先日、とある研究からニュートリノが光の速さよりも速く移動するという結果が得られたが、もし本当にそうならば今までの常識が覆される事になる。
アインシュタインの相対性理論では、物が速く動くほど時間の速度は遅くなっていき、光速では速度がゼロになるとされている。その光速を超えると、今度は時間は逆行し、時を遡って行く事になる。このような現象はあり得ない、という事でアインシュタインは「光速を超えるものは存在しない」としている。
だが、その光速よりも速く動くものとしてニュートリノが存在するとなると、時間を逆行する事が可能になる、という事になる。
今回の実験で言うならば、スイスから発したニュートリノがイタリアに到着した時刻はスイスから発した時間より前に到着した事になる。
何とも不思議な現象ではあるが、相対性理論を基本に考えるとするとこのような矛盾する事になってしまう。
この矛盾を説明するために“超光速”を説明する考え方もあるが、そこに行き着くとドラえもんの四次元ポケットが現実のものとなってしまうかもしれない。つまり異次元の存在である。
我々のいる三次元はXYZ軸の空間軸で構成されているが、今回のように時間を逆行する、つまり時間すら移動できる空間となると、それはすなわち四次元という事になる。“超光速”は、その四次元空間を移動する事を意味する。つまり、三次元空間を飛び越え、四次元空間を移動し、また三次元空間に戻ってくる…これで三次元空間ではない所で時間を移動し、戻ってきた時には時間経過がない、という説明である。
こんな状況、漫画の世界ではよく聞く話である。そう、ワープ航法だ。
漫画やアニメに出てくるワープ航法のほとんどは、異次元空間を移動する事で時間を短縮し空間を移動する方法とされている事が多い。
つまり、もしこの“超光速”で移動するニュートリノが、本当に空間を超越して異次元を飛び越えてきたならば、このワープ航法と同じ事をしてきたという事であり、今度はニュートリノと同じ事が出来る鎔になれば、人類は時を超え、ワープ航法を手に入れる事になる。
何とも夢のある話である。
…ま、そもそもニュートリノと同じ速度で移動できるようになるかどうかも分からない訳で真実味が全くない話ではあるのだが、それでもニュートリノという実在する粒子が次元を超越した事が事実となれば、いつか遠い未来、その真実味のない話が真実になるかもしれない。
もしその異次元というものが存在しなかったとしても、少なくとも光速を超える粒子としてニュートリノという現存する粒子が存在している事の意味は大きい。
今までの常識が靴ガサ得れる事がたくさん出てくるだろうし、それは宇宙の存在そのものを大きく変えてしまうかもしれない。
そもそも、今の宇宙などの説明はアインシュタインの相対性理論で考えられている。
今回のニュートリノの実験結果は、そのアインシュタインの相対性理論とは合致しない結果が示されたわけで、今までの常識が今まで通りではなくなる事になるだろう。
そのことそのものが、新しい発見であり、縛られていた考え方を根底から覆すキッカケになるハズだ。
課題も多いだろうが、今後の研究に大きな期待をしたいところである。