実用上はコレがいいのかも。
Newニンテンドー2DS LL
任天堂が折りたたみ携帯ゲーム機“Newニンテンドー2DS LL(以下New 2DS LLと表記)”を発表した。
発売は7月13日で、税別価格14,980円で発売するという事で、既存のNew 3DS LLより4,000円安く、2DSより5,000円高いという金額設定である。
2DSが登場した時には、立体表示機能を削除した廉価機として海外から発表され、それが日本市場にも投入されたという経緯があるが、今回は日本市場にも普通に発売されるようラインナップされている。
気になるスペックだが、画面サイズはNew 3DS LLと同じで2DSよりも大きな画面が特徴で、筐体も折りたたみ式に変更となった。当然だが立体表示機能はない。
画面上部にあったカメラはヒンジ部に移動し、New 3DS LLよりも薄く、重量も70g軽い260gになった。
搭載しているボタン類はNew 3DS LLと同じくCスティック、ZLボタンとZRボタンも装備している。他にもNFC機能も内蔵していて、交通系電子マネー決済にも使える事が分っている。ほぼ、New 3DS LLでできる事でできないのは立体表示だけ、という事である。
個人的には、立体表示が必要なければこのNew 2DS LLで十分と思うし、画面の大きさ等を考えれば、こちらの方が薦めやすいぐらいである。
Switchとは棲み分け?
私は、Nintendo Switchが発表されたとき、3DS系は縮小していくのかと思っていた。
もちろん、築いた市場が大きいので、すぐにはなくならないだろうが、Switchとできる事があまり変わらない事を考えると、Switchに置き換えていくのかな、という気がしていた。
もちろん、考え方次第では棲み分ける方がいい場合もあるため、3DS系を継続していく可能性もあったわけだが、そもそもSwitch自体がスマホと同じ市場で食い合う個体である事を考えると、3DSとスマホの三つ巴による戦いは熾烈を極め、Switchの存在を揺るがしかねないのではないかと思ったのである。
実際、Switchには小型版の予想も出ていたワケだが、ひょっとしたらその小型版はこのNew 2DS LLの誤報だったのかもしれない。
どちらにしても、任天堂は完全にモバイルできる事が前提のゲーム機しか扱わない状態になったワケで、そこでいくつもラインナップを持っている事に大きな利点はないように思う。
Switchが結構な数で売れた事で、危機を脱したように見える任天堂だが、私はまだまだ不安要素は消え去ってはいないと思っている。
任天堂そのものは優良企業なので、そうそう潰れたりはしないと思うが、今の路線で進む事にかなりの不安を感じる。
ハイスペックだけがゲーム機ではない、という「枯れた技術の水平思考」を貫くのは良いが、際立つ個性を確立できなければ、普及したスマホを持つ今の顧客にはハードウェアを売る事はできない。
さて、任天堂の今後はどう動いていくのか?
今しばらく様子を見たい。