4月24日ごろから、NVIDIAが謎のカウントダウンページを公開していた。
このカウントダウンサイトの画像を見るに、GeForceのマークがある事から、発表されるのはGeForce関係の新製品だろうな、という予測はしていたのだが、時期的に考えて下位製品かもしれないという考えもあったし、上位製品かもしれないという考えもあった。
ただ、下位製品だとすると、GeForce GTX 680のクロックダウン&シェイプダウン版であり、同じGK104コアを使用したものになるだろうから、ビッグトピックスにはなりにくい。ともすれば上位製品か? と考えていたのだが…今日、その正体がついに判明した。
発表されたのは、GeForce GTX 690、つまり上位製品であり、GK104コアをデュアル搭載した、マルチコアカードであった。
画像はそのGeForce GTX 690をSLI化し、クァッドGPUによる構成となっている。つまりは1枚で内部的にSLI化されたものである。
GeForce GTX 690は、Stream Processor数が1536×2個となり、現存するNVIDIA系GPUの頂点に立つフラッグシップカードである。消費電力は単体で300wとなっており、通例ならここから負荷がかかれば当然それ以上の消費電力になる事は容易に想像出来る。
ただ、搭載されているGK104コアは相当にワットパフォーマンスの高いコアであるため、これだけの消費電力となればかなりのパフォーマンスが期待できる。
まだ日本円での価格は発表されていないが、予想小売価格は999ドルという。仮に1ドル82円だったとすると82,000円程度と言えるが、日本で発売される際はほとんどの場合高く設定されるため、安くても9万円前後というものになるのでないかと思われる。
個人的に言えば、GeForce GTX 680でも相当なパフォーマンスを発揮するカードだと思うのだが、それのさらに上を行くとなると、ホントに一部の限られた人向けの製品と言える。
ただ、28nmプロセスとなった事で、確実に消費電力が低くなり、ワットパフォーマンスが改善している事で、このGK104を中心とした新アーキテクチャを採用したビデオカードは導入しやすいカードとも言える。
このGTX 690も、以前のデュアルGPUカードから比べれば比較的導入しやすいカードになっているというのもうなずける話である。
先日より、ウチで使用しているGIGABYTEのGeForce GTX 560Tiカード“GV-N560SO-1GI”がPSO2でドライバダウンを頻発するという話を書いたが、その後クロックダウンして使用して見たところ、概ね問題が解消された感じになった。
ところが、昨日それでもドライバダウンが発生する事を確認する事が出来た。やはり高クロック化している事に何かしらの問題が出ているのだろうと思われるが、現実問題としてこの状況はあまりよろしくない。
おそらく、構造欠陥の可能性もあり、同じくオーバークロック版を出しているMSI製は950MHzで止めているものの、同じような問題が出ていない。ま、今となってはしかたがない、と諦める方向で考えるしかないと私の中で結論づけている。普通に使用する分には困らないからだ。
だが、同時に爆弾を抱えたPCのままで良いというワケでもなく、新プラットフォームへの移行と同時にビデオカードの新調も視野にいれないといけないかな…と今は考えるようになった。
その新プラットフォームだが、CPUはIvy Bridgeを予定している。
それらのシステムにGK104系コアのビデオカードとなると…予算はそれなりの額を用意しないといけなくなる。この辺り、実に悩ましい選択となるだろう。
ただ、それらは絶対価格に対しての話であり、相対価格で言えばGK104コアはかなりパフォーマンスの良い製品と言える。
ミドルレンジからさらに上のクラスを望みたい人は、GeForce GTX 690とまではいかなくても、その下辺りで考えるのが妥当かもしれない。