迷いに迷っていたGeForce GTX 970の処遇だが結論が出た。
売却を決めた
本当はSLIという未知の世界に入ってみたかった。
そして今回、その夢は実現間近だった。
だが…諸事情の結果、どうしてもSLI化を断念せざるを得ない事情が出来てしまった。
ただそれだけの事なのだが、果たして売れるのか?
その心配も実はあったのである。
このGIGABYTE製のGeForce GTX 970カード“GV-N970IXOC-4GD”は、17cmというショート基板でありながら、フルスペックのGTX 970の性能だけでなくオーバークロックされたモデルである。
その性能を持ちながら17cmという短い基板に空冷ファン等を載せたものであるため、性能は良いものの、他にいろんな問題が内包されているのではないか? という心配もあった。
実際使ってみた感じでは、そんな心配こそ杞憂であり、何ら問題のない普通の製品として使えたわけだが、私がこのように心配した通り、他の人も同じように心配してしまうケースが想定できた。
だからオークションなどに出品しても、同じように心配する人が出てきても不思議ではない為、私のように冒険心に溢れた人(爆)でない限りは、躊躇するのではないか? と思っていたのである。
事実、この心配が的中したかと思えたのが、オークションに出品した最初の案件は価格は30,000円開始で送料別という設定で、開始から終了までを4日間で設定して出品したのだが、落札者ナシで終了してしまった。
同条件で2回目に出品した時、明らかにウォッチリスト登録者数が激増し、今回、見事35,100円(送料別)という私の32,500円(送料別)という落札金額を超える価格で終了した。
…そう、利益が出たのである(爆)
需要は間違いなくある
今回、出品する事にしたが、GeForce GTX 900系は、今の所間違いなく需要はあると言える。
というのは、現時点で次世代コアがまだまだ先の予定だからだ。
例年だと、今年の秋口には次世代コアの影が見えてくるのだが、今年に限ってはまだ見えてこない。
これにはおそらく理由があって、NVIDIA側の思惑としては、AMDの新型の性能が思っているほど高くなかった事に起因していると言える。
実際、AMDの新型はHBM搭載で従来とは異なるアプローチから高速化してきたという意味で、非常に興味深いビデオカードであった。
しかしいざ蓋を開けてみると、その価格はものすごく高く、またその価格に見合うだけの性能を保持していたとは言えないものだった。
現状ではGeForce GTX 980より多少上回るか? という性能でしかなく、それでいて消費電力はGTX 980よりずっと上、つまりワットパフォーマンスがまだまだ追いついていない製品だったのである。
結果、NVIDIAはこの夏には下位モデルであるGTX 960と950の発表しか行っておらず、ハイエンド製品やハイミドル製品の刷新はなかった。
それだけに、私が保有していたGTX 970は、現行世代という事もあって未だその需要は確実にあるわけである。
しかもGTX 970の性能は、GTX 980比でみても驚く程その差は小さく、実にお買い得なカードである。正直、3万円台半ばで入手できれば、現時点でも割安感はあるのである(注意:但しショートカードに限る)。そう考えれば、その需要はまだまだあると言える。
とりあえず売れたので…
今回、どうしてもちょっとまとまった金額が必要になったため、売却という道を選んだワケだが、繰り返すように、技術的興味はSLIというものにある。一度はやってみたかったという思いは未だ変わらず、できるなら売却そのものをしたくはなかった。
その為、SLIに必要なマザーボードから調達しようとしていたのも事実だし、その為にわざわざ自分が使用しているCPUのソケットに対応したSLI用マザーボードまでネットで調べ、オークションで入手する計画も立てていた。運良く、Z77チップセットのマルチビデオカード用のマザーボードが出品されていたのである。
しかし、今回は諦めざるを得ない。
既に売却も決定し、利益まで出してしまったのだから、今更それを反故にすることはできない。
何れ、またチャンスが来る事を期待しつつ、今度は違った形でマルチビデオカードが出来ればと思う。
違った形? と不思議に思うかもしれないが、実は私が長年考えていた事がようやく実利を伴ってできるようになる感じがDirectX12から見えてきた。
そう、内蔵GPUと外付GPUの同時使用である。
Virtu MVP
実は、この内蔵GPUと外付GPUの同時使用は、Intel CPUで言うとSandy Bridgeの頃からある条件下でできるようになっていた。
それが“Virtu”というもので、ソフトウェアで2つのGPUの橋渡しを行ったりするプログラムである。
詳しくはいろいろなサイトを検索して欲しいのだが、これがIvy Bridgeの頃になると“Virtu MVP”と名称が変わり、「Lucid Virtu Universal MVP Software」と「LucidLogix Virtu MVP Wizard」という二つのユーティリティを使用する事で2つのモードで内蔵GPUと外付GPUを使用する事ができるようになるのである。
この2つのモードというのが、メインGPUをどちらにするか? の違いで、内蔵GPUをメインとした時は、画面出力は内蔵GPUで行い、演算負荷がかかる時のみ外付GPUにその演算を行わせて演算効率を稼ぐというモードである。通称、こちらをi-modeという。
もう一つのモードはこの逆で、メインGPUを外付GPUとし、画面出力を外付GPUが担当する。演算負荷がかかる時に内蔵GPUを活用し演算効率を稼ぐ方式で、こちらをd-modeと言う。
動作のブロック図を見ると、実に理想的な使い方なのだが、残念な事に実際にはこの通りの効率の良いGPUの使い方はなかなかできないのが現状である。
実際、不安定になってハングアップしたりするケースもあり、あまり実用的とは言えないようである。
ところが、これがDirectX12になると、比較的上手く動作できるようになる…なんて話もある。
ホントかどうかはわからないが、今まで外付GPUを取り付けた途端に強制的に使えなくなっていた内蔵GPUを上手く活用できる時代がやってくるワケである。
こうなると、物理的にSLIを組まなくても物理演算部分くらいは内蔵GPUに受け持って貰えるようになるため、パフォーマンスは少しは伸びると期待できる。
実際には、内蔵GPUの場合はメインメモリを流用するため、速度的に外付GPUよりずっと遅くなり、あまりよい結果を得られないケースも考えられる訳だが、それでも演算負荷を分散できるというメリットはあるワケで、多少は期待できると言えるだろう。
まぁそんな夢仕様も今後ある事を期待しつつ、マルチGPUは今回はスパッと諦め、シングルでGTX 970を使っていく事にしよう。
幸い、4Kを60fpsとかで快適に…なんて環境はまだ私にはないし、せいぜい3,440×1,440を60fpsというのが限度なのでGTX 970シングルでも大凡困る事はないだろう。
それにしても…SLIが出来なかったのが悔やまれる…。
無難な結論に達して良かったです。
他にも色々と入り用なのに、あえてSLIと言う茨の道を進むのか、ちょっとwktk…シンパイシテタンデスヨー。
システムの構成を大きく変えるとなると、設備投資が結構な額になりますよね。
それを先送り(?)して、落札分が戻ったのはめでたい!
さぁ、何に使うんです?(爆)
返信
ホントはSLIにしたかったんですよ。
その為にいろいろ調べたりしましたし…。
でも、4Kモニターでもないし、今は辞めておこうという判断でやめました。
今回得た金額で次に何を買うか?
買えればいいんですが、おそらく何も買えないと思います orz
返信