先週、自分が使用している会社のPCを自前で強化したが、その第二弾としてメモリ強化を行った。
32bit OS限界の4GBに拡張
もともと、私が会社で使用しているDELLのOptiPlex 755には、2GBのメモリが搭載されている。これはOSをダウングレードしてXPをインストールしていた頃から変わらず、元々オリジナルで2GBを搭載していたという事。
だから、通常約500MBというメモリ空間を必要とするXPを動作させる上では何ら困る事のないメモリ容量ではあったのだが、今回の強化において使用OSをVistaにした事で、もう少しメモリが欲しい、と考え、今回はDDR2 PC-6400のメモリを2GB追加し、合計で4GBとする事とした。
新品でもまだDDR2なら何とか手に入るとは思うのだが、自費という事で値段を考えると中古でも良いかな? と考え、今回はオークションで手に入れることにした。
幸い、先日OptiPlex 755を開けた際に、メモリスロットが全部で4スロットある事は確認していて、その内2スロットがまだ手つかずになっている事も確認済み。
なので、今回は価格的にもっとも安定している1GBモジュールを2枚購入する事にした。
オークションではいろいろなメーカーのメモリが出品されていて、いろいろ迷ったのだが、比較的多いのがUMAXのもの。しかも512MBモジュールが多めで、当時は確かにその程度のメモリが一番安価だったかもしれない…と思い出したりもした。
ただ、1GBモジュールも量的には多いので、探しやすいのだが、それなりのメーカーで探すと中古とは言え価格がそれなりに。
で、いろいろ探した結果、今は無きエルピーダの1GBモジュール2枚セットが1枚あたり1,150円で出品されているのを見つけた。
コレだっ!とばかりに入札、そのまま購入に至った。
再度PCケースを開けて装着
で、本日そのメモリを追加してやった。
無事認識すれば4GBが構成されるハズである。
OptiPlex 755の筐体は実にバラしやすく、DVDドライブ、3.5インチのメモリカードユニットをレバーを引っ張ってハズしてやるだけで、メモリスロットへアクセス可能になった。
ま、この辺りは自作PC経験者ならあとは何の問題ではない。無事、2スロットにメモリを挿して元に戻した。
で、イザPC起動!…と電源ボタンを押した際、画面に何やら不思議な文字が…。
セッティングしろ、みたいな事が書かれていて、ユーティリティを起動するならF2キー、そのままの設定を使用するならF1キーみたいな事が書かれていた為、そのままF1キーで起動してみた。
こういう事が予期せず起きると、ドキッとしてしまうのはお約束。
その後、無事Vistaが起動しメモリが4GBに増量された事を確認した。
で、効果の程は?
PC強化、と言っても、メモリ増量という手法は、最初に搭載されているメモリが極端に少ない時には絶大な効果がでるが、2GBから4GBへの増量では思ったほどの効果を体験できるわけではない。
一応32bit OS限界の4GBまで搭載した、という事で、これ以上はOSを64bit化しないとメモリ増量による効果はあまり意味がないだけの話である(RAMディスクとして使用するという手はあるが)。
となると、ココから大きくステップアップして強化するなら、やはりCPU交換しか道はない。
私が使用するOptiPlex 755は最初に搭載されていたCPUがCore2 Duo E7200である事を考えると、マザーボードは45nmプロセスのCPU、つまりCore2 DuoならWolfdale、Core2 QuadならYorkfieldまでが対応していると考えられる。
E7200のTDPは65Wだから、できれば同じ65Wでより高性能なコアに載せ替えてやれば、体感できるほどの効果が得られるだろう。
であるなら、Core2 DuoならE8200以上、可能ならE8600が候補になる。E8200以上なら、FSBがE7200の266MHzベースから333MHzベースへと高速化するため、同じクロック周波数でも体感的に速く感じる事ができる。特にE8600ならTDP65Wでありながらクロック周波数は3.33GHzと、E7200の2.53GHzから比べても大きく高速化が可能になる。
搭載コアを4コアのCore2 Quadにするなら、一番良い候補は同じTDP65WのQ9550sが候補になるが、クロック周波数は2.83GHz(FSB333MHz)と1割程度の上昇に留まってしまう。TDP95Wにまで拡大できれば、Q9650を搭載する事もできるだろうから、そうなればクロック周波数も3.0GHzと2割増しぐらいにできる。同時動作コア数が4コアにもなるため、体感的にもかなり高速化する事が予測されるが、中古でも価格がまだ1万円を超えるという問題がある。
TDPに関しては、もともとOptiPlex 755のバリエーションでTDP95Wのコアを搭載したモデルが存在するため、95Wでも問題はないだろうが、一番大きな要素は予算的な問題である。
ほどよく体感速度を上げるには…
CPU交換でもっとも速度を体感できるのは、実は動作クロックを上昇させる事である。
というのは、マルチコア化で体感できる速度というのは、ものすごく重い処理を多重で行っている時であり、実は思っているほどそういった処理は仕事中に行うケースはない。
もっとも、業務でエンコードなりするような仕事をしていれば別の話だが、ビジネス文書を作成したりするいわゆる事務職の場合は、マルチコアによる恩恵よりはクロック周波数の上昇の方が遙かに体感速度が高速化する。
であるなら、私の場合はCore2 DuoのE8600に交換するのがコストパフォーマンス的には有利かもしれない。
ただ、私は場合によって画像処理を行ったりする事がたまにあるため、それを考えると4コアという選択肢がちらついたりするワケだが…。
ま、メインで画像処理したりする事はないため、やはり妥当なラインはE8600になるだろうか。
Core2 Duo E8600は中古価格で大体4,000円前後という価格で購入可能だ。安い場合はもっと安く買える。
であるなら、現時点ではE8600を選択し、体感速度を増速させるのが一番よいのかもしれない。
但し、私は実際にOptiPlex 755でE8600が稼働するのかどうかを確認しているわけではないため、ある意味コレは賭けみたいな話になる。
残念ながらネットで調べてみてもOptiPlex 755にE8600を搭載した人は見当たらない。ある意味、ホントに人柱的な実験になるかもしれないが、スモールフォームファクタのOptiPlex 755をキビキビ動作させてみたいという欲求が、私を人柱にさせるかもしれない。
今後、どうするか真剣に考えていこうと思う。