めっきり起動ディスクとして定着したSSDだが、寿命は気になる要素である。
要は書き換えを少なくすれば…
昔は高すぎて手が出せなかったSSDだが、最近は256GBのものでも比較的手に入れやすい価格になり、俄然起動ディスクとして使用しやすい世の中になってきた。
私も256GBのSSDを起動ディスクにしているが、主要なアプリ以外はHDDからの起動として、できるだけSSDを酷使しないようにしている。
が、それでもWindowsというシステムそのものは、もともとHDDにインストールする事を前提とした設定で運用される為、SSDにはあまり優しくはない。Windows7以降、随分とSSDに優しくなったとは言え、現状はまだまだ改善の余地がある、といった所である。
そんな状況がある中で、有限会社電机本舗という所がSSD向けのシステムドライブ設定最適化ソフト「SSD最適化設定」の無料配布を開始した。このソフトは、その名の通りSSDを利用するにあたってその設定を最適化するソフトであり、Windowsが標準搭載の機能のうち、SSDへの書き込み頻度が高いもの、或いは書き込み容量が大きい設定を簡単に無効にすることで、結果SSDの寿命を延ばし、かつ容量節約を図ることが可能になる。上手く設定する事でWindowsの標準設定時と比べて3倍の長寿命化が可能で、また数十%の容量節減が可能になるとしている。
気になるのは副作用
この手のソフトは、今までにもいろいろ存在している。
しかし、Windowsは利便性を考えて機能を搭載していたりするワケで、このような最適化ソフトは、便利な機能を無効化する事でSSDの長寿命化等を実現するケースが多い。
「SSD最適化設定」ももれなくそうしたソフトの部類に入るわけで、問題は導入したは良いが使えなくなる機能も存在する、という事だ。
たとえば休止設定(ハイバネーション)やプリフェッチ・スーパーフェッチという機能は利用する上では便利だが、本ソフトでは無効化という形になる(設定でONにする事もできるだろうが…)。
要するにMicrosoftがユーザーが便利に使えると考えて実装した仕組みを放棄する事で、高寿命化が可能になるのである。
それだけMicrosoftはHDDの使用を前提としている、という事なのかもしれない。
それでもデスクトップPCなど電源を気にする必要のないPCなどでは、ハイバネーション等の機能は不要と考える人も多い。そうした人からすれば、多少でもSSDが高寿命化する方が意味もあるだろう。
「SSD最適化設定」はそうした人を対象とした無料配付ソフトと言える。
とりあえず…一度使ってみようかと私は思っている。
効果があればよいのだが…。