昔、ガントレットというゲームがあった。
国内ではあまり見かけなかったかもしれないが、4人プレイのアーケードゲームという、ちょっと変わったゲームである。
元祖多人数プレイゲーム
ガントレットは、1985年に米アタリ社が発表したファンタジーRPGのようなゲームである。おそらく日本では1986年から1987年にかけて全国に広まり始めたのではないかと思うが、ゲームそのものは従来のアーケードゲームというより、当時のゲームでは珍しい多人数プレイが可能なゲームであった。
筐体に4人分のコンソールが付いていて、それぞれが色分けされていて、画面内の各キャラクター、ウォーリアー、ヴァルキリー、エルフ、ウィザードをそれぞれが操作する。
この4つのキャラクターはそれぞれに一長一短の特徴を持っていて、投射攻撃、近接攻撃、投射速度、防御力、魔力、移動速度に違いが設定されている。各々がその特徴と役割に準じた攻撃で敵を倒していく事になるが、このバランスが実に絶妙で、アクションRPGとしては良く出来たゲームだった。
そのガントレットが、現代版で蘇るようで、E3の米Warnerブースでその発表、展示があった。
動画のラストにSteamのロゴが入っているところを見ると、どうもプラットフォームはWindows系OSになるようだ。
オンライン協力プレイが可能なら…
まだ試遊するレベルでしかないものだろうから、仕様などはハッキリ分からない。
だが、このゲームがもしオンラインによる協力プレイが可能であるならば、今後に期待せざるを得ない所である。
動画を視て貰えればわかるが、クォータービューよりもちょっと真上に近い角度から見る画面内で、各キャラクターが多数の敵をなぎ倒していく姿は実に爽快で、しかも各種のギミックによって冒険もとても面白そうである。
2Dのベルトスクロールアクションに「ドラゴンズクラウン」があるが、それをイメージするとわかりやすいかも知れない。ドラゴンズクラウンをクォータービューにしてプレイすれば、かなり近いスタイルになるのではないかと思う。
それだけに、オンラインでマルチプレイができると実にオモシロイゲームに化ける可能性が高い。
ただ…ドラゴンズクラウンはゲームの底の浅さで長期サイクルのゲームにはなれなかった。新生ガントレットもそのあたりの底の浅さがなければ、ロングランゲームの仲間入りが出来るだろう。
まぁ、ダンジョンを自動生成型にして毎回攻略方法が固定しないようにしてやるだけでもかなり違うだろうし、定期的にメーカーから追加コンテンツを出していけばかなり息の長い作品にできるだろう。何と言っても元が良い事は既に証明されているのだから。
それと、一つ気になるのが血の表現だ。敵を倒す事で露骨に飛び散る血の表現は、リアルではあるものの、日本国内でこの手のゲームではリアル過ぎると嫌われる傾向もある。また海外でもこれだけ血が飛び散ればR15以上の制限がかかる可能性がある。
まぁ…日本の場合はリアル過ぎても大きな影響はないだろうが、動画では結構リアルにそのアタリが描写されていて、ちょっと心配になった。
これも今後どうなるのか気になる所である。
兎にも角にも、個人的にちょっと期待したいタイトルである。
どんな形で姿を現すのか、実に興味深い。続報に期待しよう。