東京電力が計画停電を行う…そう聞いて、私は自分の生活圏がどのグループに属するのかというのを昨夜調べた。どうも私の属する市では第5グループに属するらしく、また私は勤務先が同じ市であるため、同じ第5グループになる事を確認した。
なので、私は第5グループの15:20~19:00まで停電だろうと思っていたのだが、朝、テレビで放送された内容は15:20~18:20までという内容だった。
ネットで見たのと情報が違うなぁと思っていたのだが、会社に行って他の人に聞いてみると、15:20~17:20までだという人もいれば、15:20~19:00だという人もいた。どうも、見ていたテレビのチャンネルによって内容が異なっていたようで、その時点で既に情報の信憑性は疑わしきものだった。
会社ではこの計画停電に則って、製造部(工場内作業員)はいつもより1時間早く出勤し、昼食時間を最低限にとどめた上でいつもより2時間前倒しの定時上がりというシフトにしていた。
私の営業部ではそうした事は事前に連絡されておらず、通常通りの出勤時間だったのだが、同じく昼食時間を最低限にとどめた上でいつもより1時間前倒しの定時上がりというシフトになっていた。
おお、ウチの会社、対応が早いなぁと思っていたのだが…
結局、計画されていたはずの停電は発生しなかった。
この計画の変更情報が、統率されていない状態でいろいろと流れたため、会社では結局勤務時間はいつまでなのか? という事で騒然となった。
製造業からすると、停電になる前に切削加工機の電源を落とさないとやっかいな事になる。というのも、切削加工中に停電になってしまうと、刃物が金属に刺さったまま止まってしまったり、あるいは切削油(冷却潤滑用)の循環に問題が出たりと、よろしくない事が起きる。なので、停電が起きるかもしれない…という曖昧な情報は、業務上好ましくなく、万が一に備える方が被害を出さずに済むのである。
ただ、ここ最近の業務的納期の短さは尋常ではなく、そうした観点から見てもできる限りの時間、加工機を稼働させたいという思いもある。
この2つの思いから、不確定な情報が、会社内を混乱させていたのである。
結局、会社側が下した結論は、朝決めた通りのスケジュールで今日一日稼働させるというものであった。
停電しないと言われていていきなり停電されても困る…というのがその最大の理由である。
この判断は私も英断だったと思う。
一番問題なのは、不確定の情報に決定権を持つ者が判断を迷う事にある。
決定権を持つ者が優柔不断だと、その下についている者すべての行動が曖昧になり、場合によって予想もしない事故が起きる。だから、安全を見るならば、実際に停電が起きなかったとしても、最初の予定をそのまま貫く方がいいのである。
もし、朝方の決断の後、確たる機関から「停電はない」と公式発表があったなら、その予定は変更してもいいだろうが、そうした確たる情報が出ていない状況下に判断をぐらつかせるのは得策ではない。
ウチの会社では結果的に英断が下されたワケだが、では今回の東京電力の計画停電はどうだったのか?
とても政府が絡んでいる情報発信とは思えないほど、優柔不断な結果だったと言わざるを得ない。
この状況下での国民は、そのほとんどが停電が起きても仕方がないと思っているはずだ。
もちろん、起きない方がいいのは間違いないが、政府が停電になると発表すれば、それに大きな異議を唱える者はいないだろうと思う。
産業的には停電は避けたいところだろうが、何より一番困るのは、停電しないといっていたのに停電してしまうという事であり、それはすなわち情報の正確さが何より大切という事である。
なぜ、今回の計画停電は最初の計画通り実行されなかったのだろうか?
実行すると不都合な事があったのだろうか?
首都圏では、停電するという発表があったから、各鉄道が運転を見送ったりした。実際に停電したところはそのまま電車は止まっていたかもしれないが、実際には停電していないエリアの鉄道まで止まっていたようである。
これを計画停電と呼ぶのは、いささか違うのではないかと思う。
やると言ったからにはやる。
真のリーダーシップはそういうものである。能力的にできないのであれば仕方がないが、できるのにしなかった、しない方がいいだろうからやらなかった、というのは、大衆に指示を出す側の人間が最もやってはいけない事である(もちろんケースバイケースではあるが…)。
どのみち、何をやっても産業にダメージは来るのである。であるならば、せめて情報だけは正しいものを流さなくて、どうして政府と言えようか?
政府もいろいろな問題で判断に困っているのはわかるが、少なくとも日本の国民は今が非常事態である事を理解しているし、全員が一丸となってやらなければならない事に、大きく反論するものはいないと言える。
なぜ政府はこうもリーダーシップがないのだろうか?
まったくもって失望である。
ま、高度な判断というものがあるのだろうとは思うが、政府や公的機関の情報錯綜で混乱している国民がいるという事である。
安全を最優先する、というのなら、それはそれでアリだろうと思う。
そこに考えが行き着かない今の政府には、もっと自分たちの発言が全国民を動かすという事を理解してほしい。
少なくとも私はそう思った。
さて、明日の計画停電はどうなるのだろうか?
それすらも、現時点で明確な発表があるのだろうか?
まいど、今日一日仕事もせずにネットとTVを見て過ごした
オイラが微妙な所感を。
まず今日の輪番停電ですが第五グループで一部実施されました
茨城県の鹿嶋市と静岡県の富士市の一部だそうです。
第一~第四グループの輪番停電は行われませんでした
理由は、ココに来て節電の運動が高まったり、企業の
工場の操業が停止していて電力需要が低く抑えられたため
当初予定していた電力需要よりも低くなったので
停電を行わなくても良くなった。
と言う事だそうです。
さて、明日の輪番停電は何時かな~?
http://matome.naver.jp/odai/2130001740747617201
返信
私の感じ方にも問題はあるのかもしれませんが、言いたい事をもうちょっとまとめます。
日本の配電システムが非常に高度な事をやっていて、可能な限り電力供給しようとして情報がぶれているってのはわかってるんですよ。
計画停電が出来るのは最高級の配電技術があるということ
http://blog.yo-jou.com/2011/03/post-72d2.html
ただ、その高度な事をやっているにしても、情報が撹乱されていれば意味がないという事なんです。
やると決めたならやった方が人々は惑わずに済みます。
一般家庭だって準備しなきゃいけない人もいるわけで、これが企業ならなおのこと。
私が問題視しているのはシステムではなくて、そのシステムを利用して指示を出しているリーダーに対して納得がいかないんです。
情報統制ができないんじゃ、どんなに立派なシステム持ってても意味がない。
やらないならやらない、という事をマスコミに対して徹底して同じ見解で情報を流さないと、困る人たちがいっぱい出てくるという事です。しかもそれは迅速に、です。
予定していた電力需要を十分確保できたからといって、直前で情報をブレさせるのは、民心混乱の元でしかないですよ。
これに振り回されて、結局会社休んだ人とかいますしね。
この国の各リーダーは情報が国民の生活に直結してるという事をもっと認識しないといけない…そう思うわけです。
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