先日ハイレゾで注目したRaspberry Piの新型が発売された。
4コアになって余裕が生まれた
Raspberry Pi2は旧Raspberry Piに比べ、性能面を大幅に強化したLinuxで運用できる小型コンピュータである。
従来モデルがARM11(700MHz/シングルコア)のBroadcom「BCM2835」を搭載していたのに比し、新型はCortex-A7(900MHz/クアッドコア)のBroadcom「BCM2836」を搭載し、メインメモリは最大512MBから1GBへ増量された。これにより性能は従来比6倍に拡大したが、消費電力は1w増えて約3wとなった。
それでも3wである。初代ファミコンより1w少ないのである(爆)
新旧の互換性は確保されているが、LinuxカーネルはRaspberry Pi2用のものが提供される。概ね、旧来品が動作すると考えられる。このRaspberry Pi2の話題をもっとも掻っ攫ったのはMicrosoftで、次期WindowsのWindows10でRaspberry Pi2がサポートされる事を発表した。
つまり、今年の末ぐらいには、省電力で動作するWindows10マシンが誕生する、という事である。
これも4コアに拡大したARMコアの恩恵と言えるが、こういう話などを聞いていると、Raspberry Pi2に俄然興味が沸いてくる。
価格からしても5,000円内で購入できるコンピュータであり、また稼働させるOSはネットで引っ張ってこれる…となれば、何かやってみたい気にもなる。
やはりハイレゾ音楽か?
しかし、最初にRaspberry Piを知ったキッカケであるハイレゾという分野は、どうしても切り離す事ができない。
これによってハイレゾ音楽を可能にできるのであれば、完全なオーディオ用マシンとして運用するのも面白いかもしれない。
先日Blogで紹介したnew_western_elecというサイトでも、Raspberry Pi2でいろいろ試されているようで、Raspberry Pi model B+用のDAC基盤がRaspberry Pi2で動作する事が確認されている。
敷居はかなり低いと言えるので、試してみる価値はあるかもしれない。
ただ、音の世界はかなり難解でもあり、単純に使えたからといって良い音が出る、とは限らない。また良い音の定義も難しい。
気楽に聴ける設定にすれば音質はソコソコ止まりかもしれないし、かといって品質に拘ると、今度は音素材の録音条件によって聞きづらいものになってしまったりする。
この辺りは好みの問題も含めてイロイロな方向性があるため、Raspberry Pi2を遊び倒すぐらいの勢いがあれば、方向性を試すだけでも楽しめるだろう。
気になるのはWindows10
だが、私がもっとも気にしているのはやはりWindows10である。
前述したようにRaspberry Pi2はメインメモリ1GBでしかない。
つまり、Windows10を無償提供するとしても、その動作環境としては1GBで動作させないといけないという事である。
Windows10は、1GBで動作するように設計されているという事なのだろうか?
ちなみに…Windows7では2GBでもツライと言われている。Windows8系でそのあたりはある程度緩和されはしたが、ユーザーズメモリを考えれば1GBでの動作というのは結構厳しいハズである。
現状のWindows8.1を搭載した8インチタブレットなどもメインメモリはほとんどが2GB以上を搭載しているから、Windows10でそのあたりがどのように変わるのかは、一種注目かもしれない。
どちらにしてもRaspberry Pi2は5,000円程度で購入できるコンピュータボードである。
今後の発展性を考えても、いろんな事ができる遊べるコンピュータである事は間違いない。
一つ入手して、可能性を手に入れるというのも悪くはないだろう。