ソウルキャリバーVは何を見せてくれるのか？

　ソウルエッジ時代からこのシリーズを見てきた私からすると、ソウルキャリバーVは非常に大きな変化が見えるゲームに感じる。
　登場するキャラクターが現時点で随分と厳選されたように思えるし、実際、私が使用していたキャラの大部分がシェイプされてしまった。
　何よりソフィーティア姉さんがいなくなったのは非常に痛い…。まぁ、前作より17年経過している事を考えれば、その妹のカサンドラでもいいのだが、そのカサンドラさえいなくなってしまった。存在するのは、ソフィーティアの娘であるビュラ、そして今作の主人公パトロクロスであり、要するにキャラの世代交代を覚悟しろ、という事なのだろう。

　…ま、ビュラもビジュアル的にいいんだけどね(爆)
　だが、このキャラの世代交代という意味で言えば、私のもう一つの持ちキャラであるシャンファも世代交代してレイシャになってしまった。とっておきの居合い使いの雪華に至っては世代交代すらなく、いなくなってしまった(泣)。
　私の持ちキャラ意外でも世代交代したキャラもしくは居なくなったキャラが大多数で、ソウルキャリバーIVからそのまま固定で移行できる人は全体の半分かそれ以下ではないかと思う。
　この事から一つの事が言える。
　それはソウルキャリバーVが“今までのソウルキャリバーとは別物”もしくは“従来作品から再設計された”ゲームだろうという事である。

4Gamer.net
新生ソウルキャリバーはここから始まる
http://www.4gamer.net/games/132/G013276/20111126002/

　この記事に開発側のインタビューが掲載されているのだが、ここでソウルキャリバーVが目指す所が概ね語られている。
　キャラクターに関して言えば、時間軸がある以上どこかで世代交代しなければならないワケで、従来の物語の主役級キャラはその煽りを受けて消えていかねばならない存在であり、その中心にあるのがソフィーティアである。その事を考えれば、姉さんがいなくなるのは致し方ない所であろう。
　また、システムに関してもいたずらに増大した部分をかなりシェイプしたようだ。
　それ故、キャラクター的に被ってしまっている部分をそぎ落とした結果、ソフィーティア系列と言えるカサンドラが消えた、と言えるかもしれない。つまり、私の最も望んだ系列は今後ビュラに引き継がれたと言えるかもしれない(パトロクロスはどうした？w)
　雪華がいなくなった理由はわからないが…対戦時の読み合いという部分では居合いほど読み合いが必要なものはない、と思うのだが…今回は“上級者同士にしかわからない読み合い”を無くしたいという流れからいなくなったのかもしれない。

　このインタビューで思う事は、長期設計された世界観とデザインなのではないか？ という事。ま、だからこそ3D格闘ゲームというジャンルでの長期タイトルになっているワケだが、設計が今一つ明確化してこなかったヴァーチャファイターがその後の展開が全くない事と大きな差になっているのではないかと思う。…ま、ヴァーチャファイターは別の理由もあるだろうが。
　少なくとも、こうした明確な設計がある以上、これから先の展望もわかりやすい。プレイヤーに支持されるかどうかは別にしても、このわかりやすさは、そうした設計の元に進められる開発に対し、プレイヤー達がいろいろとフィードバックしていける土壌があるという事でもある。

　とりあえず今作は見た目のわかりやすさを目指した作品となっているという事だから、派手な立ち回りと機転の切替で面白い展開でプレイできるのではないかと思った。
　そういう意味でもかなり期待したいところ。
　2012年登場を心して待ちたい。