AMDから3コアが内蔵されたPhenom X3が発売された。
Phenom X4と違い、パッケージ内にネイティブで3コア搭載された製品で、Phenom X4よりも低価格なのか売りである。
実際、Windows Vistaでは3コアが普通に認識されるようで、マルチスレッド処理をデュアルコアよりも効率よく行うことができ、クァッドコアよりもコストパフォーマンスに優れる事をAMDも強調している。
3コア構成は、2+2コアでクァッドコアを形成しているIntelには真似の出来ないパッケージであり、ネイティブなマルチコアを作ることができるAMDならではの製品だが、その中身は実は意外と単純だったりする。
要するに普通のPhenom X4で、ウェハから切り出した際に1コアに問題がある個体をそのまま3コア仕様にして発売しているのである。
この歩留まりを利用した製品投入はAMDにとっても無駄なく製品化できる手法であり、それがコストパフォーマンスを生み出している理由である。
では、その性能はどういったものになるのかというと、可もなく不可もなくといったところ。
デュアルコアより高性能だが、クァッドコアよりも落ちる…まさにそんなところなのだが、問題はPhenom X4との価格差にある。
たしかにPhenom X4より安いのだが、問題はPhenom X4自体が2万円台で買える現状で、Phenom X3とは5,000円ほどの価格差しかない。
これなら…素直にPhenom X4をセレクトする人の方が多いようにも思うのだが…
このPhenom X3の存在意義がそのまま顧客の選択肢の一つとして受け入れられれば、それなりの地位を獲得する事ができるのだが、その辺りが非常に微妙な製品である。
2008/04/27 • no comments