遂に発売に漕ぎ着けたか…。
夢のイヤフォン発売
2014年6月17日にもこのBlogで記事にした事があるのだが、スウェーデンのEARINがクラウドファインディングのKickstarterで150万ドルを集めた、夢のBluetoothイヤフォン“EARIN”が、遂にこの12月下旬に発売を開始する。
完全コードレスのEARINは、独立型のイヤフォンで、左右一対の耳栓のような形のイヤフォンである。本体内にBluetoothチップとアンテナ、バッテリーなどを内蔵し、左右互いをペア構成、そのままBluetoothイヤフォンとして機能する。
Earinの開発は、元ノキアやソニーエリクソンの技術者が関わっていて、今まではプロトタイプは存在していたものの、量産する為の資金がなく、その資金を集める為にKickstarterで資金調達していた。
個人的には、もっと早い段階で量産されるもの…と思っていた。何しろKickstarterで資金を調達していた時には既にプロトタイプが存在していたワケで、量産する為の資金が集まれば、あとは製造工場を決め、ラインを確立すれば良いわけだから、時間的にはそんな1年以上かかるという事はないだろうと思っていたのである。
ひょっとしたら、評価量産(工場で少量生産した後に行う検証評価)の際に何か問題が出たのかも知れないが、ここにきてようやくの発売である。
もう少し再生時間が…
このEARIN、その大きさのインパクトが強烈すぎて、それだけで「Excellent!」と評価してしまいがちだが、ちょっと技術的な側面を見てみたい。
搭載するBluetoothチップが扱うコーデックは、AAC、aptX、SBCで、周波数特性は20Hz~20kHz、感度は105db、インピーダンスは25Ωと、性能自体は普通のBluetoothイヤフォンとあまり違いがない。ただ、搭載できるバッテリ容量が小さい事もあって、連続再生時間が2.5~3時間と短いのが問題。大きさを考えれば当たり前と言えば当たり前からもしれないが、これが6~8時間くらい連続再生ができればまた違った製品評価となるとは思うが、これは開発したお国柄も関係する所かもしれない。
個人的には、サイズがもう少し大きくなってもいいからバッテリ容量を大きくして連続再生時間を長くして欲しかったところである。
充電は専用の携帯用カプセルにいれて行うそうだが、このカプセルに搭載されているバッテリーに関しても600mAhとあまり大きくない容量のものが搭載されている。充電カプセルの仕様を見てもその使い方はあくまでも単位的使用として3~4時間ベースの製品といったところを想定しているのではないかと思う。
どちらにしても、これだけの大きさにハードウェアを収めた、という所はスゴイと思う。
これでコードが絡まるとか切断してしまうとかいう問題からは開放されるワケで、コードがらみの諸問題は解決できた事になる。
まぁ…新たに“なくなる”という問題は発生するかもしれないが(爆)