もともと7月いっぱいまで無償化という話だった。
それがここにきて永久的に0円へと価格改定となった。
喜ばしい事だが…
PlayStation4用のテレビ視聴アプリ「torne PlayStation4」は、発表当時に税込823円という価格で提供される事になっていた。ただ、その中にあって7月31日まで無料配信するという話だった。
この期間限定無料配信自体は「torne PS VITA」の時も「torne PS VITA TV」も同じだったため、そういう措置が採られる事そのものは不思議でもなんでもなかったが、ここに来て「torne PlayStation4」のみ、現時点で永続的に無料配信するという話になった。
これがどういう意図でそうなったのかはわからない。
PS4本体の販売戦略上の話でそうしたのかもしれないし、或いはアプリケーションとしての価値を別のところに求めたのかも知れない。
こればっかりは関係者でないとわからない話なのだが、消費者側としては有り難い措置として受け止めたいところである。
torneといえば、先日はPC用のアプリケーションも発売になった。どんなWindows PCであっても、ネットワーク上にあるnasneの録画映像を観たり、或いは録画指示をしたり、といった事が可能になるアプリケーションである。
これはネットワーク上にチューナー兼レコーダーを置く事を可能にしたnasneの本来の姿であり、以前はVAIOのみにその機能が許されていた。ソニーはVAIOを失った事で、ようやくその方向に歯止めをかけることなく展開を始めた。
そういうWindows PCサイドの思惑もあるのかもしれないが、PS4によっても気軽にテレビというデバイス・サービスをネットワーク上に繋げる事ができる環境が構築できるのは、いろいろな可能性を想像させる。
どうせなら…
個人的に思うのは、この際、torne関係のアプリケーションは全て無償化してしまってはどうだろう?
前述のPS VITAやPS VITA TVに提供されているtorneアプリも無償化してしまえば、PlayStationブランドでのネットワークでは完全にテレビ関係サービスをユーザー全員に提供できる。
持ち運ぼうが、家庭内の固定機で観ようが、全てが連動して無償になる。
こうする事で、少なくともMicrosoftが考えているセットボックス構想よりも進んだ環境がPlayStationネットワークで可能になる。MicrosoftのXbox Oneによる構想では、現時点ではコアにXbox Oneを置く事しか想定していない。
しかし、ソニーは関係アプリを無償化する事で、家庭内ネットワークでも優位に立てるし、モバイル関係でも一歩リードする事ができる。
ネットワークというものは、そうそう切り替える事ができないし、また切り替えようとも考えないものだけに、最初にイニシアティブを採っておきたい部分でもある。
そう考えれば、ここにきて「torne PlayStation4」を無料配信に決めた理由は、この辺りにあるのかもしれない。
とりあえず、まずは「torne PlayStation4」が無料配信化したことを喜び、次の一手に期待したいところである。
SCE 公式サイト 「torne(トルネ)™ PlayStation®4」無料化のお知らせ
http://www.scei.co.jp/corporate/release/140728.html