Mini-ITXでハイパフォーマンスPCを。
15cmでGTX 980に迫る
米AMDが6インチ(約15cm)という短いカード長でハイエンドの性能を実現するGPU「Radeon R9 Nano」を発表した。
以前から発表のあったビデオカードではあるが、その際には性能までは発表されず、ただ単にショート基板であるという事と、ハイエンドのRadeon R9 Fury Xと違って空冷ファンによる冷却カードだという事ぐらいしか発表されていなかった。
Radeon R9 Fury Xはその後に空冷モデルであるRadeon R9 Furyが発表されたが、こちらはカード長も非常に長く、単純にRadeon R9 Fury Xを空冷化したモデルという感じだった。
それに比べ、Radeon R9 Nanoは15cmというショート基板であり、Mini-ITXのマザーボードに搭載してもマザーボードの長さに収まるという小型っぷりである。実際問題、Mini-ITXのマザーボード規格は17cm四方であり、それよりも2cmも短いビデオカードなのである。
これだけ小さなビデオカードだが、GeForce GTX 970 Mini-ITXに対してゲーム性能で3割高い、とAMDは主張している。この数値が真実ならGTX 980に迫る性能という事になるわけだが、ここでAMDの表現をみてみると“ゲーム性能”という言葉を使っている事に気がつく。
何故純粋に“性能”と言わないのか?
まぁ…GeForce GTX 970はメモリの3.5GB問題等もあり、実際問題ゲームにおけるパフォーマンス以外ではメモリでコケる可能性もあるため、ゲーム性能として比較されるのは好都合といえるのだが、おそらくRadeon R9 Nano側にも何かしらの事情があると予測される。
価格を考えると…
Radeon R9 Nanoの他のスペックでいうと、消費電力という面で言えば175wと、Radeon R9 Fury Xの275wから比べて100wも引き下げられている。しかし、その実、搭載しているコアは4,096基のSP、256基のテクスチャユニット、64基のROPを搭載し、ビデオメモリは4,096bit接続1GHz駆動の4GB HBMを搭載しているという、動作クロック以外はRadeon R9 Fury Xと同じという豪華な仕様になっている。
何故そんな事が可能になったのかというと、これは恐らくだが、搭載するGPUは低電圧で動作する選別品を採用しているのではないかと考えられる。
事実、Radeon R9 Nanoの価格は、Fury Xと同じ649ドルとかなり高額に設定されている。選別品を使って入れば、当然価格は高騰するワケで、可能性として選別品を使用して低電力駆動でも性能を維持する手段をとったという予測はそう間違ったものではないだろう。
さてここで問題。
小型PCに搭載するビデオカードとして、ハイエンドとしてRadeon R9 Nanoが登場したが、その価格が649ドル、つまり日本円にして単純に換算しても約78,700円で、その3割減の性能のGeForce GTX 970は価格的に3万円強というあたりで、消費電力は145wほどであり、両者は共にMini-ITXに搭載できるビデオカードである。
さぁ、貴方なら、Radeon R9 NanoとGeForce GTX 970のどちらを選ぶ?
私なら…
…えっ!?
聞いてない?w
返信
AMD派に、どちらかという選択肢は聞くまでもないでしょう。
でも価格は高すぎると思いませんか?
相対価格でなく、絶対価格として…ね。
ただ、面白い話もあります。
DirectX12に突入すると、NVIDIA系よりもAMD系の方が性能の伸びが高いという話らしいです。
DirectX12は、今まで積み重ねてきた機能アップ部分を一度整理してオーバーヘッドを小さくしているそうですが、この整理によってAMDコアの方が性能の伸びが高いらしいのです。
AMDはここ数年Mantleという独自APIでより小さなオーバーヘッドで動作するGPUを作ってきたワケですが、それがココで生きてくる、と。
まぁ、詳しい話はわかりませんし、私の言っている意味も異なっている話かもしれませんが、それでもDirectX12ではAMD有利という話があるのは事実です。
問題はDirectX12に対応したゲームがいつ頃主流になるか? という事ですが、Windows10ではDirectX12が標準になるようなので、今後に期待、という所ではないでしょうか。
NVIDIA系を長い間使ってきた私からすると、由々しき事態ではありますがw
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