私が前々職の時、ある企画書を書いたことがある。
それがガンダムのMMORPGで、この事はこのBlog…もしくはこのBlogに移行する前の日記サイトで書いた事がある。
当初、まだ日本にはオンラインゲームそのものがそんなに多くない時代で、最大手のゲームといえばDiabloかUltima Onlineしかなかった。
私はUltima OnlineをISDNの時代からプレイしていたのだが、私のお客さんであったサンライズのM氏はDiabloをプレイしていた。
M氏とはゲームやアニメ関係などでよく個人的な話をしたりする中で、どのゲームが面白いとかこのアニメは今一つだとか、そんなくだらない話をいろいろとしていた。
なので私はUltima Onlineの面白さをM氏に伝えるものの、M氏はDiabloの面白さを私に伝えようとして、話としては平行線を辿る事もしばしばあった。
そんなある時、ガンダム○周年記念のアイテムを作る事となり、M氏と私はスタジオでファーストガンダム漬けの日々を送っていた。その時、ふと二人の発想が重なった事がある。
ガンダムの宇宙世紀という世界の中で生活するゲームを作れば面白いかもしれない!
要するに、戦闘はDiabloの面白さを、キャラクターの背景にUltima Onlineの生活感を持たせることができたなら、それはキャラクターがヴァーチャルな世界に生きる一つの箱庭的ゲームにならないだろうか? という事である。
結構二人で盛り上がりながら構想を考えたりしていたのだが、結局これは形にはならなかった。私は企画書こそ起こしたものの、当時のインフラや設備を考えると、とても現実にする事などできる話ではなかったからである。
その後私は、運命のいたずらかその業界から撤収する事となり、結果、消費者側へと転身したワケだが、その時に見たゲームが“Universal Century”だった。
このUniversal Centuryに関してはWikipediaで調べて戴きたいが、結果からいうと2007年12月にサービスは終了してしまった。サーバ負荷の問題やクライアントそのものの問題、そして何よりそれら全て含めた上での完成度の低さが問題だった、と私は思っている。
早い話が、時期尚早だったのではないかと私は思っている。ガンダムという巨大コンテンツを内包できるだけのサーバシステムやインフラ、そしてクライアントマシンではなかった…そう思えてならない。
そのUniversal Centuryが終わって早4年が経過したワケだが、私的にはガンダムのMMORPGはぜひ実現したいコンテンツだと未だに思っている。いや、多分私だけでなく、多くのガンダムファンが望んでいると言える。ガンダムのアクションゲームが未だ数多く作られている事、アーケードゲームでも多くのインカムを得られるタイトルである事から考えても、コンテンツとしてこれほど魅力的なものはないのだから。
そして昨日、バンダイナムコオンラインがついに“機動戦士ガンダムオンライン”を発表、αテストの募集を開始した。
公式サイトでαテストの募集をしているのだが、私の環境ではなぜか応募のメールアドレスを入力し、ボタンを押しても登録用のメールが届かないという問題が出ている。
既に募集を締め切った、という事なのだろうか?
人数的には3,000人という事であるから、締め切っている可能性もあるが、まだ応募していない人は一度試してみるといい。ひょっとしたら私の環境下だけでの問題なのかもしれない。
公式サイト等で公開されているムービーやスクリーンショットを見る限り、アーケードゲームの“戦場の絆”のようなゲームなのかもしれないが、まだ具体的な仕様等についてはほとんど語られていない。
ただ一つ分かっている事は51人を指揮するモードがあり、104人が同時アクセスした戦場での戦いが可能だという事である。
おそらく100人という数字を大きくアピールするつもりなのだろうが、ムービーを見る限り、かなりの乱戦で現実味がないというか、リアリティに欠けるような気がしてならない。
104人が動き回れて狭く感じないほどの空間は相当に広いハズで、まして高機動なMSを操作するゲームなら、その空間の広さはファンタジー系のゲームよりも広く取らないといけないだろう。
この104人という設定が、サーバ負荷を高めて結果的にダメなゲームに進んで行く可能性だってあるだろう。その辺り、開発側にはよくよく考えてもらいたいものである。
私なら、3人1小隊を7部隊、つまり21人編成の軍団を形成し、それらの戦闘をさせる方がよほど現実的ではないかと思う。これでも多い方で、3人1小隊5部隊15人編成の軍団でもいいくらいである。
その上で戦場をかなり広くとり、無理のない空間を用意する方がゲームとしても成立しやすいように思えてならない。
ま、この辺りはまだ開発中だろうし、今回のテストもαテストという事だから、まだまだ仕様として変わる余地はあるだろう。
実際にサーバにかかる負荷などから最適値を導き出し、そしてそれをシステムに反映させて欲しいものである。
それに、昨今のゲームビジュアルの良さを考え、それなりのクオリティは必須と考えて欲しい所である。見た目に残念なゲームになってしまうと、面白いのに今一つ…という中身は評価されてもイマイチという評価になってしまう。
だが、何より願わくばUniversal Centuryの二の舞だけにはならないで戴きたい。これに尽きる。
巨大コンテンツだからこそ、注目もされ、また規模も大きくなる。
その辺りの難しさは理解するが、それだからこそ変なものにして欲しくない。
恐らく、ほとんどの人がそう望んでいるハズだし、それさえちゃんと出来ていれば、ファンはコンテンツに対して前向きな姿勢を見せるだろう。
何はともあれ、こうした作品が準備されている事に期待して、これからを見守っていきたい。