登場と言っても発売日は2月15日なワケだが、富士フィルムが満を持して発売するミラーレスカメラは、実にレトロな風合いを持ったカメラである。
初のEVF内蔵のミラーレス
初、と言っても富士フィルムで初という意味。オリンパスなどでは既にEVF内蔵モデルが登場しているから、今更な感じもあるが、富士フィルムが搭載してきたEVFは236万ドットの有機ELでファインダー倍率は0.77倍と、デジタルカメラで世界最大の倍率らしい。
また、このEVFは表示タイムラグが0.005秒で、従来モデルの約1/10以下、世界最短らしい。後出しだけにその高性能っぷりは凄いものがある。
さらにこのFUJIFILM X-T1は、富士フィルムXシリーズで初めての防塵・防滴構造を搭載している。-10度の耐低温性能も実現している。
これでセンサーサイズがAPS-Cサイズだから、オリンパスのOM-D E-M1を仮想敵に置きつつ、さらに上位製品という位置付けを狙っているのかも知れない。
ちなみに価格も似たような価格帯になる。
商品紹介は専門サイトに任せるとして…とりあえずCM動画。
http://www.youtube.com/watch?v=n4FzM4rK1jc
なんか、欲しくなるな、コレw
カメラのデザインは回帰する
ニコンのDfしかり、オリンパスのOM-Dシリーズしかり、この富士フィルムのFUJIFILM X-T1も、そのカメラ本体のデザインは実に昔のカメラへと回帰している。
唯一、カメラデザインを真っ向から変えて行っているのはSonyだけのように思えてならない。
いや、正確に言えば、Sony以外も昔のデザインを捨てようとしているのかもしれないが、PENTAXのQシリーズもなんだかんだと昔のデザインから脱却しきれていないように思える。
唯一、昔のカメラと違うのはそのサイズだけで、サイズは確実に小さくなっている。それだけ今は集積できるという事と、ミラーレスになった事でペンタプリズムが不要になった事が大きいのかも知れない。
でも人気機種はやはり昔のデザインのものが多いように思う。
カメラといえばこの形…という固定概念は、ある意味、カメラの様式美なのかも…そう思えてならない。
かくいう私も、昔のカメラデザインの方が好きだったりする。
ミラーレスなのにペンタプリズムハウスが出っ張っているデザインが好き…というか、この部分にEVFを入れて欲しいと思っている時点で、私は昔のカメラデザインが好きなんだと思う。
なぜそう思ってしまうのか?
SonyのNEXシリーズをはじめて見たとき『コレはないわー…』と思ってしまったのは、間違いなくペンタプリズムハウスがなかった事に起因するし、レンズ鏡筒のカメラ接合部がカメラ本体サイズをオーバーしていたからだ。
やはり、カメラと言ったらこのデザイン、というものがあるのかもしれない。
でも、元々カメラのデザインは、その機能を集約し、手に持ったとき持ちやすい形にしたらあのデザインになった、という事だと思う。狙ってあの形にしていたと言うことよりも、当時の技術と用途を考えた結果が結実しただけだと思う。
そう考えると、今の時代の技術と用途を考えた結果を結実したら、もっと違う形になるのかもしれない。
それがSonyが出した答えだとしたら…あとは私自身、いや、カメラファンの固定概念が変わらなければならないだけなのかもしれない。
何はともあれ、今回発売される富士フィルムのFUJIFILM X-T1は、性能、デザイン共に申し分ないハイアマチュアモデル(いやプロが使ってもいいんだけど)ではないかと思う。
ま、価格を考えれば、素人がすんなりと手を出せるものでもないのだがw