先日にも記事にしたが、私が現在予約しているGIGABYTE製ビデオカード“GV-N560SO-1GI”はNVIDIA製GPUを搭載している。
現在ビデオカード業界はNVIDIAとAMDの2強体制になっている事も度々書くが、NVIDIAの最大の利点はドライバなどソフトウェア面がAMDに比して優秀だという事である。
なので言われるまで気がつかなかったのだが、この度、NVIDIA製のGPUドライバにアップデート通知機能が追加された。
アプリケーションレベルでは、自動アップデート機能は結構一般的になっているにも関わらず、GPUドライバに今までなかったというのが不思議なくらいである。
今回発表されたのは、まだベータ版でしかないのだが、NVIDIAの270シリーズで、機能面の改良やバグ修正のみならず、3D Vision関係も個別パッケージだったものがGPUドライバに統合されたり、自動アップデート機能が搭載された。
今回のバージョンが正式版になれば、一部複雑だったものがすっきりする事は間違いない。
AMDの方もドライバ周りはATI時に比べればいろいろな事が可能になっているし、安定もしてきているだろうが、このあたりではNVIDIAが一日の長なのかもしれない。
個人的には、この2強以外でもがんばって欲しい所はある。
ニンテンドー3DSに搭載されたPICA 200は今までと違うアプローチのGPUだが、リソースが限られているデバイスでは効率よく使えるGPUだし、ARM系ではPowerVR系が使われているが、これもモバイル機器ではもはや定番と言えるGPUである。
今後は、こうしたモバイル機器などのGPUとPCのGPUは似た方向性になるか、そのシリーズの中に組み込まれていく方向に進んでいくかもしれないが、どんな時でも特化した製品は強いため、まだまだ他メーカーのGPUも勝負できる状態だと思う。
出来るなら、2強ではなく、3強、4強とライバルが出てきて欲しいところではある。競争は各メーカーを強くするばかりでなく、全体の技術レベルの底上げが期待できるからだ。
そして今後はGPUというハード面だけでなく、それに連なるソフト面での進化も重要になってくるだろうから、トータル面でも他メーカーは勝負できるハズだ。この業界が活性化していく道はまだまだあるのではないかと思う。
ま、このような業界革新はGPUに限らない話とは思う。
特にCPU周りもPCで言えば2強時代であり、今まで他メーカーが排他されてきた過去がある。
新しいアイディアで勝負しなければならないのは、どの業界でも同じだが、小さい集団が大きい集団をひっくり返す…そんな光景を私は見てみたい。
何でも飲み込んでしまえばいいという大企業の考え方では、これから先の世界を変えていくことはできないのではないだろうか?