日本人の中国人に対する一般的な感情はそんなに激しいものはないのではないかと思う。あくまでも一般的であり、一部の人は嫌い、とか好き、というのはあるかもしれない。
逆に中国人の日本人に対する一般的な感情は、どちらかといえば反日思想ではないかと思う。これも一部の中国人に関して言えば親日的な人もいるかもしれない。
あくまでも大枠として考えた時の話でしかないが、やはり中国人からすれば日本人は侵略者というイメージがどうしてもあるのは仕方のない話。
何しろ第二次世界大戦時には日本は満州国を中国に作った侵略者なのだから仕方がない。
歴史的な見識で考えれば、中国人が反日思想になるのはやむを得ない部分もあるが、反日思想がものすごく強くなっている背景には、その教育や情報の影響も多分にあるのではないかと思う。
社会主義国にはよくある話だが、情報規制や統制により操作されていたり規制されていたりする事が、真実を隠してしまったり誤解を生んだりする原因になる。
そして残念ながら中国では未だそうした情報規制や統制が行われていて、真実が見えてこない時があったりする。
日本人はそうした情報の規制を受ける事があまりない(ココではマスコミによる情報操作の概念は考えないでおく)生活の中にいるため、真実は真実と受け取るケースは中国よりはずっと多い。そしてその起きてしまった事象に対し、いろんな意見が出てくる。世界的に見て、日本という国はそういう部分でも実に公平で幸せな環境にあると言えるのではないかと思っている。
そんな中国の反日思想から生まれた“日本鬼子”という言葉があるのだが、この日本鬼子という言葉、中国人からするとものすごい蔑称にもかかわらず、日本のネット上ではその日本鬼子を萌えキャラ化する動きがあったりする。
“日本鬼子って萌えキャラ作って中国人を萌え萌えにしてやろうぜ まとめ@wiki”なんてのもあったりして、中国人が想定していた動きの斜め上を行く展開が進行している。
ちなみに日本鬼子は“ひのもと おにこ”と読むそうな。萌えキャラになりうる名前って事か?
中国人からすると、鬼という言葉には怖いもの、恐ろしいもの、忌み嫌うもの、侵略するもの、という意味があり、嫌われる言葉であっても好かれる言葉ではない。
ところが日本で鬼というと、確かに恐ろしいものという意味は昔から存在しているが、畏れ敬うものという意味もあり、英語的に言えばクールであったりする意味もある。
この認識の違いが、日本鬼子萌えキャラ化計画へとつながったのかもしれないが、こういう切り返し方でくると中国人からすれば、どう反応していいのか困るというのもうなずける話である。
この話を知ったとき、私は日本人の本当の凄さを知ったような気がした。
諸外国ではあまりない事なのだが、日本という国は昔からいろんなものを併用したり混ぜたりしたりして独自文化を創り上げてきている。
ひらがなとカタカナと漢字が混在するという日本語も、まさに独自進化させた言葉の成れの果てである。
よく言えば“何でも受け入れる”と言えるかもしれないが、悪く言えば“何でもアリかよ”という事になるだろうが、この何でもアリというのが、本当の凄さではないかと思う。
そこには良い悪いも関係がなく、インスピレーションとイメージですべてを飲み込んでしまう。
たしかに日本おそるべし、である。
私は中国人という人種を特別好きというわけではないが、もちろん嫌いでもない。
だから反日感情を持っている中国人の気持ちも理解しないわけでもないが、変化を見せないその感情に疑問も持っている。
正しい情報がちゃんと流れた時、その反日感情は今よりも柔らなくなる事はあっても硬くなる事はないのではないかと思う。できうるならば相互理解できる日がきて欲しいと思うし、そうなるには正しい情報と理解が必須だとも思う。
今回の日本鬼子萌えキャラ化は、より日本人を理解しがたい人種としてしまう可能性はあるかもしれないが、日本人が中国人に対して絶対的敵意をもっていれば、こんな展開にはならないのではないかと思えるだけに、正しい情報と理解が両国を救うのではないかと思えてならない。
しかし…コレ見るとホント日本ってすげぇなw