2012年1月号のstereo誌に付録として付いてきたLXA-OT1というアンプ基板は、音楽之友社とLUXMANの共同企画で生まれたデジタルアンプだった。
この付録のアンプは価格の割に良い音の出るアンプで、マニアの間で結構な数が出回ったようだ。
またさらに、2013年1月号には付録としてLXU-OT2というヘッドホンアンプ基板が付いてきて、これも音楽之友社とLUXMANの共同開発品だった。
こちらの付録は製品性能でマニアからはちょっと酷評だったように思わなくもないが、価格から考えれば必要十分なものだったと私は思っている。
これら2つの基盤は、当然基盤だけであるから、アンプとして使用する上で基盤を露出した形で使用するしかない。だが、ココに注目し、筐体をタイアップして制作してきたメーカーが池田工業である。
池田工業は“iKeda Product”として自社ブランドを立ち上げ、タイアップ製品を販売、付録のアンプ基板がちゃんとしたアンプとして活用できるスタイルを読者に提案したところ、注文が殺到。特にLXA-OT1の筐体“Amp Base”はおそらく1,000個以上は制作したのではないかと予測される。
LXU-OT2用の“Amp Base II”も展開し、単品として2個の製品展開だったが、この二つのアンプは実は連動させる事ができる。
といっても、単にアナログ入出力で接続するだけの話なのだが、共同開発したLUXMANから、長さ20cmのRCAコードが専用品として限定1,500本通販され、この2つの基盤を接続して使用するというのが、一つのスタイルとして確立できる事をメーカー自らが示した事で、iKeda Productもこの二つを連動させる製品開発を試作していた。
それが“LXA-OT1・LXU-OT2用〔2階建てパーツ〕”である。
試作品では、個体筐体と同じアクリルカバーだったが、製品化するにあたり厚さ1mmの鉄板をパンチングしたカバーになるようだ。
iKeda Product 開発日記
http://www.ikedaproduct.jp/original.html (現在リンク切れ)
この筐体の発売は5月20日ごろになるという。
私も予算的に問題がなければ検討したいと思っている。今までAmp BaseもAmp Base IIも買ったのに何故? と思うかもしれないが、実は私はLXA-OT1、LXU-OT2共々2つ分購入しているのだ。
とりあえず、この2階建てパーツが一つあれば、全ての付録基盤は型に収まる事になる。
付録ごときに金かけるなぁ…と思われるかもしれない。
自分でもそう思わない事もないのだが、それだけこの付録のアンプが良く出来ている、と思って戴きたい所である。
ただ、今までかけてきたお金で、ちゃんとした製品アンプが普通に買えるのでは? と言われると返す言葉がないのも事実(爆)
実際、DENON等のアンプが買えたなぁ…と思う時もある。ただ、私のオーディオ環境で言えば、DENON等のアンプを使用するほどの規模がないのも事実
で、アンプとスピーカー、ヘッドホンのバランスを考えれば、この選択肢も決して間違ったものではない、と自分では思っている。
また、2012年8月号のstereo誌に付録としてついてきた、スキャンスピーク製のスピーカーユニットも価格の割に良く鳴るスピーカーユニットが2セットで付いてきた。当然であるが、これも購入済みである。
付録はもちろん単にユニットだけであるから、エンクロージャを自作するなりしなければならないが、iKeda Productはこのエンクロージャも製品化している。
私はこのエンクロージャに関しては、MDF材による完全自作、もしくは長谷弘工業のバックロードホーン自作キットでの制作で進めたいと思っている。…ま、これにも金はかかるわけだが。
自分としては、手頃な価格で始めたハズの趣味のオーディオだったのだが、気がつけば結構な高額趣味へと変貌している事に今更ながら気づかされる。
落とし穴だなと思う反面、このパターンに私自身が陥りやすい事にもっと注意しなければならないようだ。