マウスから遂に5Kモニタが発売。
4Kコンテンツの制作に最適
5Kという解像度は今の私にとっては雲の上のような解像度である。
が、世間では既に4Kに手が届いている人もいて、実際の所は雲の上という程の距離ではなくなってきているのかもしれない。
実際、5Kモニタが市場に登場したのは、AppleのiMacからだとする話が一般的だとは思うが、ハイエンドなコンテンツを制作していく現場にしてみれば、この広いデスクトップ環境はもうそんなに未来の話ではないのかもしれない。
そんな5Kモニタをマウスコンピュータが発売する。
3月6日に、iiyamaブランドの製品「ProLite XB2779QQS」として発売するのだが、価格はオープンプライスとしながらも、楽天の直販ページでは109,800円(税込)で予約を受け付けるという。遂に5Kモニタも11万円という価格にまでなったか、と感慨深いものを感じるが、実はこのモニタにしても私の希望を叶えるものではなかったりする。
解像度は高いが…
この5Kモニタ「ProLite XB2779QQS」は、確かに解像度的には5,120×2,880ドットと、凄まじい広さを持つモニタではあるのだが、問題はその色合いである。
具体的なスペックは公開されていなが、パネルの仕様としてはIPSパネルで、表面は光沢のあるグレア処理液晶となっている。
応答速度は4ms(GTG)で、輝度は440cd/m2、コントラスト比は1,200:1で、ARC機能を利用した時に8,000万:1に拡張される。
具体的な仕様がここまでの情報なので、HDRに対応しているのかどうかという所は不明だが、おそらく対応していないものと思われる。
つまり、この「ProLite XB2779QQS」は単純に超高解像度モニタではあるものの、マルチメディア的にはおそらくHDR非対応であり、あくまでも4K解像度のコンテンツ制作をより行いやすくしているモニタ、という位置付けになると考えられる。
価格こそ何とか手の出る価格帯にはあるものの、あくまでもクリエイター向けというポジションからは逸脱していない製品ではないかと思う。
ただ、メーカー側は一応「ProLite XB2779QQS」ではビジネスやホビーなどの用途に合わせたカラーモードを搭載しているとしているので、クリエイターに限定した事は考えていないのかもしれないが。
接続ケーブル
流石に5Kともなると、その接続するケーブルにもいろいろ制約がついて回る。
「ProLite XB2779QQS」に関して言えば、DisplayPort端子ならば1本で5K解像度を表示できるが、HDMI端子での接続の場合は3,840×2,160ドットと4K解像度になってしまう。
共に60Hzでの表示なので、リフレッシュレートとしては問題はないものの、接続ケーブル一つで表示できる解像度が異なる事には注意が必要と言える。
この接続ケーブルに関しても、実は結構注意しなければならない事が多く、HDMIケーブルなどはハイスピードタイプと呼ばれるケーブルを使わないと上手く表示できないので注意が必要である。
このケーブルの話は直接「ProLite XB2779QQS」とは無関係の話ではあるが、実は今、我が家でも34インチのウルトラワイド液晶である「U3415W」と24インチのフルHD液晶である「MDT-242WG」をRadeon RX Vega64に接続する上で、多少のトラブルを併発している。「U3415W」はDisplayPortケーブルで接続し、「MDT-242WG」をHDMI端子で接続しているのだが、どうもHDMIケーブルの品質があまりよくないのか、映像がチラつくのである。
Radeon RX Vega64側の問題かもしれないし、原因の特定にまでは至っていないのだが、高品質なケーブルに交換してみて様子を見る必要がある。
フルHDというだけの表示なので、ケーブルが高品質でなくても問題はないだろうと安易に考えていたのだが、信号をちゃんと伝達するというだけでも、解像度が高く、またリフレッシュレートが高くなると、そのデータ品質はとても重要なものである、という事である。
特に「ProLite XB2779QQS」のような5K品質を持つようなモニタの場合、よりシビアな品質でないと安定した映像を得る事はできないかもしれないので、そういった部分も慎重になった方がいいだろう。
5K解像度で11万円という価格は、HDRには対応していなくてもリーズナブルな高解像度モニタである事に違いは無いので、とにかく4Kコンテンツを制作したり、また扱うような状況の場合には、優位に働くモニタと言える。
興味のある人は調べるなりしてみると良いだろう。
iiyama ニュースリリース
http://www.iiyama.co.jp/info/2018/03/20180301.html