再生環境ばかりが先行していた実態から脱却できるか…。
いよいよ発売
先日このBlogでも話題にはしたが、LGエレクトロニクスから4K&HDR10対応液晶モニタ「27UK650-W」が発売となった。店頭価格は税込62,618~66,960円で、ようやくHDR10対応のモニタが手の届く価格帯で発売された事の意味はとても大きいと思う。
2017年7月にも31.5インチで発売された「32UD99-W」という製品があったが、それよりも安価に提供されているのが有り難いところ。
但し、「27UK650-W」は27インチという画面サイズの中に4Kという解像度を詰め込んでいるため、実際にWindowsで使用する時には、若干拡大表示してやらないと文字の認識は難しいかもしれない。
HDRがもっと身近に
映像を表示する媒体がブラウン管から液晶になった時、そのクリアな映像はある意味衝撃的なものだった。
だがそれは解像度のきめ細かさがブラウン管の時から飛躍的に向上したためであり、映像がプログレッシブで表示された事によるクリアさであった。色合いももちろんその過程で進化はしているものの、インターレース表示からの脱却という進化がめざましかった事による映像進化である。
だが、フルHDまで解像度が上がると、映像のきめ細かさがこれ以上細かくなっても、人は驚くほどその変化に気付かなくなった。実際、フルHD映像を見た後に4K映像を観たとしても、同じインチ数のモニタであれば、その変化にはあまり驚かない。
しかし、その色合いの深さがより明確になった映像、つまりHDR映像を見た時、その違いは明確に理解できる。多くの人がHDR映像の美しさを理解できるハズである。だから今は映像がHDR化する方が、その変化の度合いが大きいという事になる。
これは実際に見てみればわかるが、ホントに明確に違いがわかるのである。だからこそ、今私はHDRに対応したモニタが普及する事を望んでいる。しかし、それを実現するには、価格的に普及できる価格でないと無理だ。
そういう意味では今回の「27UK650-W」はその第一歩ではないかと思う。
手軽にHDR対応モニタが欲しい、という人は「27UK650-W」は一つの選択肢になる。
少なくとも現時点ではこの価格でこの性能は他にはない、と思う。