我が家のPCは今年末で4周年を迎えようとしている。
値上がりがハンパない
今のPCを組み立てたのは、既に3年も前の話で、当時はIntelのコアでも最新はIvy Bridgeとよばれる世代だった。
その翌年の2013年にはHaswellの世代へと交代したので、Ivy Bridge世代は僅か1年程度の寿命だったのだが、Ivy Bridgeはその前のSandy Bridgeの最適化版という事もあって、非常に安定したコアであった。
その時でもミドルレンジコアの価格は3万円台だったワケだが、今のSkylake-Sの同レベル帯は最近ようやく3万円台へと突入し、長い間4万円台に君臨していた。
つまり、年を追う毎に性能は上がるとしても、同時に価格もつり上がっていた事になる。
しかも周辺のチップセット、いや、それを搭載したマザーボードはさらに価格がつり上がり、今ではちょっとしたマザーボードを購入しようとしたら3万円くらいになってしまう。
私が自作PCに手を染め始めた頃は、1万円以下のマザーボードなど沢山存在していたのだが、今ではそういった格安マザーボードはかなり少なくなり、ハイエンドなマザーボードだと6万円を超える価格になったりする時代になった。
つまり、今自作PCを組立ようと思ったら、私が通常の性能レンジで構成すると、CPUとマザーボードだけで7万円近い価格になってしまう。以前より2~3万円は確実に値上がりした事になる。
なので、新PCへと移行しようと思えば、それなりの覚悟をもってパーツ選定をする必要がある。
Skylake-SからKabylake-Sへ
そして今年末ごろ、SkylakeからKabylakeへとIntelのコアアーキテクチャは進化すると言われている。まぁ…進化といっても今回のターンは「最適化」のターンなので、プロセスもアーキテクチャも完全刷新という事ではないが。
当初はモバイル系コアを中心に発売されるようだが、自作PCなどで利用出来るデスクトップタイプも来年には発売になると言われている。
価格は…おそらくは今のSkylakeシリーズの据え置きになるだろうと思われるが、ミドルレンジコアで4万円程度にはなるだろう。これはもう避けて通れない価格帯と言える。
では性能は? となると、実は案外微妙で、Skylakeから劇的に進化した、と思われる要素が見当たらない。
もちろん、全く進化していなければアーキテクチャを刷新する意味がないので、ある程度の新技術は投入される事は間違いないが、劇的進化とならない可能性が高い。
まぁ、標準で動作周波数が4GHzを超えてくると言われているので、そのままでも相当高性能と言えるのは間違いないが、価格帯性能比はSkylake同様、昔ほどよくないと言えるかも知れない。
このKabylake世代になる上で一番重要なのは、チップセットが刷新されるという事。
現在の100系から200系(まだ正式に発表されていないが)へと進化するのだが、こちらの進化の方がユーザーとしては恩恵を受けそうである。
というのも、USB3.1、HDCP2.2、Thunderbolt3.0のネイティブサポートが加わり、さらにPCI Expressのレーン数が20から24へと引き上げられると言われている。
4レーン増えただけじゃないかと思うかも知れないが、その4レーンが重要なのである。
M.2など新デバイスの接続にPCI Expressの4レーンが使われる為、増加分はそのままM.2デバイスへと使える事になる。これはSLIなどのマルチビデオカードの構築に大いに役立つ事を意味する。
と言うわけで、周辺機器の事を考えても、Kabylake-Sを待つ意味はとても大きいのである。
ビデオカード
さて…CPUとマザーボードはKabylakeを待ち、それなりの構成を覚悟するとして、問題はビデオカードである。
私の場合、CPU内蔵GPUに留まる事はあり得ない。でなければ現在もGeForce GTX 970というカードを使用しているワケがないのだから。
となると、そちらも刷新という事になるのだが、こちらは実に選定が難しい。
というのも、NVIDIAのビデオカードでいうと、選択肢がGeForce GTX 1080と1070、1060しかないからである。何故なら、現在使用しているのが前述のGeForce GTX 970だからだ。
なので1060を選択すると、性能的に現在の970の10%向上するかしないかとというレベルに留まってしまう。
仮に1070にすると、性能的には1.6~1.7倍へと拡大する事になると予想されるが、その代わり価格が5万円を超えることになる。
まして1080をという話になると、ビデオカードだけで8~10万円クラスになってしまう。今回はほぼ全てのパーツを刷新する事になるので、全体の出費がこれだととんでもない価格に突入する事になるので、実にその選別が難しい。
今の所、1070が最有力候補だが、年末あたりになると価格はもっと熟れてくるだろうか?
この辺りは、ライバルのAMDがどれだけハイエンドな製品を投入してくるか? という事にも関係してくるし、実に微妙なバランスの上で価格が決まってくるのだが、できれば導入費は安くしたいものである。
フォームファクタは? ストレージは?
その他としては、今回は再びフォームファクタをATXに戻そうかと思っている。
今のメインPCのフォームファクタをmicroATXにした事で、たしかに全体のパッケージングは小さくなったが、長期に使って行く為の拡張をしていくと、スロット数の少なさや選択肢の狭さが目立って問題となった。
そのため、フォームファクタはやはりATXに戻すしかない。
となれば、ケースから今度は新調するしかない。ケースを新調するという事は、電源もついでに…という事になる。まぁ、650~700wの80 Plus Platinum電源があるといいな、なんてコストのかかるセレクトをしてみたり。
またストレージに関しては、最低限256GBのSSDをメインストレージしにして、データストレージとして定番の4GBのHDD辺りを搭載、という事になるだろう。もし価格的に許されるなら512GBのSSDにするかもしれないが。
面白いのは、CPUとマザーボードの価格は上がり続けているのに、不思議とストレージだけは価格が下がっているという事である。仮に価格が同じだったとしても、容量が増えているため、単一容量で考えれば価格は下がっている。
CPUやマザーボードも同じようにせめて価格据え置きという感じにしてほしいところだが、決してそうはならない。やはりライバルが不在という事が原因なのだろうか?
とまぁ、一応は今年の年末もしくは来年早々にメインPCの刷新をする、という事を前提に次のプランを考えてみたのだが、価格は年々右肩上がりという流れは変わらない感じである。
自作PCという市場が小さくなっている事も価格が下がらない…いや、上がり続けている原因と思うが、ここらへんでその流れが変わってくれるといいなと思いつつ、計画を時々見直していこうと思う。