ようやく出てきた会員の意味。
最初は意味はあったハズ
Amazonのプライム会員になって、既に数年が経過したが、私が会員になって1年後くらいだっただろうか、Amazonが急遽送料を改定、全品送料無料を打ち出した。
そもそも、送料無料という条件は、プライム会員の特権みたいな所があり、年会費3,900円を支払うという事は、年間で10回~12回ほどの買い物を最低限する事で、送料がチャラになるという仕組み。
私は当時Amazonは月イチで利用していた事もあって、プライム会員になっていればそれ以上の使い方で得になると思って会員になった経緯がある。
しかし、その後前述したように全品送料無料化してしまい、プライム会員になっている意味が根底からなくなってしまった。唯一のメリットはお急ぎ便も無料で使えるという事だが、地方在住者はお急ぎ便でも普通の便でも実情として大して変わらない為、それがメリットと言われてもメリットとして享受できない部分があり、プライム会員の意味として受け取るには実に弱い部分であった。
なのでこの、全品送料無料となった時に、プライム会員を辞めようかとも考えたのだが、手続きしなきゃなぁ…と思っていてずっと手続きを忘れ、そのまま会員で居続けていた。年会費の支払いが年一回であるため、つい忘れてしまうのである。
最初は意味があったハズのプライム会員は、私にとってその時には全くの無意味で、私と同じように感じた人たちはこぞって辞める、なんて事が続出しただろう事が予想できる。
プライム会員サービス
その後、Amazonはプライム会員向けサービスの強化に乗り出してきた。
差別化として最初に大きく発表されたのが、プライムビデオ、プライムミュージックの提供で、特定の作品に限って無料視聴できるサービスが開始された。
その後、プライムフォトという、クラウドストレージサービスをプライム会員向けに始め、年間3,900円の価値は昔から比べて格段に上がっていった。まぁ…そのサービスを利用すれば、の話ではあるが。
ところが、ここに来てプライム会員に更なるサービスが戻ってくる。
追加されたのではなく、戻ってくるのである。
何と、Amazonが全品送料無料を廃止したのである。
とりあえず、一配送先の合計金額が2,000円を超えれば送料無料とはなるが、それ以下になる場合は送料350円が追加でかかるようになる。但し、プライム会員は引き続き無料である。
お急ぎ便は360円、当日お急ぎ便は514円、お届け日時指定便は360円と、その他の配送オプションももちろん有料化となる。もちろん、これら配送オプションもプライム会員は無料となる。
こうなると、利用頻度の高い人はプライム会員のメリットがかなり高くなる事間違いなしである。
全品無料を続けるサービス
通販において、全品送料無料というのは、ヨドバシ.comが今もそのサービスで継続している。いわば、Amazonは脱落した形になる。
ただ、ヨドバシ.comにしても商品代に送料がある程度乗せられている部分はあり、要するにそれは商品入荷費用がそれだけ下げられる交渉をメーカーとしていて、全品送料無料を可能にしているのだろうが、最近はその運送会社も配送料の値上げを行っていて、かなりコストが厳しくなっているという。サービスが過激になればなるほど、このあたりがネックとなる業態だけに、Amazonは早々に脱落、プライム会員の拡充を目指す方向にシフトしたものと見られる。
通販は全国に顧客を求める為、普通の店売りよりも手広く顧客を増やせる反面、送料というものが常にネックとして存在していた。それを販売量で無料化していた所があるが、より上位のサービスを目指そうとすれば当然配送業者との摩擦になり、コスト増になっていく。
そのコスト増をいろいろなところでカバーして努力するのは消費者側からすれば有り難い話ではあるが、それで配送サービスの品質低下を招くなら、私はあえてAmazonのような選択に踏み切るのもアリなのではないかと思う。あくまでも“サービス品質低下を防げるのならば”だが。
とりあえず私は今もプライム会員なので影響は全くないが、Amazonの利用頻度が高い人は、自分の頻度とプライム年会費を天秤にかけてお得な方を選んだ方がいいだろう。