未来は明るいが今の現状では?
2018年のAMD GPU
昨年から言われていた事だが、2018年に登場するAMD GPUはわからない事が多い。
Naviと呼ばれているVegaの次に来るモノが見えてこないからだ。
Naviは2019年に登場するGPUで7nmプロセスで製造されるという事は前から言われていたことだが、先日、Naviが現在のRadeon RX 580系の後継となるという情報が明らかになった。
その性能は14nmプロセスのVega10に並ぶものになるという事らしいので、AMDは2019年の7nmプロセスにおいてメインストリームにVegaの性能を下ろす事になる。
だが、それでは2018年はどうなるのか?
現状、考え得るのはVegaの更なる高効率チップの登場と、更なる廉価版の登場が可能性として濃厚なのではないかと私は予測しているが、そもそも、過去にはVega11というVegaシリーズの廉価版のようなGPUもアナウンスされていたわけで、そちらが登場する可能性も否定できない。が、現時点でVega11の名前は微塵も出てくる気配がなく、そもそもVega11というGPUが何であるのかといった話もない。
Naviという景気の良い話がありつつも、足下が見えていないという現状は、今も昔もあまりかわらないようである。
Ryzen2000シリーズ
4月19日に正式発表となるのだが、AMDの公式WebサイトにRyzen 2000シリーズの情報が掲載された。
噂通り、今回の2000シリーズは12nmプロセスで製造され、最上位がRyzen7 2700Xとなり、TDPも105Wへと引き上げられた。全体的に1000シリーズよりもクロックが引き上げられた形となり、性能の底上げが行われた構成である。
1000シリーズと異なり、今回の製品群はすべてCPUクーラーが同梱される形となり、おそらくはこの同梱CPUクーラーを使用しない場合、メーカーの保証対象外になるのではないかと考えられる。
Zen+と呼ばれる12nmプロセス製造のZenコアは、基本的なアーキテクチャは第1世代のZenと何ら変わりがない。
違いがあるとすると、製造プロセスの最適化によって、多少発熱温度が下がっていたり、消費電力が多少改善されていたりといった程度で、極端に大きな差はないものと考えられる。但し、前述したように動作クロックが引き上げられている関係から、パフォーマンスに関しては多少なり改善されていると思われる為、1コアあたりの処理能力であるIPCは、第1世代よりもIntel製品により近づいているものと考えられる。
逆にIntelは最近の噂だとCoffee Lakeの性能をノートPCに下ろすといった行為は見えるものの、ハイエンドの動きは全くと言っていいほど見えない。
その観点から考えて見ても、Ryzenは今年もIntelの良きライバルとしての地位を揺るぎないものにした、と現時点では言えそうである。
ホント、最近のAMDはCPU部門とGPU部門の差が激しいですね…
…もしかすると、GPUに関してはNVIDIAに肉薄しなくてもいいという判断なのでは?
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私がAMDのGPU部門に関して一番気にしているのは、マイニングで稼げていたからグラフィックス分野で稼げなくてもいいのではと判断していないか? という事。
GPGPU性能では確かにAMDはNVIDIAより優れていたかもしれないけれど、それはNVIDIAがグラフィックス分野では不要と判断したユニットで手を抜いているからであり、それによってワットパフォーマンスを相当に稼いでいるところがある。
そういう意味ではNVIDIAはグラフィックス分野で手の抜けるところは手を抜いて効率化しているわけで、ココを勘違いしてしまうと、ワットパフォーマンスに優れたGPUをAMDは作る事などできないワケで、ユーザーの要求を理解していない事になる。
ATI時代から底力のあるメーカーなだけに、もっとユーザーの声に耳を傾けて良いGPUを作ってくれればいいのだけど…。
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