2月26日に発売となるDigiFi No.13にUSB DAC搭載パワーアンプが付録として付いてくるという話は、前にも一度記事にしたが、その付録のパワーアンプがイイ感じで強化されている。
赤い基盤で3倍以上?
今回の付録パワーアンプは、依然のNo.7に付録として付いてきたパワーアンプの強化版に当たる。
制作したのは東和電子でOlasonicブランドを展開している所である。このOlasonicの特徴として、大きな電圧を必要としない時にキャパシタ(コンデンサ)に充電を行い、必要な時に一気に放電するという独自技術“Super Charged Drive System”(SCDS)を持っていて、これらはOlasonicブランドのいろいろな機器に搭載されている技術である。
前回のNo.7にも搭載されていて、当然今回のNo.13にも搭載されるのだが、今回はそのキャパシタの容量が6,800μFから10,000μFへと大型化した。これでより大きな放電が可能になったと言える。
また、最新のデジタルパワーアンプ用ICを搭載し、それによって動作クロック周波数をNo.7の300kHzから1.2MHzにアップしている。事実上4倍の駆動速度である。
当然、この4倍の駆動速度の結果、基板全体の最適化と、水晶振動子やコンデンサの変更も行われている。
使用している基盤にしても、SPEC 2014を採用、おそらく同じ基板パターンだったとしても、中身は別物というぐらいの強化が図られている。
まだ聴いていないから解らないが…
前回のNo.7の付録を聴いたとき、音の良さは悪くないと感じた。遊べるかどうかという点については、あまり遊べないな、と思ったのだが、それはデジタルアンプとしてオペアンプの交換が出来ないから。
残念ながら今回のNo.13もオペアンプの交換が出来ない為、遊びの要素はないと言える。だが、普通にPCの音をアップグレードするという目的なら、アリと思えるものに仕上がっていると思う。
というか、PCと相性が良いのである。もともとUSB DAC搭載と言っているが、入力がUSBしかないため、PC専用と言ってもいい(変換アダプタでスマホやタブレットと接続できるらしいが…)。しかも、SCDSによってUSB給電であってもパワーは出せるわけで、まさにUSBパスパワーで十二分な能力を発揮する。PCと相性が悪い訳が無い。
なのでPCの音を普通にヘッドホンのみで聞いている人や、格安のアクティブスピーカーで聴いている、という人は、このNo.13のパワーアンプを使えば確実に音のアップグレードにはなる。
問題は出力がスピーカー端子しかないため、そういった機器を持っていなければ他に出費がある事である。手持ちにあれば、コレだけで即戦力になる。
ちなみに雑誌だけだと基盤剥き出しだが、ステレオサウンドから専用ケースも別売で用意されている。雑誌とケース筐体合わせても1万円しないため、低価格アンプとして使用する事に何ら問題はないだろう(クリアパネル搭載の筐体は筐体だけで1万円くらいする。画像はそのクリアパネルタイプ)。
今後期待できるもの
以前、No.7の後にNo.10でUSB DAC付きヘッドホンアンプが付録として付いてきた。
今回No.13でNo.7のパワーアップ版が登場したため、No.16あたりに、ひょっとしたらUSB DAC付きヘッドホンアンプがまた登場するかもしれない。
No.13のパワーアンプではスピーカー端子を持つスピーカーが必須になるが、ヘッドホンアンプだとヘッドホンがあれば足りるワケで、比較的持っている人が多いのではないかと思う。
なので、No.16に期待する、というのもアリではないかと思う。
今回のNo.13は性能的に市販されている格安パワーアンプと比較しても性能は上を行くのではないかと思う。No.7の時ですら、Olasonicの担当者は通常の商品として売り出してもいいと言っていた。
今回のNo.13にしても、次出てくるであろうヘッドホンアンプ(予測でしかないが)にしても、下手な格安機器を購入するより期待しても良いと思う。
音関係を強化したい人は、ぜひ検討してほしいものである。
私は…実はまだ悩んでいるが(爆)