何か、毎回こんな事を言っているような気がする…。
欲しいマザーボードが出てきた
こんなのは久々じゃないだろうか?
私が欲しいと思うマザーボードが登場した。しかもいつも贔屓に使っているASUS製品ではなく、GIGABYTE製品である。
そのマザーボードとは「GA-Z170X-Designare」で、Gbit LANが2口あり、Intel製のコントローラーを採用したUSB3.1に100Wの電力を供給でき、Intel製のUSB3.0を前後あわせて6ポート持つという特徴を持ったLGA1151マザーボードである。
つまり、これにSkylake-Sを組み合わせれば、私が可能としたい機能はほぼほぼ実現できてしまい、しかもそれどころか今流行のM2やU2による高速SSDの運用もできてしまう。
まぁ、よく見れば驚く程変わった事ができるわけではないのだが、今拡張カードで実現している機能がほぼ1枚のマザーボードで完結し、もしあえて追加するとするならばPCI Express×4のRenesas製USB3.0カードを追加してさらに拡張性を整えるぐらいの環境を簡単に構築できてしまうのである。
個人的には最近よくある高性能ゲーミングマザーボードよりもコッチの方が全然有意義だし、必要十分な能力と思える。最近は高級感を煽るように高機能をバンバン詰め込んで高価格帯に持ってくるマザーボードが多いため、本当に欲しい機能だけを集めた製品というのがなかなか発売されない所がある。
しかしコイツはその中でも結構しっくりくる機能だけを詰め込んできた製品というのが好印象である。
価格は店頭価格で3万円程度というから、機能を考えれば妥当な所と言えるかもしれないが、
弱点もある
こんな「GA-Z170X-Designare」だが、弱点がないわけでもない。
PCI Expressのレーン数からくるSLIやCrossFireXの帯域確保である。
これは搭載するCPUの問題でもあるため、一概にマザーボードの問題とは言えないのだが、マザーボードのプリントを見るとSLIやCrossFireXの印刷が見える為、一応SLIやCrossFireXにも対応はしている。しかしそれは×8での接続に限定されてしまうという事。残念ながらMAXの×16運用はできない。
最近、ビデオカードの消費電力が以前から比較して驚くぐらいに下がってきたため、予算が許せば比較的簡単にSLIやCrossFireXが実現可能になってきた。しかし、それでも接続するレーン数に問題がある場合が多い。ハイエンドに近づこうと思うと、こういう障壁が未だ残っているのはとても残念な話である。
といいつつも…
本命に近いマザーボードの登場で、いよいよメインPCのアップデートが視野に入ったか? と自分でも思ったのだが、ココで思考の原点に還ると、もう一つ上を考えたくなる。
そう、先程説明した弱点を克服する術はないのか? という事である。
実は×16を2スロット使用するSLIやCrossFireXは、PCI Expressのレーン数を40持つCPUでないと実現できない。
つまり、現世代でいうと、Corei7 Extremeの一部とXeonだけなのである。ソケットがLGA2011-v3なのでチップセットもX99を使用した製品しか存在しない。
つまり、通常のLGA1151ソケットを持つ環境では、最大の性能を引き出したSLIやCrossFireXを実現できない。
これは仕様なのか? と言えば、現時点では仕様としか言いようがないのだが、それが仕様でなくなるタイミングが来るかも知れないという可能性を考えてみた。
今までと異なる流れ
実はそろそろSkylake-Sの次が控えている。というか情報だけは随分と前から出ているのだが、それがKabylakeとよばれる次の世代のCPUである。時期からすると来年初頭といったところ。
このKabylake、実は発表された当初から比較して随分と性能が縮小されてしまっている。言い方がちっょと微妙だが、当初予定していた機能を実装できていない現実があったりする。この当初予定されていた機能という面でいえば、諸問題でSkylakeもAVX-512の機能をカットしているワケだが、KabylakeはIntelが提唱するTick-Tock戦略を逸脱する、完全にSkylakeの最適化版の位置付けになると見られている。
数年前もHaswell-Refreshという、Haswellの最適化版をIntelはリリースしているが、既にIntelのTick-Tock戦略は成立しなくなっている。これはプロセスの微細化スピードが鈍化した事によって引き起こされているわけだが、今後はこのTick-Tock戦略そのものを考慮しない流れになっていくと考えられる。
つまり、プロセスの微細化が進まない時でも、新しいアーキテクチャを実装せずに従来のアーキテクチャを最適化するというターンがある、という事である。
ただ、そうした最適化時に機能強化をする可能性は十分にある。それは新しいアーキテクチャを実装するという事でなく、従来のアーキテクチャの延長上にある機能強化でしかないからだ。今回の例でいうならば、Kabylakeは最適化のターンの製品で、機能強化としてSkylakeが実装しているPCI Expressレーン数を強化した製品になる可能性がある、という事である。
もしそうなら、Kabylakeを待つ事で私が弱点と考えている事を克服できるかもしれない。
問題は対応するかという事
となると、残す問題はGA-Z170X-DesignareがKabylakeに対応するかという事と、対応したとして、現在のPCI Expressの制限が解除されるかという事が問題となる。
対応はしたものの、依然としてPCI Expressの制限がかかっているならそもそも弱点は克服できない。
KabylakeはHaswell-Refreshと異なり、型番が完全に新しい番号を与えられているため、ひょっとしたらチップセットも新型が用意されるかもしれない。そうなると、また新しいマザーボードの登場を待つしかないのかも知れないが、GA-Z170X-Designareのような必要十分な機能だけを持つ製品が登場するかどうかがわからない。
ま、未来に発売されるものを予測しているのだから、分からないのは当たり前だが、どういう形であれ、今の私からすると選択肢は二つ。
PCI Expressのレーン数を我慢してSkylake-Sに突貫する計画を立てるか、未来に期待してKabylakeを待つか、である。
ま、後者になる可能性はものすごく高いワケだが、昨今はいろんなパーツが高騰化していて、なかなか手が出せない状況になっている。
特に最近ラッシュがきたPascal世代やPolaris世代のビデオカードは、上を望むとPCが1台平気で買えてしまう価格であり、ある程度の性能を持つPCを自作しようとすると、ものすごい価格になってしまう。
既製品でイイジャナイと言う人もいるかもしれないが、既製品は欲しい機能以外にも実装されているケースが多いのと、総合的な寿命を考えると自作した方が長いという結論にいたる事から、私は未だ自作の道を模索している。
拘りと言ってしまえばそれまでだが、長く使うものだからこそ、希望に添った構成にしたいと言うのが、私の狙いである。
と、話が脱線したところで、今日のまとめ。
久々に欲しいと思うマザーボードが発売された。
機能は必要十分、価格は現在の市場価格で言えばちょっと高めだが機能を考えればコストパフォーマンス高め。
Skylake-Sでの構成を考えるならベストな製品だが、次にくるKabylakeを考えると、時期的にちょっと微妙か?
そんな感じである。ただ…PCは欲しいと思って買う時期が最適な時期という言葉もあるため、悩み続けていると買う時期を逸してしまう。
というわけで、予算調達を今から検討した結果で、今後を考えていくことにしよう。