今日、明日と幕張メッセでニコニコ超会議が行われている。
ネット時代の文化祭?
ニコニコ動画が、まとまったオフラインイベントを行って今年で4回目になる。
前回は2日間でのべ12万4966人が幕張へ来場し、インターネット上では759万5978人が視聴した、というイベントだが、今年はどれぐらいに膨れあがったのかが気になるところ。
今日は初日だから、多分明日以降に数字が明らかになるが、コミケと比べればまだまだな規模である。
個人的にはどうでもいいイベントの一つだが、ネットとリアルの双方を結びつけるという意味での環境を揃えたイベントとしてはそれなりに意味もあれば興味もあるわけで、ここから発信された情報がどのようなベクトルを持ってネットを駆け巡り、そしてリアルに反映されるのか? という所は大いに興味のあるところではある。
だが、こういうイベントにはつきものの、混乱が現地ではびこっていて、実際には課題を多く残すイベントであっただろう事が予測される。
スタッフは数と質だよ、兄貴
イベントというのは、とにかくトラブルが発生しがちである。
これは予測できない事が起こるという意味だけでなく、予測できたのに対処できないという意味も含まれている。
どうして予測できていたのに対処できないのか? というと、それはスタッフへの教育が行き届いていないのが原因である。
つまり、イベント運営というのは、このスタッフの数と質が整っていないと、どんなに司令部が問題を予測していたとしても、現地では対応できないという事態が起こる。
ここが集団の恐ろしい所で、人が多く集まる事自体が混乱を生じさせる最大の原因になる。そういう意味では、ニコニコ超会議は現時点でスタッフの数も質もまだまだだと言えるようである。
私の知っている人数名が本日現地に足を運んでいるのだが、その誰もが口を揃えていうのが、とにかく運営スタッフに情報が行き届いていないという事と、情報がないときの対処がダメだというのである。
そう、ニコニコ超会議のスタッフに対しての教育として、情報外気渡っていない時にどうするか? という事が最初から盛り込まれていないのである。
ネットと常に繋がりのあるニコニコ動画という部分がこういうときに顔を出し、情報を何かしらの手段で配信できる、という自信があるのか? それともそういう事すら考えられなくなっているのかはわからいなが、予測できない事が発生した時に司令部がその場で情報統制が出来ていない面もあれば、現場スタッフがそういう事態に備えられるだけの規定が決まっていない…そういう感じらしいのである。
これは、コミケなども多分同じだと思うが、実際スタッフ間の情報連携というのは実に重要で、でもそれが必ずしもいつも出来るとも限らない場合、予め既定路線を決めておくという事前準備が出来ている場合は、想定される被害が最小限に収まるケースが多い。
もし、それを決めていて、ちゃんと実行されていたならば、被害が出たとしても最小限で収まっていくものである。これは私の前々職のグループ会社のイベント専門グループの人が言っていた事である。
ニコニコ超会議は、今年それが出来ていたとは言えない状態だったようだから、今後はそれが出来るようになる事が求められるだろう。
来年はVRで超会議?
結局、リアルイベントとしてはまだまだなニコニコ超会議だが、ネットを併用している事で遠隔地にいる人もそれなりに参加できるというのが、他イベントと決定的に違う部分であり、超会議たる所以だったりする。
であるならば、その他イベントにはない部分を前面に押し出すというのも、方向性としては間違っていないように思う。
となれば、来年あたりHMDを使用したVR超会議とか導入してくれないだろうか?
PS4でもProject Morpheusが実現しつつある今、ネットというガジェットを活用しているニコニコ動画なら、やはり来年は時代の最先端を行くVRによる超会議は、話題性含めて挑戦しても良い様なものではないだろうか?
まぁ、VRはいいとして、せめてリアルイベントを10万人規模以上でやろうとするなら、運営スタッフの質だけはもっと向上させないと、限られた人だけのお祭りで終わってしまう。
結局、中核となる人たちだけが楽しむイベントにしてしまえば、サービスを享受する人そのものが減っていき、数多くの人が別のものにぶら下がっていく道を辿ることになる。
実際、ニコニコ動画はもう終焉に向かっている、という人もいる。配信という意味では、他サービスでもできるわけで、ニコニコ動画でなければならないという事もなくなってきている。
であるなら、このニコニコ動画の運営は次にどこに向かうのか?
新たな道を進む時が来ているのかも知れないし、今の道そのものをもっと拡幅するか、新たな分かれ道を進む時期に来ている…私はそう思えて仕方が無い。
新しさがなくなったサービスから、快適性まで失われてしまったら、そこはもう魅力ある場所とは言えないのだから。