先日、新型PS3が発表となった。
9月3日には発売され、機動戦士ガンダム戦記を同梱したパッケージ(どっちが主なのかわからんが…)も発売となる。
これから、いろんな新作・移植作でより前進したいPS3の新型ではあるが、その価格から私は廉価機だろうと思っていた。
いや、実際廉価機と言える機能の絞り込みなども行われている。
例えば他システムのインストール機能は撤廃され、あくまでもPS3のデフォルト機能で活用する仕様に固定されている。
新しく搭載された機能はブラビアリンクで、ソニー製液晶テレビのブラビアとリンクし、よりAV機器として活用しやすい仕組みになっている。
これだけなら、確かにただの廉価機と言っても差し支えなかった。
しかし、新型PS3はただCellB.B.のシュリンク化で低価格に持ち込んだだけのものではなかったのである。
(impress PC Watch 後藤弘茂のWeekly海外ニュースより)
システムアップデートだけでは対応する事のできない、ドルビーTrueHD、 およびDTS-HD Master Audio音声を、HDMI端子からビットストリーム出力できる機能を持っているのである。
ドルビーTrueHD、 およびDTS-HD Master Audio音声を、HDMI端子からビットストリーム出力する為には、ハードウェアの機能追加がどうしても必要であり、旧型PS3では真似する事ができない。
これにより、新型PS3は少なくともBlu-ray Discの再生において旧型PS3を完全に上回る機能を持つことになる。つまり、AV機器としては格上に位置する。
私が思うに、今回の新型PS3はより家電に振った構成にする事でその販路をゲーム側から家電側にシフトしたのではないだろうか?
もちろん、Xbox360とより好条件で対抗するための低価格化という理由もあるだろう。だが、家電側に性能をシフトさせ、最新Blu-ray再生機とする事で今までのゲーム層以外の顧客をも取り込んでしまおうという意図がどうしても見えてくる。
もともとPS3は何かに特化したハードウェアという位置づけではない。それは初代機のSACDの再生ができるというスペックを見れば一目瞭然だ。
ところが売れ行きが思わしくなかったため、ゲーム側にシフトさせていく方針を打ち立てた。
本来ではあれば、ホームサーバの役割を担うべきポジションこそがPS3の位置づけであり、そのポジションに就く事ができなかった最大の理由は価格にあったと思われる。
それが今、価格的に家電の位置づけになるところまでになった。
29,980円のBlu-ray再生機、しかもゲームがプレイでき、そのゲームもネットで購入する事ができる。しかも最新ファームウェアで家電としてもゲーム機としても機能向上が狙える、となれば、思っているほど高い買い物ではないと言う結論に至る。
考えようによっては、今回の新型PS3こそ、本来のPS3の姿だったのかもしれない。
何はともあれ、今までPS3に手を出してこなかった人はその敷居がかなり低くなったワケであり、導入しやすいものとなった事は間違いない。
今まで二の足を踏んでいた人は購入を検討してみてはいかがだろう?
Blu-ray再生機としてはこれからのアップデートも期待できるのは大きな魅力だと思う。