国内3大キャリアの価格も見えてきたが、出荷台数は?
未だ課題がある
巷の噂で生産数量の不足が噂されるiPhone Xだが、初期出荷台数は2~300万台が見込まれているらしい。
正直、歴代iPhoneの中でも特筆すべきほどの少ない出荷量ではないかと思うが、やはりネックとなる部品がいくつかあるようで、よく聞く噂では3D顔認証に用いるTrueDepthカメラのドットプロジェクターの歩留りが悪くて数が揃わないとの事。
だが、どうもそれだけではないようで、他にも「アンテナFPCBの供給が足りていない」とか「デュアルカメラの広角レンズ側の品質に問題がある」なんてのも浮上してきて、どうも複数の原因が問題で、その全体の数が揃わないという問題が出ているらしい。
この中でも、アンテナFPCBは日本の村田製作所と台湾のCareer Techしか要求仕様を満たせるフレキシブルプリント基板を作れないと言われている部品で、特に村田製作所では2018年の第2四半期まで部品生産量を向上させられる見込みがないという事で、その深刻さが大きなものである事が窺える。
このいろんな問題から、AppleのCOO(最高執行責任者)であるジェフ・ウィルアムズ氏が、FOXCONNの会長であるテリー・ゴウ氏と今月中に台湾で会合を持つと言われている。
FOXCONNは、iPhone Xの組立を独占的に担っている企業だから、ここでFOXCONNを焚きつけて何とか発売日に間に合わせろという話をするのかもしれないが、FOXCONNからしてみれば部品が揃わないと組み立てられないわけで、問題解決の為には一筋縄ではいかない問題をクリアするしかない。
ただ、TrueDepthカメラのドットプロジェクターを生産しているのは、FOXCONN傘下にあるシャープとLGグループの部品メーカーのLG Innotekだから、FOXCONNに圧力をかけてシャープを動かそうという判断なのかもしれない。
Appleからしてみれば、売り時に商品がないというのは、ある意味プレミア感を煽る行為だが、煽りすぎるとユーザーが他に流れる可能性があり、何とかそれなりの数は揃えたい所なのではないかと思う。
3大キャリアの価格
先週末あたりから、各キャリアからiPhone Xの価格が発表され始めた。
もともとdocomoは最初から価格を発表していたが、ようやくSoftBankとauが発表し、各社の割引など含めたプランが発表されはじめた。
どのプランを見ても、やはりiPhone Xの絶対価格が高い為、随分と高額だな、という印象は拭えない。
最終的に半額になるプランがauとSoftBankに用意されているが、これは一定期間後に端末を返却する事になる為、即ちそれはその次の買い換えの際の割引として下取りができなくなる事を意味するわけで、半額プランが有効かどうかは、そうした下取りなどの事も考えた上で結論を出す必要がある。
今回、iPhone8シリーズも含めて見てみると、NTTだけが新規契約やMNPに対して特別な割引を行っていない。これは従来から長期契約している人からすると、納得できる話であり、NTTはそうした従来からのユーザーの囲い込みに出たという感じがする。
一方、auはMVNOと真っ向勝負する価格を提供してきた感があるが、SoftBankは直接傘下にY mobileがいるためか、auほどの低価格化へとは進んでいない。代わりに高速通信量の増量に力を入れてきた感じで、ここに来て3大キャリアそれぞれが違ったベクトルでビジネスを始めた感じがする。
おそらく、スマホの使い方や考え方で、各々が良いと思えるキャリアが違ってくるようになったのではないかと思う。
私からすると、残念だがやはりdocomoが自分の用途に向いているような感じがしている。というのも、私は一度契約すると長いからだ。元々docomoと十数年の契約期間があって、そこから5年前ほどにSoftBankに乗り換えたワケだが、結局SoftBankにも既に5年も居座っているわけで、今後も一度決めた所に長居するだろうと考えると、docomoが最適な感じがする。
このあたりは人によるので、auのような低価格路線を追求する方が良いという人もいるだろうし、いろいろあるが、私の場合、auは電波の関係から使いづらいところがあり、結局最初に対象から外れる事になるので、そういう面で見ても自ずとdocomoに向かう事になると思っている。
争奪戦
とりあえず、iPhone Xは初回分は争奪戦になる事は間違いない。
11月に入れば、製造も改善されるらしい話は出ているが、年内は何だかんだと品薄になるだろう事は想像に難くない。
となると、自ずとiPhone Xは当初言われていた通り争奪戦になるだろう。
だが、私としては争奪戦も当初言われていたほどにはならないのかな、という気もしている。私の様に、そもそもiPhone Xで良いのか? という事を実機を見て考えてから判断する、という人もいるだろうからだ。
巷ではiPhone 8シリーズに止めておき、新しいインターフェースは来年以降に持ち越した方が良い、という判断をする人がいるからだ。
実際私も実機を見てみたいな、という気持ちもある。見切り発進するにはあまりにもインターフェースが変わりすぎていて、安くもない買い物に不安を感じる人もいるだろう。
iPhone 8シリーズが思っていた以上に販売数が伸びていないのは、そうした実機確認待ち含めてiPhone X待ちが多いからだというのは、ほとんどの人の予測だし、それは外れてもいないだろうと思う。
随分とスマホも購入に考えなきゃならない要素が増えたな(-_-;)