SCEの情報漏洩問題により、PlayStation Networkは長期にわたってサービスを停止していたが、5月28日より一部機能を復帰させる事が決定した。
復帰する機能は、PSNおよびQriocityサービスのサインインおよびパスワード変更機能、PS3およびPSPでのオンライン対戦、フレンドリスト、チャット機能、トロフィーなどの“フレンド”カテゴリー内の機能、そしてPlayStation Home、torne(トルネ)のトルミル機能などの各種サービスにおけるネットワーク機能、という事になっている。
但し、サインインするにはシステムソフトウェアのアップデートが必須で、パスワード変更をしなければならない。
今回のこの騒動で約1ヶ月ほどサービスが利用できなかった事への補償として「感謝とおわびのパッケージ」と題したコンテンツサービスを提供すると発表があった。
これは2011年4月21日以前に“PlayStation Network”に登録していたユーザーに対して“PlayStation Store”にていくつかのコンテンツ(PlayStation 3、PSP各2タイトル、計4タイトル)を提供するというもの。
要するに無料配布コンテンツという事である。
提供されるタイトルは以下。
●PlayStation 3
下記5タイトルから2タイトルを選択可。
・The Last Guy
・おいでよロコロコ!! BuuBuu Cocoreccho!
・無限回廊 -序曲-
・WipEout HD
・ハスラーキング
●PSP
下記5タイトルから2タイトルを選択可
・勇者のくせになまいきだor2 PSP the Best
・みんなのスッキリ
・パタポン 2 ドンチャカ♪ PSP the Best
・リトルビッグプラネット ポータブル
・LocoRoco -Midnight Carnival-
さらに、有料サービスであるPlayStation Network plus契約者には停止していた分の日数の利用権利をサービスし、契約していない人にも30日分の利用権利をサービスする、など、他にもいくつかの補償サービスが提供される。
詳しくは公式発表の別紙を参照して欲しい。
今回の情報漏洩問題で、カード情報も流れたと言われていたが、不正利用されたという報告は未だないようである。
しかしながら、経済産業省からは行政指導が入っていたようで、認可されるまではサービス再開できないという状態だったらしい。その為に、既にサービスが再開されていた欧米よりも日本でのサービスが遅れていたようで、先週末にようやく再開認可が下りたらしい。
それにしても長い停止だったと言わざるを得ない。
何はともあれ、私の場合は5月28日の一部サービス再開でほぼ問題なく以前と同じサービス状態へと戻ることが出来る。PS3にダウンロードしていたPSPコンテンツのコピーもこれでようやくできるというものである。
今回のこの騒動によってSCEは痛手を被ったのは間違いないが、オンラインサービスをビジネスの主と捉えていく以上、こうした問題は避けて通れない事を学んだハズだ。
そういう意味では、高い授業料ではあるがSCEはより強くなったのではないかと思う。
ただ、日本国内では離脱者は極端に多くないかもしれないが、北米での離脱者は…高い授業料と言い切れないレベルかもしれない。今後はより魅力的なコンテンツを出してユーザーを引き戻さないといけないだろう。
もし真剣にそう考えるなら、PS3に良ソフトが供給されていく可能性はより高くなる。
そのあたりを今後期待していきたい。