NVIDIAの新型ビデオカードの性能が何かスゴイ…。
1070でTitan X超え?
GeForce GTX 1070が1080に比して比較的性能を落としてきた的な記事を以前書いたが、その落とされた性能である1070で、3DMark FireStrikeのPerformance、Extreme、Ultraの3種類を走らせると、どうもGeForce GTX Titan Xのスコアを超えるらしい事が判明した。
性能的にはどうがんばっても1080の性能上昇率には到底及ばないが、それでも絶対的性能でGeForce GTX Titan Xを超えてくるというのは、コストパフォーマンスで考えれば破格の性能と言わざるを得ない。
しかも、それが150wという消費電力で実現しているのだから、その電力効率もハンパなものではない事がわかる。
もともと、グラフィックス用途を目的として設計されているGP104だからこそ、低い消費電力で3DMark FireStrikeのスコアを延ばす事ができたワケで、もしこれがGP100を使用したPascalで3DMark FireStrikeのスコアを出したなら、スコアそのものは高いものの、その消費電力比はGP104より低い結果となるハズである。
一応、今回計測された1070のスコアは、ライバルのRadeon R9 Fury Xすら上回る結果ではあった。
だが、これが即ちゲーム用途でも同じ結果になるかはまだハッキリとは言えない。多分、スコアに見合った結果となるだろうが、スコアはあくまでもベンチマークの結果であって、実際のグラフィック多用のゲームとは異なる。
その結果は、6月に入ってから判明する事になる(発売が6月に入ってからだから)。
新コアGP102
現在、正式にその存在が公開されているPascalコアは、GP100とGP104である。だから、当初予測されていた製品のGeForce GTX Titan Xと1080 Tiは、このどちらかのコアを使用したものになる、と予測されていた。
ところが、ここにきて新たにGP102というGPUコアをNVIDIAが計画しているという話が浮上した。
GP102は、基本路線はGP104と同じなのだが、純粋にGP100からFP64ユニットを省略したコアになり、FP32ユニットの数はGP100と同じになるらしい。また、GP102を採用するビデオカードは使用するメモリもGDDR5ではなくGDDR5Xが採用され、より高速アクセスが可能な製品になる。
そう考えると、GeForce GTX Titan Xと1080 Tiは純粋に1080の上位製品になるものの、コアも異なるまったく別モノになる可能性が高い。
ハイエンドを追求する人は、このあたりに関して詳しいとは思うが、用途別に使われるコアが異なるという事を念頭に入れて、製品を選ぶ必要が出てくるだろう。
深夜販売
秋葉原の各店舗では、5月27日に深夜販売でGeForce GTX 1080を販売する、と告知し始めた。
問題なのは、深夜販売を行う各店舗のその告知に、一切価格が表示されていないという事である。ハイエンド製品であるため、価格など些末な問題…という事なのかもしれないが、いくらになるのか分からない物に行列ができるという事なのだろうか?
かつてパワーユーザーだった私からしても、価格表示のない深夜販売というのは、正常ではないと思うのだが、最近は変わってしまったのだろうか?
価格的には、8~10万円くらいになるだろう、とは思うのだが、そんなざっくりした価格しか見えていない現状でも、SLI構成で購入しようという人がゴロゴロいるのだから、ハイエンドな世界というのは、実に恐ろしい時代に突入したものである。
ただ、今日の記事の最初にも書いたが、1070ですら前世代製品のハイエンドを超える性能を省電力で示すのだから、1080ともなればその価格でも安い、あるいは妥当という事なのだろうか。
正直言えば私もGeForce GTX 1080は欲しいと思えるビデオカードである。時間が経っても価格はそんなに熟れないだろう事を考えると、多分私にはこの先買うことのできる製品とは思えないが、一縷の望みをかけて値下がりするのを待ちたいと思う…。