加賀ハイテックから4K対応Mini Displayport-HDMIアダプタが発売となる。
この製品で既存問題は解決するのだろうか?
HDMI2.0に対応するのか?
今回、加賀ハイテックから発売される「j5 create」ブランドの4K対応Mini Displayport-HDMIアダプタ「JDA159」は、その説明通り、Mini Displayport端子をHDMIへと変換するアダプタである。
PC規格のMini Displayportと、映像規格のHDMIは、同じ表示デバイスに使われる端子でありながら、その出自が異なる事で従来相容れない形で普及している。
ところが、昨今のテレビの高解像度化は、それをPCに利用出来るぐらいにまで進化していて、4Kテレビをパーソナルモニターとして使用したいというニーズが生まれた。
それが東芝REGZAシリーズのREGZA 40J9Xという40型4Kテレビを生み出したワケだが、このREGZA 40J9Xを使用する上でも、このDisplayportとHDMIの壁が立ちはだかり、完全な形でPCによる4Kモニターとして使用する事ができないでいる。
具体的に言えば、REGZA 40J9XはHDMI2.0に対応しているため、4K解像度の60fps出力に対応しているものの、接続端子はHDMIのみであり、PCにはHDMI2.0に対応したビデオカード等が普及しておらず、HDMI1.4では4K解像度の30fpsまでの出力しか対応していない。
便宜的にNVIDIAなどでは色情報を落とす事で擬似的にHDMI1.4で4K解像度の60fps出力をドライバで可能にしているが、あくまでも色情報を落としての話であり、完全な形による4K解像度の60fps出力に対応しているとは言えない。
今回、加賀ハイテックより「JDA159」が発売された事により、もしこれがMini DisplayportをHDMI2.0に変換できたならば、REGZA 40J9Xを完全な形でPCモニターとして接続できる事になる。これは意味としては非常に大きい。
問題はどこにも表記がないこと
今回発売されると発表のあった4K対応Mini Displayport-HDMIアダプタ「JDA159」だが、製品情報のどこにも“HDMI2.0対応”という文字が見つからない。
加賀ハイテック j5 create
http://j5create.com/jpn/our-products/displayport-adapters/jda159.html
4K対応とは書かれているが、60fpsなのか30fpsなのか、或いは15fpsなのかそのあたりが全く触れられていないのである。
もし仮に60fpsに対応しているのであれば、この「JDA159」を経由する事でPCとREGZA 40J9Xを接続すれば完全な4K解像度で60fpsというパーソナル4Kモニターが完成する事になる。
前述したが、これが可能ならこの「JDA159」の存在はとても重要になるだろうし、一定のニーズを間違いなく捉えることができる。
ただ、単純に考えてこの「JDA159」がそれらのニーズに応えられる製品である事は考えにくい。
何故なら、たかだか価格3,000円前後(「JDA159」の店頭予想価格)で、従来困っていた問題を解決できるとは考えにくいからだ。
もしそれがこの価格で可能だとするならば、東芝が元々REGZA 40J9Xを発売する際に、Mini Displayportを追加搭載していただろう。それをしていないという事は、「JDA159」はHDMI2.0に対応していないか、対応していたとしてもMini Displayportの信号を完全変換する能力を持っていないと予測できる。
まぁ、もし私の予測が外れ「JDA159」が完全な形で4K解像度の60fpsに対応しているならば、PCとREGZA 40J9Xは現時点で完璧な4Kモニターとしての地位を確立する事になるだろう。
勘違いして欲しくないのだが…
あー、先に言っておくが、DELLのUP2414Qを筆頭にPC用モニターとして最初から設計されているモニターは、元々Displayportを搭載しているので4K解像度の60fpsを可能としている。
だから単純にそれだけを目的とている場合はそれらを使用するのがコスト的にも望ましい。
今回の話の対象は、テレビという映像表現を極限にまで高めた高性能デバイスを4Kテレビと4Kモニターの両面で使用する事を前提としている。
REGZA 40J9Xは、そのパネルにVA型を採用している。応答速度という面でIPS型よりも有利で、階調表現に優れるという特徴を持っている。
また、REGZAの倍速駆動機能や色域表現能力など、高機能な表現はただのPCモニターには搭載されていない。
また40型というサイズは、確かにPCモニターとしては大きいものの、マルチメディア系で利用するには有り難いサイズであり、20型のフルHDモニターを2×2でマルチディスプレイ仕様で利用するのと同じぐらいの大きさである事から、PC用途としても驚くほどではなく、無理なく使える。
つまり、単純に広いデスクトップが欲しいという用途を超えた話なのである。
まぁ、実際にここまで拘る人は稀かもしれない。
普通のPC用途では液晶の駆動方式まで拘っている人はそうそういないだろうし、ましてPC用途ならPC用として作られているモニターで良いじゃないかと考えるハズだ。
たしかにその意味は間違っていない。
ただ、最近はPCのモニターと所謂テレビの用途を合わせて使用する人が増えている現実がある。
私はPCのモニター1台に対し、PCとコンシューマゲーム機、そしてPS3に接続したtorneによるテレビ映像を再生できるようにしている。多目的に使用する事を考えると、単純に普通のPCモニターというだけの機能を超えた機能、つまり応答遅延がないだとか、色再現性がどうだとか、階調表現がどうだとか、そういった所を解決したいわけである。
そうなれば自ずと多機能なモニターが欲しくなるワケで、その一つの答えがREGZA 40J9Xなのである。
話が逸れたが、今回加賀ハイテックから発売される「JDA159」は、そうした高機能4Kモニターを実現できるかもしれないアイテムだ。
メーカーが発表していない性能を期待する事になるため、絶対に実現可能という表現はできないが、可能性としては考えられる。
もし現時点でREGZA 40J9Xを持っている人がいて、それをPC用に兼用したいと考えている人がいるならば、ぜひ試してもらいたい。
加賀ハイテック?
加賀改のことですかね?(爆)
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加賀ハイテックは加賀改ではなく、多分「加賀ハイテナイ」の事だと思います。
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加賀さん、ハイテナイんか…(涙)
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多分、実際の所、ハイテルかハイテナイかはR氏がよく知ってるのではないかと。
もしハイテれば「加賀ハイテナイ」じゃなくて「加賀ハイテル」になるんじゃないでしょうか?(・_。)?(。_・)?
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残念ながら、メーカーサイトのスペックシートに「出力側はHDMI1.4規格」との記述がありました……
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情報、どうもありがとうございます。
やはりHDMI1.4止まりでしたか。
まぁ、そうでしょうね。
3,000円くらいの価格でHDMI2.0対応にできるくらいなら、東芝が最初からテレビ本体にMini Displayportを搭載してるはずですしね。
まだまだ映像業界とPC業界の壁は厚そうだ…(-_-;)
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