高級機すぎる…。
裏面照射4,240万画素
コンパクトデジタルカメラもココまで来たか…と思わせる製品が発表された。
まだ日本では未発表だが、米国ダラスのイベント「CEDIA 2015」で発表された新製品は、私の中では衝撃的な製品であった。
現行のサイバーショットDSC-RX1、DSC-RX1Rの後継と思われる、DSC-RX1RM2、つまりRX1R IIが発表されたのである。
撮像素子の有効画素数は前機種の2,430万画素から大きく増加し、4,240万画素へと進化した。しかも裏面照射型のCMOSセンサーで、14bit RAW記録をサポートしている。
さらに、ローパスフィルターの効果をON/OFFできるという機能を持っているというから驚きである。これは、2枚のローパスフィルターの間に液晶を挟み、その液晶を電圧でコントロール、ローパスフィルターの効果を変化させるという機能で、Sony側は世界初の機能としている。この機能を上手く使う事で、モアレの出具合に応じて切替たりできるというのは、実に魅力的と言える。
他、画像処理エンジンはBIONZ Xを採用し、最高感度はISO25600、拡張でISO102400、399点の位相差AFを搭載し、AF速度は前機種のRX1Rより30%高速化しているという。位相差AFを搭載した事によって、コンティニアスAFも利用でき、従来より動きモノの撮影は上手くいくようになったと言えよう。
連写性能はAF追従で5コマ/秒で、動画はフルHDで60p、30p、24pの記録が可能というあたりも目立たぬ特徴だが、過不足ない性能である。
また、RX100 IVと同じようにポップアップ式の236万画素の有機ELのEVFを本体に内蔵している。この点も前機種と大きく異なる点である。搭載しているレンズは、Sonnar T* 35mm F2.0で、標準的な焦点距離のレンズを搭載しているあたりは、使い勝手の面から見ても使いやすいと言える。ボディはマグネシウム製で、そう重い本体ではないと言える。持ち運ぶのに困る事はないだろう。
価格がスゲェよ…
35mmフルサイズセンサーを搭載…となると、レンズ交換式カメラであるなら、相応の価格になるわけだが、このRX1R IIの価格も実に驚きの価格になる。
まだ日本での発表がないため、日本円での価格は不明だが、米国での価格は3,300USドル、欧州では3,500ユーロという価格になる。これで考えると、40万円は下らないものになるだろう。そう考えた時、この製品を購入する人というのは、どんな人になるのだろうか?
正直、レンズ交換式というめんどくさいシステムでない、それでもフルサイズセンサーでの撮影がしたいという人を対象とした製品になるわけだが、結構限定されてしまうのではないかと思えてしまう。
最近、コンデジも低価格なものは全く売れないという。
これはスマートフォンのカメラが高性能化しているからであり、コンデジは生き残りをかけてセンサーを大型化、スマートフォンよりも高画質な撮影が出来るという事をウリにするしかなくなってきている。
しかし、そうなると当然価格は高くなるわけで、しかもコンデジはレンズ交換式と異なり、全てを1台の中におさめてしまわねばならないため、価格を抑える事は実に難しいものとなる。
RX1R IIは、レンズ交換式でもかなり高級機にしか搭載されないような35mmフルサイズのセンサーを搭載している以上、その価格が安くなるハズもなく、結果3,300USドルという高価格な製品となってしまった。
今の時代、コンデジはこのような高級機しか売れない時代になってしまったと言えるだろう。
私の知人も、1型センサー搭載のコンデジやAPS-Cサイズのセンサーを持つコンデジを購入したよだが、私自身としてはそういったコンデジは必要としていない。
私ならスマホ連動のレンズ交換式
私はコンデジのような撮影をする場合、別段スマートフォンでの撮影で困らない。
私がカメラを持って撮影に臨む場合というのは、予め決まった予定の上での撮影になるからだ。それ以外の撮影は、そもそも予定外。であるなら、スマートフォン撮影で問題はない。
もし、何かしら違った用途で撮影をするというのなら、私の場合はレンズ交換式でありながら、スマートフォン連動のカメラ、そう、例えばOLYMPUS AIRのようなレンズスタイルカメラを選択するだろう。
そういえば、最近はOLYMPUS AIRの話を聞かなくなってしまった。
オープンプラットフォームと言っているワリに、そのサポートが途切れてしまっているように思えて、盛り上がりが今一つになってしまっている。
それはOLYMPUS AIRの発売が延期してしまったり、その前後でOM-D E-M5 MarkIIが発売されたりと、話題が他に移ってしまったためとは思うが、なによりもOLYMPUS AIRに手ブレ補正機能が搭載されていないという事と、メモリーカードへのアクセスが非常に悪いという、使い勝手の面で問題が結構あるからだ。
売れなければ次機種への移行もままならないと思われる為、このOLYMPUS AIRの今後が全く予測ができないワケだが、ミニ三脚を付けての固定撮影などで使い方はまだまだいろいろあると思われるだけに、今後の展開にまだまだ期待したいところである。
話が随分とかけ離れた方向に向かったが、私にとってはこの高級コンデジの必要性はまったくない。
だが、レンズ交換式はめんどくさいが高画質センサーをもつカメラが欲しい、という人の最高峰カメラとしてRX1R IIの登場は期待出来る話ではなかろうか?
価格はたしかに高いが、これもまた一つの選択肢と考えれば、こういうカメラがあるのは悪い事ではないと思う。
RX1シリーズは高過ぎて選択肢として考えもしませんでしたが、価格.comのレビューとか見ると結構使ってる人いるんですよね。
レンズもツァイスだし、かなり高クオリティの写真が撮れるみたいだけど…あの価格はちょっとw
肩を並べる(もしくはそれ以上)のコンパクトはライカ位ですかね。
国産でもこういうカメラが存在する事自体意味がありそうです。
今回は超高画素機に変わって価格も突き抜けましたねぇ…(^_^;)
実にソニーらしいw
しかし、安定させにくいコンパクトであの画素数って、微ブレとか大丈夫なんだろうか?
…まぁ、買いたいとは全く思わないですがw
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40万円近くするコンデジ…と考えた時、そこまでをコンデジに求めるか? という事が一つの大きな壁のように思います。
私の場合、そこまで求めないし、買えないし(爆)
Leicaと肩を並べるカメラ…というと聞こえは良いですが、Sonyを家電メーカーとして受け止めたなら、Leicaのように修理対応等を長期に、しかも数十年という長き渡って対応してくれるのか? という不安もあります。
オーディオの世界もそうですが、高級なモノほど、ユーザーは数十年に渡って使用するので、そこを対応してくれないのであれば、恐くてこんなカメラは買えないでしょう。
私がαシリーズを離れた最大の理由が実はこの修理という側面を考えたからです。
MINOLTAの場合は、そういうのが当たり前だったので、αシリーズに絶対の安心はあったのですが…。
どちらにしても、カメラは家電とは違うという事をSonyがドコまで考えているのか? というのは気になりますね。
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