これ、会社の担当者は振り回されるな(-_-;)
強制的にWindows10
今日、会社に出社して朝会で説明しようと思っていた事を説明した。
その内容というのが、Windows10へのアップグレードの話で、Microsoftが強制的にアップグレードを開始する仕組みに切り替えた、という話なのだが、この話を切り出した直後、ウチの会社のWindows7の8割近くが、Windows10へのアップグレードを何の前触れもなく開始した。
ウチは、ある特定のアプリケーションの問題から、Windows10へのアップグレードの判断を先延ばしにしていた。
ちゃんとWindows10での動作検証を終えないと、アップグレードした後にトラブルになるからだ。Windows10に戻しても31日以内なら元に戻せると言うが、戻してちゃんと動くかどうかの検証も考えておかないと、取り返しがつかなくなるからだ。
そこで、今まで単独でWindows10へアップグレードし、トラブルが起きるかどうかを検証していた。日頃使っていて、あらゆる使い方をしてみてから判断する為だ。で、5月に入り、大凡問題なく使えるかな…と思っていた矢先、電源問題でトラブルが見つかり、その対策を取って運用テストしていた。とりあえず、その問題は今の対策で何とかなるな、と見えてきたため、私としては6月に入った段階でアップグレードを順次行う予定だった。ところが…今日に来てイキナリ大量のWindows7マシンが一斉にアップグレード。
しかもアップグレードは始まると大凡90分(Windows8.1だともう少し短い場合もあるようだが)は、何も仕事ができないワケで、会社は大慌てである…いや、一番慌ててたのは担当者の私かもしれないが…。
流石に朝の1時間半に何も出来ないというのは、企業的にも損失は大きいのではないかと思うのだが…これ、米国で訴訟問題とかにならないのかな?(-_-;)
確認終了と誰が言えるのか?
Microsoftは、今回の施策に入る前、自分達の中でもあらゆる検証を行った結果問題なしと判断したためアップグレードを強制化した、というような事を言っていた記事を見たことがあるのだが(情報のソース先不明なので曖昧ではあるが)、Microsoftが本当に全てのアプリケーションの動作確認が出来たとは到底言えないと思う。
Windowsは昔からあらゆる環境で使われてきていて、どんな独自アプリが走っているか、Microsoft自体が全てを把握する事など不可能だからだ。
31日以内なら戻せる…としていると言っても、アップグレード中にトラブルに見舞われるケースもある事が既に言われていて、それでも簡単に戻せるのか?
まして、全ての人がバックアップをちゃんと出来ているかも解らない状況で、アップグレードの強制化というのは、業務で使うOSにとってやってはいけない事をやらかしたと私は思う。
企業で運用しているアプリケーションの検証速度だって、その企業の規模によってはいろいろあるハズだ。規模が大きければ速いかもしれないし、小さければ検証に当てるリソースも少ないのだから当然遅くなる。
7月29日まで、と言われれば、せめて7月頭くらいに検証を終えるように計画を立てて進めていたところも多いと思う。
にも関わらず、5月下旬に入ったこの段階で強制とか、何をやってくれるんだ? と、私的には訴訟を起こしたい気分になる。
幸い、ウチではアップグレード中にトラブルに見舞われたケースはなかったが、これで私の半日以上の時間が失われ、私自身のタスクに大きな影響が出てしまったのは、紛れもない事実である。
強制執行するタイミング
本来、強制執行という事そのものが問題なのだが、仮に百歩譲って強制執行するとするならば、私は7月30日からにすべきだったと思う。
少なくとも、7月29日で無償期間が終わる、としていたのだから、ほとんどの人はその日付けがデッドラインだと考えていただろうし、計画性を持って考えていた人であっても、少なくとも6月末までにどうするか等の検討を終える計画だったのではないかと予測する。
もし、Microsoftがサポート業務の問題で一般使用しているPCのOSの強制アップグレードを行うというのなら、それは無償期間だと言っていた7月29日までをユーザーの判断期限にし、7月30日から強制執行すべきである。
…いや、そもそも強制執行するという判断そのものが間違いだと前述した通りの事をもう一度書くが、7月30日以降はネットに繋ぐと強制執行し、それ以降はサポートの関係から絶対にオフラインで使え、とすべきだったと思う。
そうすれば、自ずとスタンドアローンで使用するPCの最新版以外はサポート外とする、という事をMicrosoftが言える土壌ができるのではないかと思う。
今回の件で、何の脈絡もなく強制執行とか「Microsoft何様?」と考えるIT担当者は多いように思う。
実際、こういう事が起きなくても思っている担当者もいるわけで、ますますこの感情をこじらせたように思う。
アップグレードしても戻せるから…というのは、救済措置でも何でもない。ただのMicrosoftの妄言でしかない。
OSというソフトウェアで大きな商売が難しくなっている今、Microsoftはもっとユーザーサイドが見える企業にならないと、今後シェアを大きく落としかねないように思う。
実際、自社での業務アプリがLinux上で動く企業は、WindowsからLinux系OSに乗り換える…という企業が増えているという話もある。
私も可能なら会社の使用PCをMacにしたいぐらいである。
ホント、今回のMicrosoftは擁護のしようがない事をやらかしたな、と思う。