今まで導入しようか悩んでいた。
思わぬセール
私が所有する第3世代iPad(SIMフリー版)を久々に起動した。
動作は流石に最新機種から比べれば遅いが、Retinaディスプレイモデルであるため、見た目には十分使える事を再確認しながら、今まで眠らせていた分のアップデートをちょこちょこやっていたのだが、ふとApp Storeを眺めていたら、あのATOK for iOSがセールを行っていた。
いつもなら1,600円かかるところが960円という価格。
以前のATOKなら買わなかったのだが、いつだったかのアップデートでATOK SyncでPCの辞書が使えるという話を見たので、買ってみる事にした。
というのも、実は普段使っているmetamojiのmazecも使い勝手が良い時と悪い時があるからだ。
mazecは基本手書きを変換して活字入力とするインターフェースなのだが、手書き認識の際にどうしても苦手な変換候補が存在していて、とくに「け」という文字が私の場合はどうも認識しづらいようで、いつも誤認するのである。結果、これなら普通に入力する方が速い…なんて事があったりする。
ところが、iOS標準搭載の日本語文字入力は、その変換がおバカで、どうにも使い勝手が悪い…となると、やはり浮上するのがATOKだったりする。
ATOKは何より変換精度が高いのが最大のポイントで、こちらの狙った予測をほぼ確実にやってくれる。まして自分が今まで使ってきたPCのユーザー辞書と同じものが使えるとなればもっと変換精度は高くなる。これが最大の魅力である。
というわけで、iPhone6 Plusと第3世代iPadに入れて使ってみた。
やはり精度はバツグン
まず使ってハッキリ解る事は、その変換精度の高さである。
PCのユーザー辞書を取り込んでいるため、普段PCでテキストを打っている時の私の言葉遣いの癖をちゃんと理解している。その為、とにかく私に合わせた候補を出してくる。ユーザー辞書が育っていれば育っているほど、その人に合わせた変換をしてくれるため、使い込めば当然の事ながらもっと賢くなっていく。
その使い込むというのは何もスタンドアロンによるものでなくてもいい。当たり前の事だが、純粋にPCで使い込んだ履歴も、ユーザー辞書の共有という機能で取り込む事ができるため、そこにPCだとかスマートフォンだとかの垣根が存在しない。これはちょっと感動ものである。
もちろん、iPhoneというスマートフォンならではの操作もある。
タッチ入力というスタイルだから、やりやすい操作もあれば、やりにくい操作もある。しかし、ATOKを使えばそのやりにくい操作を解決する事もできる。
開発者が教える6つのワザが紹介されているが、どれも基本機能ではやりづらい操作だが、ATOKがイイ感じに補佐してくれる。
こういう、日本人の操作にしかないような細かい所を補完するのがATOKである。
一般的なOSに依存しない環境
このATOK for iOSは、おそらく現時点ではiOSで動作する最後発の入力系アプリケーションではないかと思う。
ATOK Passportと組み合わせると、Windows版、Mac版、Android版と、4種の一般的なOSであればどの環境で使用しても同じユーザー辞書で変換できるようになる。
ちなみにATOK Passportに登録すると、ATOK for iOS以外はその登録だけで使えるようになったハズである(Android版はプレミアム版が存在するのでそのあたりは公式で調べて欲しい)。
日本語入力にお金を投じるなんて…と思う人もいるかもしれない。
だが、少なくともスマートフォンなどで入力している時間を短縮するという事は、時間をお金で買うという事である。入力しづらい環境としやすい環境とでは、そもそも生産性も異なるし、何より、ストレスの感じ方が段違いである。
しかもATOKは、使っている人の癖を覚えていくため、こまめに変換する人でも、一気に長文を打って変換する人でも、それに合わせた使い勝手を提供してくれる。
少しでも日本語入力環境を良くしたい、と考えるなら、ATOKを使用するという手は有力な方法と言えるように思う。