有料を使うようになって幾星霜…。
ESET
PCを使うようになったのは、自分がまだ学生の頃からなので、もう相当昔の話。
当時はまだOSというものが一般的でない頃(歳がバレるw)で、まだ16bitのパソコンを持っているだけでも「おおっ!」という時代だった。
その時には、コンピュータウィルスなんてものは一般的でなかったし、そもそも通信というのも一部の人が草の根ネットでやっていた時代である。
それからWindows95がやってくるわけだが、それと同時に私のPC遍歴もPC-8801mkIISRからX68000、PC-9801互換機、FM-TOWNS、PowerMac9500、自作DOS/V機と移り変わったが、実際にセキュリティソフトを導入し始めたのはPowerMac9500の頃から。
何故ならその頃にISDNを使ったパソコン通信を始めたからで、初めて使ったアンチウィルスソフトはNorton AntiVirusだった。
当時のMacにおけるAntiVirusソフトの絶対的存在はNortonだったわけで、それ以外のソフトというのはまだあまり存在していなかった。それ以降、私はしばらくNorton信者(というか、それ以外の選択肢を探す事もしなかった)だったワケだが、自作DOS/V機でWindows版Norton Utilityを使っていた時、このNortonが原因でシステムクラッシュという目に遭い、その後しばらく無料のAntiVirusソフトに頼っていた。
しかし、何か被害が大きく広がったウィルス騒ぎか何かの時に、無料AntiVirusでは一抹の不安を感じ、そこで久々に有料のウィルスバスターへと切り替えた。
ウィルスバスターは当時拡大中のセキュリティソフトで、とりあえず入れておけば安心という、免罪符的に思えるソフトだったのだが、実際それで結構な年月を過ごしていた。
ところが今から5年前、今度はウィルスバスターが原因でOSがクラッシュするという目に遭い、コノ手のソフトはシステムの中核に関与するソフトだから仕方がないのか? と思いつつ、再び無料のAntiVirusにして過ごしていたのだが、年々こうしたセキュリティ問題が深刻化していく事を懸念して、3年前、当時軽量なセキュリティソフトとしてそこそこ評判だったESETを導入した。
ESETは価格も安く、それでいて軽量なセキュリティソフトで、しかも未知のウィルス検知に優れたヒューリスティック技術を導入していた事もあり、導入の敷居も低かった。価格が安いので、とりあえず使ってみようと思い、5台3年版をサクッと導入し、3年使ってみたのだが、今の所複数のPCに導入して使ったが、何一つ問題もなく、ちょくちょく届くスパムメールやウィルス関係を適時発見、駆除してくれるので、今の所何ら不満のないソフトである。
更新
いや、実はESETで一つだけ不満だった事がある。
それは更新価格より、新規導入価格の方が安いというものであった。
Amazon.co.jpなどで、コード購入できるのだが、Amazon.co.jpのセールなどで結構安く買えるのだが、それがソフトの更新価格よりも安いのである。
だから、安く使っていこうと思ったら、導入していてもシリアルNo.が変わる事を覚悟として新規に購入して登録そのものを新しいものに変えるひと手間が必要だった。
面倒と言えば面倒であり、しかも3年更新だからそうした事を忘れる可能性があったのだが、遂にそんな私にも3年経過して初めての更新時期を迎えるタイミングがやってきた。
新規品に入れ替えかぁ…とめんどくさい手続きをしなきゃならんな、と考えていたのだが、念の為に登録サイトにログインして確認してみると、何と、更新価格が変更になったのか、Amazon.co.jpでの秋セールで販売されている新規品価格とほぼかわらない価格で更新価格が設定されていた。
これは新規品価格が高くなったのか、それとも更新価格が安くなったのか…ハッキリした事は分からないが、同価格なら面倒な手続き不要な更新価格に乗るのが良いワケで、早速5台3年版を更新した。これで2020年まで継続利用である。
仕組みが変わらないと…
しかし、ここ最近迷惑メールが実に多彩になって、いろんな形で配信されてくる。
しかも送信者(Sender)に書かれているメールアドレスは偽装されていたりして、存在しないメールアドレスからメールが届いたりするので、駆除するのも大変である。
こうした状況が横行しているのは、メールというシステムそのものが昔から変わらないという事と、変えようがないという事が原因で、インターネットでやり取りするそのシステムそのものを変えない限り、この迷惑メールというものがなくなる事はない。
おそらく、全世界の通信トラフィックの何割かは、こうした迷惑メールという無駄なやり取りが占有していて、ネット実効性能を落とす事を日常的に行っている。
何という無駄だろうか?
宣伝という名目でロボットプログラムがメールをただひたすら垂れ流している事実が横行し、その配信メールアドレスはデータ盗難から得られたものを利用したり…結局は誰かが楽をしたいがゆえに自動化したシステムでただ配信という命令を下すだけで中身の吟味などしていない現状が、今の通信ロスを発生させていたりする。
そこに悪意があるのかないのかは問題ではなく、意味があるのかという事すら問題ではない行為が、無駄な事を生み続けている。ある意味、実に利己的な使い方である。
おそらく、当初メールというシステムを作り出した人たちは、人の善意しか想定していなかったのだろうと思う。
便利なシステムというのは、大凡にして当初は人の善意しか想定していない事が多く、それが悪意を持って利用される事を想定していない。今のメールというシステムはまさにその流れのなれの果てと言える。
このメールの悪用をやめるには、強制的にでもメールプロトコルを辞めてしまい、新しいシステムを全世界的に浸透させる必要がある。
私は思うが、もうそういう時期に来ているのではないかと思う。
全世界のビジネスが混乱を招くだろうから、中々実現しないが、今の若者はそもそもメールを使わない。SNSという連絡手段を中心に、双方向連絡を実現してしまっている。
そうした代替手段を使ってでも、今のメールシステムをもっとセキュアなものに変えていかないと、インフラそのものを最適化する事は難しいのではないかと思う。
というか、もっと通信インフラを健全にしないと、今後拡大するであろう全世界的な通信環境の構築の弊害にしかならないと思う。
しかし、それでも今はまだ自らを守る為にセキュリティソフトは必須である。
フリーソフトを使用するという手もあるが、何かしらのもっとセキュアな対策を私はお薦めしたい。
ESETが絶対的にお薦めとは言わない。人によって最適解が異なるため、自分に最適なものを見つけていく必要があるからだ。
だが、年々凶悪化しているこの状況は、何時までもフリーソフトで持ちこたえられるとは限らない。
よくよく考え、備える事である。