先日組み込んだRadeon RX Vega64、普段の使い勝手をいろいろ試す。
まずは前環境との違いから
先日、現行メインPCに組み込んだRadeon RX Vega64だが、いくつか以前使用していたGeForce GTX 970と仕様が違う為、環境を調整した。
まず物理的に問題となったのは、DVI端子がなくなった事。
以前はセカンドモニタはDVI端子で接続していたが、今回はHDMI端子での接続となった。それに伴い、セカンドモニタのHDMI端子1にPC、2にPS4という感じで接続したのだが、時々PCの映像を表示すると接続が安定しないのか、画面がちらつく事が判明。
セカンドモニタは解像度がWUXGAなので解像度を1920×1200にした事が原因でちらついているのかなとも思ったが、モニタの設定で1920×1080として出力しても結果は同じなので、原因は他にもありそう。ま、時々なので実際の使用には不都合はない。
また、GeForce GTX 970は、DisplayPort端子よりもDVI端子の方が優先度が高かったのか、PCの起動直後のBIOS画面がDVI接続していたセカンドモニタ側に表示されていたが、Vega64にしてからはメインモニタのDELL U3415WにBIOS画面が表示されるようになった。21:9のモニタにBIOSが表示されるととてつもなく横長に表示されるのだが…まぁ、メインなのでコッチの方が見やすいか…。運用上は問題はない。
前環境との違いはこんなところで、運用上大きな違いは他にはない。
NVIDIAとAMDというメーカーの違いでもあるので、もっと違うかと思ったが、案外普通に使えているので、肩すかしな感じである。…もっとトラブルが多いと思っていたのだが(爆)
とにかく滑らか
基本的にビデオカード周りの環境設定は初期設定を基本にしているが、処理能力に余裕が出てきたからか、とにかくフレームレートが安定し滑らかに表示されているように感じる。
特に一番大きく感じるのはFF14で、今まで3440×1440(実際にはウィンドウ枠の分だけ小さい)を表示してプレイしていると、GeForce GTX 970でもフレームレート的には40fps以下ぐらいで表示されていたようで、Vega64では60fpsレベルで表示されていて、とにかくスクロール含めた画面の動きが滑らかになった。Power Saveモードでこれだけの違いを感じる事ができるので、世代が異なるビデオカードの性能は凄まじいものがあるなと実感できる。
他ゲームでも似たような傾向を示すので、全体の処理能力向上が達成できている事は間違いない。
多分、それは1920×1080というフルHD以上の解像度を基準にプレイしているゲームばかりなので、より負荷のかかる高解像度状態だからこその話なのかもしれないが、970を使用していた時にはあまり感じなかったコマ落ちが、実際には起きていて、Vega64でそれがなくなったんだな、という事がわかるようになった。
実は効いている?
で、先日あまり効きがよくないかもしれない、と書いたFluid Motionだが、実際には結構効いているという事が見えてきた。
当たり前のように見てきた動画をVega64導入後にずっと観ていると、段々以前と違う事に気がついてきた。確かに滑らかになっている。
具体的にどうこうという事を示す事ができないのだが、明らかに違う。確実に中間フレームを表示して滑らかにしているなという感じがするのである。
ただ、ファイルとして24fpsの動画を60fpsにして保存したデータと比較すると、60fpsとしてファイル化したデータの方が滑らかに見える感じがするので、私の思い込みによる感覚の違いなのか? と思う時もあるが、それでも以前とは違って見え方をするのも事実なので、効いているという事だろうと思う。
一度、正式対応しているというPowerDVDで、その効果をちゃんと見てみれば、より分かるのかも知れない。
VRAMが変?
先日FF14のBenchmarkを走らせていたときに、搭載しているメモリが“3GB”と表記されている事に気付いた。
あれ?
たしかHBM2を8GB搭載しているハズでは…?
だが、よくよく見てみると、FF14ベンチの「キャラクター編」では4GB、「蒼天のイシュガルド編」と「紅蓮のリベレーター編」で3GBと表示されている。
…これでは3440×1440という広い解像度でのテストとして、適正な結果が出ていない可能性がある。
で、いろいろ考えて見た。
Radeon RX Vegaシリーズからは、正式に言うとVRAMというメモリは搭載していない。正式には搭載しているHBM2はキャッシュメモリとして機能するそうで、搭載しているメモリコントローラーはHBCC(High BandWide Cache Controller)という、キャッシュメモリを制御するものになる。
だとしたら、ベンチマークプログラムが使用するグラフィックスメモリを想定して、あえて3GBしか割り当てていない?
…そんな事があるのだろうか?
念の為、他サイトでVega64を使用したFF14ベンチマークテストをした人の結果を見てみると、VRAM容量はちゃんと“VRAM 8121 MB”と表記されている。
ドライバのバージョンによる違いなのか、それとも他に何か理由があるのか…。
HBCCの設定がドライバのグローバル設定にあるので、ここでメインメモリのどれだけの分量を割り当てるかを設定できる項目があるので、ここに8121MBを割り当ててやると、8GBとして認識してくれるようになるのだろうか?
検証のための設定をいろいろ見て回れていないので、まだ試していないが、今後変更できる設定等を見直し、再び試してみたいと思う。
ちにみにGPU-Zで確認したところ、ハードウェア的にはHBM2を8GB搭載しているという認識にはなったので、ハードウェアの故障とかそういう問題ではなさそうである。
ちなみにFF14のベンチマークは、CPUの能力も結構問う事になるので、Ivy Bridgeの3770Kである私のベンチマーク結果は、数値的には伸び悩んでいると考えられる。
早い所Coffee Lakeに乗り換えねば…。
とにかく、今までNVIDIA一辺倒だった私が、あえてのAMD搭載なので、わからない事だらけである。
しかも機能的にNVIDIAでは不可能だった事もできるようになっているので、通常使っているだけでも結構違いが見えてくる。
相対的に色合いはAMDの方が良いように思えるのは、新鮮だからだろうか?
AppleのMacがAMD製ビデオカードをメインに据えているあたり、こういう事が関係しているのなら、色合いはAMDの方がよいのかもしれない。
とりあえず、もうしばらくはいろいろと試す必要がありそうである。