もっと広まってくれれば…
圧倒的
ドスパラからTITAN X搭載のゲーミングデスクトップPC「GALLERIA ZK」が発売された。価格は329,980円(税別)からで、いつもの如くBTOに対応している。最大の特徴はビデオカードにTITAN Xが採用されているという事だが、その他の性能もミドルハイと呼ぶにはさらに上を行きそうなスペックである。
CPUにはCore i7-6700K、メモリはDDR4-2133 8GB×4、ストレージとして256GB NVMe接続SSDと3TB HDD、チップセットはZ170、80PLUS GOLD取得の800W ATX電源という構成で、これにTITAN Xが組み合わされる事になる。
TITAN Xのスペックは、7月に発表されていて、CUDAコアは3,584基、ベースクロック1,417MHz、ブーストクロック1,531MHzで、メモリは10Gbps駆動のGDDR5Xを12GB搭載している。CUDAコア3,584基ともなると、そのトランジスタ数は120億に達し、FP32性能は11TFLOPSに達するというから、数年前に単体のGPUで1TFLOPSに達したといっていた話がウソのような性能である。
私がこのTITAN Xを搭載している製品を前にしてそれでもハイエンドと呼ばずミドルハイと表現したのは、偏にIntelのハイエンドはLGA2011-v3ソケットだからであり、LGA1151ソケット採用マシンはどうしてもミドルレンジ枠に入ってしまうからである。
そうは言ってもGPU能力は従来のGeForce GTX 1080と比較してもズパ抜けた性能を持つワケで、ゲーミングPCという限定された枠内での性能としてはトップレベルである事に違いはない。
私は買えないが…
このTITAN Xだが、その価格は1,200USドルと言われている。
単純計算でいけば、1ドル103円で計算して123,600円という事になるが、国内で流通する時にはここから2万円は優に上回る価格で流通するのではないかと思われる。
だが、世の中にはこの価格であっても買いたいという人がいるわけで、そういう人はGeForce GTX 1080が登場した時にも真っ先に購入しているケースがあり、ひたすら速さを求める傾向にあると言える。
そういう人がこのTITAN X発売と共にそちらに飛びつけば、従来使っていたGeForce GTX 1080はオークションや中古市場に流れるわけで、今まで手が出なかった人たちにも入手のチャンスが訪れるというワケである。
ちなみに新品のGeForce GTX 1080も、NVIDIAサードパーティからの製品であれば、既に6万円台で購入可能なレベルになってきている。
となると、全体的に1080の価格は下落傾向にあり、このTITAN Xの廉価品である1080 Tiが来年初頭に登場すると言われているが、それが発売される頃には通常の1080はもっと価格が熟れてくる可能性もあり、私の様な者でも入手のチャンスが訪れる可能性がでてくる。これは実に有り難い話である。
そうなると1070は…
そうなるともっと入手性が高くなるのがGeForce GTX 1070である。
現在の1070の価格は大体5万円台といったところだが、中古市場だと4万円台半ばを下回るぐらいになってきている。つまり、徐々にかつてのGeForce GTX 970とほぼ同等の価格に落ち着いてきた、という感じである。
なのでビデオカードにさすがに5万円は出せない、という人であれば、この1070がこの年末から来年明けくらいにかけて狙い目になってくる、と予測できる。
同じように、もうちょっと背伸びしたいという人でも、1080が同時期に狙い目になってくると考えられ、私の来年明けくらいのメインPC刷新に影響してくるもの、と見ている。
性能的にGeForce GTX 970の性能があれぱ問題ないだろ? と言われるかも知れないが、モニターとしてDELLのU3415WとMDT-242WG-SBを2枚で使っていると、フレームレート的にちょっときつくなってきているというのも事実であり、メインPC刷新でこの辺りの改善を期待したいと考えるのはむしろ当然といったところである。
難しい事は考えないという人
私の様に、パーツ単位でいろいろとPCを構成していく、という人は年々減っているといわれている。所謂自作PCを趣味としている人という事だが、そうでない人は、とにかく難しい事は考えずにショップ販売のゲーミングPCとかメーカー製PCを購入する方が安全ではある。
だが、そういうPCは得てして自分の欲しい性能を得られにくいという問題もある。
私が思うのは、まず自分が欲しい構成のPCがあるならば、ショップPCをBTOで買ってしまうというのが良いのではないかという事である。それで自分的に満足できるPCを購入し、性能に不満が出てきたならそこからパーツで組み替えていくという事を始めるのが良い。自分で構成を変えていくと、いつの間にか自作できるぐらいの知識を身に付ける事ができるようになるからだ。
私自身も、一番最初は自作キットで購入し、それに組み合わせるCPUとメモリとHDD、そしてビデオカードをお店の人に相談して購入、組み立てた。その時には、正直知識なんてものは全く持ち合わせていなかったが、最低どんなパーツがあればPCが構成されて動くのか? という事を、そのキットで知ることができた。
その次に導入したPCは、ショップPCをBTOで組み上げたのだが、その時にはある程度の知識が身についていたため、店員の人と構成についていろいろと話をする事ができるようになっていた。
今は昔よりもずっと組立が楽になっていて、ツールレスでもできるようになっていて、手軽に始められるようになっている。だが、それでも自作しない人は、ほとんどの場合で「難しいそう」という固定概念で自作を避けているに過ぎない。
始めてみれば以外とできる…といって、自作を薦めたいという気持ちがあるからこういう記事を書くのだが、それでも人によってはPCに興味があるのではなく、そのPCの上で動くゲームに興味がある、という人もいるだろう。
だから絶対自作しろとは言わないが、PCゲームを少しでもリッチに楽しむ時には、ある程度の知識が必須になるという事だけは、覚えておいた方がよいだろう。
と言うわけで、私の来年初頭に予定している次期メインPCは、性能的には結構面白いものになるのではないか? あるいはなってほしいな、という感じである。
AMDのZenの価格にもよるが、Zenを組み込んでの高性能GPUによる構成で自作する事ができれば、期待以上の性能で作れるだろう。
さて、総額はいくらになる事やら…。