Zenアーキテクチャをあらゆるプラットフォームへ。
Zen+Vega?
AMDのZenアーキテクチャを採用するデスクトップPC用のコードネームはSummit Ridgeだった。それが現在では正式名称として“RYZEN”という名の製品名に決まったのはつい先日の事。
そのSummit Ridgeの次に来ると言われているのが、ノートPC向けとして紹介されている“Raven Ridge”である。
この“Raven Ridge”は、実の所ノートPCだけでなく、デスクトップPCにも投入されるとされていて、Zen世代の最初のAPUになる、と言われている。
APU、つまりCPU機能とGPU機能を併せ持ったコアとして設計されているというのだが、その構成は、どうもZenアーキテクチャコアを4コア搭載し、さらにVega世代のGPUを組み合わせたものになると言われている。
現在販売されているRadeon RX 480系は、そのコア世代はPolarisと呼ばれる世代であるが、“Raven Ridge”はさらに新しいVega世代が搭載されるとあって、CPU、GPU共にAMDの最新世代のアーキテクチャを搭載したコアになるようだ。
IPC向上が期待されるZenアーキテクチャを投入してくる事で、従来のAPUから比べてもかなり高性能化が期待できるが、それに組み合わされるGPUもPolaris世代よりもさらにワットパフォーマンスに優れると言われるVega世代が投入されるとなると、Intel側としてもそれを迎え撃つライバルコアとしては、Core i3というよりはCore i5あたりが順当になるのか、非常に気になる所である。
そうは言ってもAMD
このような話を聞くと、2017年はAMDにとってかなり明るい話ばかりのように聞こえてくるが…そこはやはりAMDである。
期待を(良い意味でも、悪い意味でも)裏切らないAMDなので、話のオチが必ず用意されているように思えてくる。
今回の“Raven Ridge”で言うならば、期待できるコアでありながら、実はその投入される時期に問題がある。
現時点ではどうも2017年下半期になる、と言われている。
IntelはKabylakeを2017年初めに投入してくるワケで、少なくともそれよりも半年くらいは遅れての登場となる。
AMDからすると、それまでは旧来のアーキテクチャで製造されているBristol Ridgeで戦っていかねばならないワケで、ローエンド市場は来年後半まではIntel優位のまま推移するのではないかと思われる。
それでもハイエンドからミドルハイくらいまでの市場は、RYZENの投入で市場が大きく揺れるだろうと思われるので、AMDは来年前半はハイエンド市場で勝負に出るという事なのかもしれない。
また、サーバ市場も来年半ばまでには“Naples”を投入するとしていて、こちらは16コア~32コアのZenアーキテクチャで、しばらく勝負にならなかったOpteronを刷新してくる。
Summit Ridgeの性能の噂を信じるならば、この“Naples”はシングル/マルチコア性能でも従来よりはかなり改善されていると思われる為、サーバ市場でAMDが再びその地位を獲得できる可能性はそれなりにある、と考えられる。
AMDとしては、ようやくIntelとまともな勝負ができる…それがZenアーキテクチャがもたらす状況といえるだろう。
ただ、この「ようやくIntelとまともな勝負ができる…」という状況そのものがAMDのオチに影響をもたらす可能性はないのか? となると、正直笑い話にならなければ良いが…と思わざるを得ない。
ネタなんか仕込まなくてもよいのに、AMDはサービス精神旺盛(ぉぃw)なので、いつも何かを隠し持っていたりする。
今回ばかりは、全てが順当に進んでくれる事を祈りたい(いや、マヂで…)。
AMDには頑張って欲しい。
そう願いを込めたかどうかは置いといて、純AMD構成のPCを使ってる身としては、ホントに頑張って欲しい。
やはり競争してこそ技術は発展するので、Intelの独壇場では面白くないのです。
マイノリティに生きる私には王者ではなく挑戦者こそ相応しいのです。
だから、追い越さない程度に頑張れっ!(爆)
ちなみに、Summit Ridge を Sumarit Ridgeと読み違えたのは秘密です。
返信
「追い越さない程度に」とありますが…私としては追い越して欲しいです。
資金を沢山もっている企業が常にNo.1である必要はないと思っているので、技術力勝負を純粋にしてもらいたいかな、と。
要するに、良いものは評価されるってスタイルが必要だと思うんですよ。
そしてそれを適正価格にする事で、正常な競争市場になるんじゃないかな、と思います。
ま、今の段階ではAMDは例え技術でIntelを超えても、挑戦者の立ち位置は変わらないと思います。
ここ10年くらいの差はそんなに簡単に縮まったりしないでしょう。
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