危険を冒してまでやるのか?
SIMフリーにできる端末とできない端末
今回の話は、iPhoneに限った話である。
日本国内でSIMフリー化が可能なiPhoneは現時点でiPhone6s/Plusのみである。
残念だが、私が所有するiPhone6Plusは対象外であり、この先総務省が何かしらの法的要件を変えない限りSIMフリー化はできない。
だが…私は思うが、SIMフリー化そのものは新機種は当たり前としても、本来は旧機種にこそ必要なものではないか?
旧機種は廃棄されるから必要ないというのか?
そうではない。旧機種を使う際、固定キャリアでなければ使えないという事の方が、よりムダに廃棄される端末が増えることになる。
通常、こうした旧機種のiPhoneは新機種乗り換えのためのデバイスとして処理される。新機種へ乗り換えた際、以前使っていた機種を買い取り、その分新機種本体の分割払の金額を減額する、という使い方だ。
これはこれで消費者とては有り難い措置だが、買い換える事なく旧機種を使い続けたい人もいるわけで、その際、料金見直しの関係から他キャリアに移動したい人だっているはずだ。
だが、現時点では旧機種はSIMロックがかかっている関係から他キャリアに移動できない。
ドコモ端末ならMVNOへの道があるし、au端末でも少ないがMVNOがあるが、SoftBank端末はこの時点で完全に詰んでしまう端末となってしまう。どうしてもSIMロック解除が必要なのである。
しかし、前述したようにSoftBank端末のiPhoneにおけるSIMロック解除は、現時点でiPhone6s/Plusのみであり、旧機種は対象外である。
よって私も現時点で詰んだ端末の所有者という事になる。
MVNOの充実がスゴイ
ここ最近、MVNOのサービスがとても充実しはじめている。
昨日も書いたが、DTIのサービスを見直した時にも驚いたとおり、既にMVNOであっても十分3大キャリアと同等のサービスを受けられるレベルに達してきている。
しかしその料金は明らかに安く、とても3大キャリアと比較できるレベルとは言い難い。
その事実を知ったとき、私自身が現時点で詰んだ端末を持っているという事の重大さを痛感した。
もしこれがドコモ端末だったなら…或いは、SIMロック化が可能だったなら…。
だが、現実はそのどちらでもなく、現時点ではこの端末でMVNOへと移行する事は不可能である。
ドコモ端末の人、iPhone6s/Plus以降の人、おめでとう。
時期が来たら、悠々としてMVNOに移行し、格安料金での運用を行うといいだろう。
そして…私と同じ境遇の人。
残念だが我々はいくつかの選択肢を採るしかない。
一つは現状に残るという道。おそらく料金は変わらない。
もう一つは新機種発表後、現端末を下取りに出して新機種へと移行し、その後SIMフリー化、そしてMVNOへと進む道。そこまでの時間は数年を要すだろう。
そして3つ目は…何かしらの手法でSIMフリー化させてしまうという道。
公式ではないので、あらゆる面で自己責任になるが、道が全くないわけではない。
やり方は2つある
iPhoneの旧機種のSIMフリー化には2種類の方法がある。どちらも自己責任である事に違いはないが、やり方はある。
一つは脱獄という手法に近い(というかそのまんま?)、下駄を履かせてSIM情報を誤認させ、SIMロックフリー化させる方法。
一例で言うと、R-SIMというシリーズの下駄を履かせてそれを使ってiPhone本体を一度アンロック状態にして、再度MVNO等のSIMを使って再アクティベーションさせるという方法である。
失敗するケースもあり、成功しても何かしらのタイミングで元に戻ってしまったり、いろいろ問題がある。唯一の救いは、格安でできるという事。…救いではないかしもれないが。
もう一つの方法は、ファクトリーアンロックという方法。
これはiPhoneを実際に製造している海外メーカーに依頼して、アクティベーションサーバの情報を一度クリアし、新しいSIMで再アクティベーションさせる方法である。
料金は依頼する所によって結構変動があるが、コチラは違法ではないし、結構な確率で正常動作できるやり方である。
だが…これでも完全に成功するとは言えないし、何より時間が多少かかる可能性もある。
正規ではないだけに、例えファクトリーアンロックといえども完全とは言えない。
どちらのやり方であっても、SIMロックフリーになればMVNOのサービスを受ける事はできる。
リスクを背負うができない事はない。ただ…このリスクを背負うかどうかは、あくまでも自己責任の範疇での話しである。
結局…
安全を第一に考えた場合の一番の方法は、新機種の発表と同時に機種変更をし、その後SIMフリー化できる要件を満たすまで待ち、そこからSIMロックフリー化させ、MVNOへと進むというのが、妥当なやり方である。
時間もお金もかかるが、一般人が一番妥当の可能な方法である。
また、今後MVNOサービスがどの程度広がっていくかはわからないが、現時点の様子で判断するならば、キャリアはドコモを選ぶのが妥当と言える。
何故なら、既存のMVNOの大部分はドコモ回線でそのサービスを行っているからだ。
であるから、最悪SIMフリー化できなかったとしてもドコモ版ならMVNOの道が閉ざされることはない。au版でも良いが、au版はLTE通信と3G通信が同時に行えない等の制限があるため、個人的にはオススメできない。
もっとも、今後3G通信がどこまで残るかはわからないから、それもあまり気にする必要はないかも知れない。
いろいろ考察してみたが、結局冒険しない事には格安サービスという道を現時点で選ぶことはできない。
リスクを背負う覚悟があるか?
全てはそこにかかっている。
昔の私なら飛び込んだかもしれないが…今は現状の生活がそれを許さなくなっている。
残念だが、数年の時間と安くない料金を今しばらく続けるという道を選ばざるを得ないようである。