関係である、という事を前提とした話をする。
というか、このBlog自体「乗り物関連」でカテゴリー分けしているので察して戴きたい。
まずは名古屋トヨペットには…
86の特別仕様車が展示されていた。何が特別なのかは…今一つわからなかったが、TRDのステッカーが貼ってあるところを見ると、何かしら走りの面でテコ入れされているのでないかと思う。
隣に「ミラーハリアー」が展示されていて、全身ミラー塗装されたハリアーがあったが…流体金属っぽい外装が個人的には受け入れにくい姿だった。好きな人もいるだろうが…。
未来と今と…
次にトヨタ車体のブースには、現在の問題解決の一つと未来の一つが展示されていた。
これはVOXYの福祉仕様で、車椅子をそのまま乗せられるというコンセプトのもの。HONDAのN BOX+にも同じ仕様のものが存在するが、従来の車椅子福祉仕様の車は、ほとんどがこのスロープをコンパクトに収納できるような仕組みで作られておらず、通常の使用において困る事が多いものばかりだったのだが、N BOX+ではそこを見直し、福祉車両としては格段に使い勝手が良くなった。ソコが受けた事もあって、トヨタもその方向で考えているという事なのだろう。
そしてもう一つ、未来というのがコレ。
「なんだ、コミューターか」という人もいるかもしれないが、この電動コミューターの見所は、充電が100Vで行われていると言う事。PHVなどの電気自動車は200Vでの充電が普通で、100Vだと充電時間が単純に2倍になるという仕様である。よって100Vだと一晩での完全充電は難しい…なんて事もあるようだが、コミュータークラスなら100Vでも問題ないのかもしれない。
どっちにしても、このコミューターというクラスの乗り物が、もっと街中に溢れる時代になって欲しいものである。
燃料電池車
FCV=fuel cell vehicleという、水素を燃料にする車、TOYOTA FCVも展示されていた。
FCVは水素と酸素の化学反応によって発電させ、それによってモーターを駆動させて走らせる燃料電池車である。
水素が燃料であるため、CO2の排出量はゼロ。出てくるのは水だけである。
そんなFCVな車も展示されていた。
水素を燃料としているため、通常のガソリンスタンドで供給というワケにはいかないのが最大の問題だが、走行中に排出するものが水だけ、という超エコ仕様の車だけに、トヨタ以外の車と連携して水素ステーションを増やして全国展開して欲しいものである。
こうして、どんどんとガソリンエンジンのあの音から遠ざかる世の中になっていくんだろうな…。エキゾーストノートとお別れする日も、そう遠い話ではなくなるのかもしれない…。
トヨタが目指す方向性
とりあえずトヨタ関係のブースで目についたものを挙げた。
特に真新しいものはないじゃないか、と思われるかも知れないが、実際はこうした車を実際に展示するだけでなく、カットモデルを展示してその中身の説明をしているブースなど、いろいろあったのである。
安全性、省エネ性、環境性など、どれもが近い将来に当たり前になるような装備の説明であった。
特に、小さな車体で移動するコミューターの存在は、トヨタ以外でも試験的に地域導入しているメーカーもある。それが電動モーターによるものなのか、或いは小排気量エンジンによるものなのか、方式はいろいろあるかもしれないが、今の世の中、移動時に3人以上が同乗するケースが激減しているにも関わらず、乗っている車は普通の5人乗り、なんて事が多いのも問題と言えば問題だ。
私のように、一人での移動が普通、なんて時、あえて大きな排気量のガソリン燃料車を使うのは環境的にもスペース的にも有効的とは言えない。そういう時、コミューターの存在がもっと身近にあれば、世の中はもっと変わるかも知れない。
日本の自動車メーカーは、展開すべき通常の製品を供給しきってしまっている。これはトヨタに限らず、日本の車メーカー、海外の一部のメーカーも同じ事が言えるが、人がどこかに移動するというアクションを形にしてきたメーカーが、新しい道を提示していく事で世の中を変えられるならば、もうその時期に来ているコトは明白だ。
私はその一つの道として、Segwayに期待するところがあったのだが、日本という国ではまだ時代が早すぎたのか、一向に広まる気配がない。であるならば、コミューターがその替わりを果たす可能性がある。というか、そういう方向に自動車メーカーが持って行かないといけない。
いろんな方向性を展示会では示していたものの、今の日本という国が抱える問題や、環境的な問題をどのように解決していくのか、という事が、ほんの少しだけ見えた…そんな気がする。
こうした展示会に足を運んだことがない人は、一度行ってみるといい。
商品を紹介しているブースもあれば、技術を紹介しているブースもある。偏に展示と言ってもいろいろある。そして知らない事が沢山ある事に気付くだろう。
日本って凄いぞ、という事を改めて知る良い機会になるはずだ。
あれ?豊田も、本気でアニメコラボとかして、痛車展示してなかったのね…w
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そういえば痛車は見なかったな。ちなみに埼玉の展示会では、車をカッティングシートで痛車にする業者が痛車を展示してたな。
さすがアニメを地場産業にしようとしているサイタマだw
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