VOCALOIDキーボード

 YAMAHAがまたしても面白いものを企画しているようだ。
 YAMAHAといえば楽器総合メーカーだが、ここ数年でもっとも知名度を上げた製品はやはりVOCALOIDではないかと思う。
 いわゆる有名になったVOCALOIDは、VOCALOIDというソフト本体の事ではなく、そのVOCALOID上で動作している音声データである所のキャラクター達なのだが、VOCALOID2まではエンジン+エディタ+声質データで提供されていたのだから、そのような誤解があっても然るべきである。
 ところがVOCALOID3からはエンジン+エディタが単体で発売され、それに声質データが別で用意されるようになり、いよいよもってYAMAHAが本腰になったか? というような動きを見せ始めた。
 いわゆる、キャラクターがVOCALOIDを押し上げるのではなく、VOCALOIDが独り立ちする…みたいな感じだろうか。
 そして今回、そのVOCALOIDがまた一つ新しい方向性を見せたと言えるものが開発された。
 それがVOCALOIDキーボードである。

 単純に言えば、コンピュータ上で展開されるエディタ(シーケンサ)を内蔵したキーボードと言える。キーボードでリアルタイムに声質データを展開し、言葉と音階を発生させるものである。
 これを実際に謳っているように操作できるのかどうかという所に激しい疑問があるが、PC上のシーケンサの操作ができない人には、よいデバイスではないかと思う。

 残念なのは、現時点ではまだ製品化の予定はないという事。
 発売されれば、新たな楽器というジャンルとして確立していくのかもしれない。
 願わくば、このVOCALOIDキーボードとPCを連動させ、PC上のVOCALOIDエディタなどで利用出来れば…と思っている。
 新たなVOCALOIDシーンの為にも、YAMAHAにはぜひいろいろな可能性を模索して戴きたい所である。

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武上

18歳の時、人生の最大の選択ミスをしてしまい、いきついた場所として山梨県人となる。 その後、建設業に身を投じ、資格をいくつか取得するものの、結局自分の性格と合わない事を理由に上京。 上京後、世間で話題になりつつあったアニメ・ゲームを主体とする業界の人間となり、デジタルコンテンツ業界を含む数々の著名人と同じ土俵でマルチメディアな仕事をするに至る。 一見華やかなメディアの世界の、その闇の深さたるやハンパない事こそ世間に何となく知られてはいるが、業界人しか知らないその氷山の全体像を十分すぎるほど目の当たりにした後、家庭の事情で再び甲州へと帰還。 しかし、この帰還も人生の選択ミスだったかもしれないなぁ…と今では思うものの、時既に遅し。 今は地元の製造業を営む会社の総務・品質保証という地味ではあるものの堅実な職につき、いつか再びやってくるだろう夢の実現を信じて隠者的生活を送っている…ハズだったのだが、またしても周囲の事情で運命は波乱の様相を見せ始めた。 私の人生は一体どの方向を向いているというのだろうか? ちなみに筆者はPCとの付き合いはかなり長いと思っている。 古くはPC-8801 mk2 SR、X1 Turbo、X68000、FM-Towns、PC-9801シリーズ(互換機含む)、PowerMAC 9500等をリアルタイムで使い、その後は、Windows PCの自作機を中心に現在に続いている。 デジタルガジェットに関しては興味もある事から、その時代の時々において、いろいろ使ったり調べたりして、専門家ほどではないが知識は蓄えてきたと思っている。 そうした経験を元に、今の時代へ情報発信させてもらっている。少々くどい言い回しが多いかも知れないが、お付き合いいただけるとありがたい。 連絡先:takegami@angel-halo.com (@を小文字にしてください)

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