今日、ふと考えた事がある。
それはプリウスとインサイトの価格勝負の事である。
ご存じの通り、インサイトが好調な事を受け、5月に発売される新型プリウスの価格が引き下げられ、そして併売される旧型プリウスの価格もインサイトに合わせた価格になる。
この事で4月に納車される人たちが次々とプリウスをキャンセルし、新型購入に踏み切ったり、値段が下がる5月に旧型を買うというケースが多発しているそうである。
まぁ、考えれば当たり前の事。
旧型(現行)プリウスは最低価格が233万円。それが189万円になるなら、44万円も価格差が付くわけで、この低価格が始まる5月に納車して欲しいと考える人が増えるのは極々当たり前の事である。
で、私が注目したのは新型プリウスの事。
エンジンが1.5Lから1.8Lへと拡大し、シートも本革が用意され、全てにおいて価格が安いとは思えない装備である。
こういう状態だから、新型プリウスは普通に考えれば250万円を超える価格になると言われていた。
新型プリウスのハイブリッド関連部品はその9割以上が新設計品を使用していたりと、コストダウンが難しい状態である事は誰にでもわかる話である。
しかし、実際に発売される最低価格は205万円と発表された。
インサイトに対抗しての価格設定である事に間違いはないが、よもや50万円近くを値下げしてきた事を一体誰が想像できたであろうか?
もし、実際に250万円以上で売るはずのプリウスが205万円になったとするならば、品質的な面で新型プリウスはかなりお買い得感の高い車になると言える。
実際は250万円以上の価値がある…と言い換えてもいいかもしれない。
もちろん、グレードによってかなり装備の品質が変わる可能性はあるが、基本性能の高さだけは変えようがない。
考え方一つで、新型プリウスは相当なお買い得車になるのかもしれない。
ちなみに。
最低価格で安いと決めつけるのは早計だろうという事は分かっている。
実際に205万円でプリウスが買えるという事はないだろう。
それはホンダのインサイトが189万円で買えるという事にならないのと同じだ。
実際には追加装備をいろいろ付けたりするだろうし、諸経費も加算されるのだから価格を鵜呑みにはできない。ひょっとしたら、新型プリウスはその追加装備が半端ない価格設定になっているのかもしれない。
見積りを採ってみたら、実際の価格はとんでもない価格に…なんて事があるかもしれない。
ハイブリッドカーを考えている人は、そのあたりをよく見極めた方がいいだろう。
4月にプリウスが納車される人、そしてプリウスの価格が値下げされる事が報道された時にプリウスを購入した人。
その腹立たしい気持ちをトヨタにぶつけてみてはいかがだろうか?
トヨタは既存のユーザーの怒りを買うだけの発表をしたと私は思っている。
いくらハイブリッドカーのシェアを維持するためとはいえ、あまりにもユーザーを考えない発表は私もいかがなものかと思う。
ただ、発表があった今、新型プリウスはやはり魅力的に映る。
それだけは間違いのない事実である。