昨日仕事納めの人も多かったんではなかろうか?
大掃除が待っていた
今日はウチの会社の仕事納めだった。
例年だと午前中に大掃除して午後から納会、そして3時過ぎに解散という流れなのだが、今年は3時くらいまで大掃除してそこから納会というスケジュールに変わった。
どうしてそうなったのかは分からないが、まぁ体制としてそういう流れになったのだから致し方ない。
身の回りを整理したりする上でもちょぅどよかったのかもしれない。
だが、事務関係の大掃除というのは、そのほとんどが書類整理という事になる。通常3ヶ月変動がない文書類はもう使わないというのがほとんどだろうが、私の場合は実はそうではなく、設備の保守関係の書類などもあるため、廃棄できる書類とそうでない書類の仕分けに時間がかかる。
ただ…普通はそういう書類は総務の職に就いている人の業務のはずで、そもそも私がそれを持っているという事自体がオカシイ話なのだが…。問題は、私の状況がそういう状況下にあるという事を私の部門の周囲の人はなかなか理解してくれない…というかわからないという事で、多分社内の人の半分くらいは「この人何してる人なんだろう?」とか思われていても、私は驚く事はないだろう。…だって自分でもどの部門に所属すべき存在なのかがわからないのだから…。
そんなワケで、とりあえず書類関係をザッと整理した後は窓ふきなど一般的な大掃除へと流れ、今度は建屋周りの掃除を行った。いや…正確には行おうとしたのだが…。
いきなり業務システムの打合せ
営業部隊と一緒に建屋周りの掃除をしよう…という流れになった直後、いきなり上長から呼び出しがあり、打合せに参加するように言われた。
専務と事業統括が今後の会社の業務システム、一般的に「品質マネジメントシステム」と呼ばれるものを再構築しているのだが、その打合せに参加しろ、というのである。
もともと、医療機器製造販売業や製造業の業許可を取得したり、ISO13485という医療機器の品質マネジメントシステム(以下QMSと略)の構築のハンドリングを2年くらい前から言われて、私も業務として行っていたため、呼ばれた事の意味自体は理解しているのだが、何故に今日になってその打合せをしているのか? という所に若干の疑問を感じつつ、打合せに参加した。
いろいろな事情から、会社としては2月末までには医療機器製造販売業の許可を受けなければならないのだが、その為には今の組織体系を医療機器にも対応できる組織にじなければならない。しかも、今は旧来の業務に関しても組織や業務の流れなど、いろいろな所を見直さないと、その業務の品質そのものが末期的な状況にあり、それらを取り仕切る管理職側は、早急な組織の確立、業務の見直しを求められている。
しかし、急激に組織を変革させる事の難しさ故に、QMS(Quality Management Systemの略)のある程度の知識がないと、クリティカルに今何が必要で何をしなければならないか? が見えにくい。
そういう意味で、私が呼ばれたという事である。…私も専門家ではないのだが、2年の知識を活かせ、という事だろう。
話を聞くと…実はなんて事はなく、業務の流れを再確認した程度の話であった。
…やはり管理職と言えども、いざ自分がやらなければならない事は何なのか? という事を整理するにあたり、それに直面すると分からなくなるのかもしれない。
QMSの考え方は実に単純で、たとえばISO9001やISO13485といった国際規格が定めている原文にちゃんと何をしなければならないか? という事が書かれている。しかも、有り難い事に、やらなければならない順番は、その規格書の1章から順番に記載されている。
だから1章から要求されている事を明確にしてやれば、最初に何をやらなければならないのか? また次に何をしなければならにいのか? と順を追っていけば良いだけである。
まぁ…この考え方を身につける為には、一人の作業者の視点ではダメで、全体の業務の流れを意識できないと身につかないのだが…。
QMSを理解すると…
私もまだ理解しきれている…とは言えないため、偉そうな事は言えないのだが、このQMSを理解できると、自分が独立したりする時にかなり役立つのではないかと思う。
事業を興す際、何をどうやればいいのか? という事が明確になるからだ。
よく起業家の人は「事業計画を明確にしなければならない」とか言うケースがあるが、その計画が全ての始まりである、という事をQMSでは言っている。
計画し、実行し、その結果を評価し、その対策を採る。
QMSの一連の流れはこの4つの行動を行う事にある。
この辺りの話は、ネットで「PDCA」なんて言葉で検索すればイヤという程参考になるページにぶつかる。PはPlan(計画)、DはDo(実行)、CはCheck(評価)、AはAction(改善)という意味である(AはActとするケースもある)。
日本人の昔の感覚だと、実行してその結果から対策を採る、という事はしても、計画を立てるという人は残念ながら一般的に少ないと思う。かつて、私の父が会社を運営していた時もそうだった。
しかし、問題は計画がない事である。計画を立てるためには目標が必要で、その目標を達成する為の計画を立て、その計画に沿って実行し、その実行の結果がどうであったかを評価し、ダメな部分は対策を採る、という事を繰り返して目標により近づいていく必要があるのである。
まぁ…この考え方さえ常に意識できるようになると、業務の再編をするにしても、明確にやらなければならない事を見失う事はないし、あとはその為の作業をどうするか? という事を考えれば良い事になる。
普段、QMSなんてものに縁のない人は、ちょっと参考にしてもらいたい話しである。
話戻って…
さて、大掃除の話である。
イキナリ打合せに呼ばれたが、開放された後は営業部隊と共に建屋周りの掃除をした。その後、社用車の洗車を行う…という話になったのだが、そこで私は自前のケルヒャーの高圧洗浄機を持ち出す事にした。
実は…置き場がなくて常に車に乗せているのである(爆)
なのでアタッチメント付きのホースがあればそのまま利用可能なのである。
しかも私は電源が近くにない状況に合わせ、電工ドラムも車に乗せている。まぁ、用意のいいことだw
高圧洗浄機の勢いでいつもより楽に洗車できるなぁ…と6台の洗車をしていた所、そこに上長が現れ「いい物もってるなぁ…こっちもやって」とか言いだし、結局仕事量が増大、より大変になったのはここだけの話である。
…秘密兵器はやはり秘密にしておかなければならないな、と(爆)
掃除終了後、納会が行われ、今年の業務は終了した。
来年も…私は医療関係のQMSに基づいたシステムの構築を行う事になる。
正直、何の権限もなく、何の知識もなく、今までやったことのない、知らない事への挑戦を常に繰り返すという業務の負荷の高さに、私が耐えられなくなってきているんじゃないかと感じるのだが、業務命令である以上、それを遂行するしか道がない。
ここ数年、自分が無知である事がこんなにも恐ろしい事なのか? と日々恐怖を感じている。
知らなければ知っている人に聞けばいい。
確かにそうなのだが、問題はその知っている人は誰なのか? という事。
また、その知っている人へのアクセスはどうするか? なんて事も障害になる事もある。
ルーチンで動く事が楽だとは言わない。多分、私にはできないだろうから。
しかし、常に法と隣り合わせの活動をしなければならないにも関わらず、その法を知らないという事の恐怖は、確実に私の神経をすり減らしている。
これがまだしばらく続くのかと思うと、気合いを入れる前に萎縮してしまいそうである。
…それにしばらく続く、ではなくこれから先ずっと続くという可能性もないわけではないのだ。
昔の個人の嗜好に合わせた商品開発をしていた時の仕事の方がずっと楽で、私に向いていたと言えるかも知れない。
とりあえず…年末年始は可能な限りこの事を忘れる事にしよう。
何事もRefreshは必要だし、時にはResetも必要である。